女化生舞楽図 歌詞 ALI PROJECT ふりがな付

篝火かがりびから 煙けむり立たって
天てんへ昇のぼる 鳥とりのようね

燃もえてるのは もう私わたしだけ
肌はだに夕日ゆうひ 傾なだれ落おちて

踊おどる足首あしくび 触ふれるのは
冷つめたく熱あつい指ゆび
この世よとあの世よを行いき交かう
海辺うみべの砂すなの一粒ひとつぶ


抱かかえすぎた 女おんなたちの
肩かたに掛かけよ 錦きんの袖そでを

死しんだ恋こいの 花はなが開ひらく
浄土じょうどの岸きし まで幾晩いくばん

瞑つぶった眼めの奥おく 横切よこぎる
はるかなる唄声うたごえ
薄闇うすやみに出会であうあなたは
誰だれに似にているのかしら

哀かなしみの化身けしんが纏まとう
極彩ごくさいの羽衣はごろも
目映まばゆさの中なかにすべてを
収おさめて 舞まう

伸のばす手首てくびを 掴つかむのは
優やさしく強つよい指ゆび
この世よとあの世よを行いき交かう
波間なみまの風かぜの一片ひとひら

悦よろこびの化身けしんを纏まとう
私わたしは片羽かたばねの
飛とんでゆけない胡蝶こちょうなの
独ひとりの 舞まい

醒さめる 夢ゆめは
つづく 繰くり返かえし