月もみえない 歌詞 前田大志 ふりがな付

月つきもみえない帰かえり道みち
夏なつの夜よるがそう言いった

赤信号あかしんごうだろうと青信号あおしんごうだろうと
みんなで渡わたればそりゃ怖こわいくらい怖こわくなかった
だけどあの日ひ 僕ぼくはそれを辞やめたんだ
その先さきに蔓延はびこる人ひとたちの顔かおがみえたあの日ひ

一番いちばん怖こわいことは怖こわくない方ほうへ進すすみ続つづけることに
慣なれてしまうことさ
君きみはどう?
「あの日ひ」をまだ覚おぼえてるか

やっぱり才能さいのうなかったわ
守まもるべきものができた
もういい歳としになったんで、、
そう残のこして 仲間なかま はひとりふたり消きえていったよ
まるで季節きせつに溶とけるみたいに消きえていったよ

本当ほんとうはそこからなのに
本当ほんとうはそこからが始はじまりなのになあ

月つきもみえない帰かえり道みち
夏なつの夜よるがそう言いった

携帯けいたい電話でんわを充電器じゅうでんきに繋つないだら今日きょうはねむろう
そして明日あしたは何なにか起おこること
いや、何なにもないことを願ねがうのさ

思おもい出だすのも恥はずかしいくらいの甘あまい蜜みつに
吸すい付つきかけた自分じぶんに落胆らくたんする僕ぼくの顔かお
殴なぐるように下手へたくそなカラオケを歌うたうあいつ

一銭いっせんたりとも稼かせがない右手みぎてを握にぎりしめて
何なにも語かたらず「また連絡れんらくするよ」って笑わらった
「あの人ひと」の顔かお 覚おぼえているさ

歩あるけば歩あるくほど信しんじられるものは減へるだろう
だけど信しんじられるものが減へるほど
それでもなお信しんじられるものはより強つよく
信しんじられるようになることを知しったよなあ

じゃあ、何なにが怖こわいんだ?
何なにも怖こわくないはずさ

月つきもみえない帰かえり道みち
夏なつの夜よるがそう言いった

携帯けいたい電話でんわを充電器じゅうでんきから外はずしたらさあ行いこう
そして今日きょうこそ何なにか起おこそうぜ
いや、何なにもないことを誓ちかうのさ
ここから始はじめよう
ここから始はじめよう

プライドもなくなった
やれることはやった
もう何なにもかもがイヤになった
そう残のこして 僕ぼくも消きえてしまおうか

本当ほんとうはそこからだぜ
本当ほんとうはそこからが始はじまりさ

おめでとう!とでも、言いうかのように
夏なつの夜よるがそう言いった

落おち込こむより見据みすえるんだ 見据みすえるより踏ふみ出だすんだ
強つよい人ひとなどいない 強つよくなろうとした人ひとがいるだけさ
気きにするなよ

不完全ふかんぜんでも踏ふみ出だすんだ 不完全ふかんぜんでも踏ふみ出だすんだ
弱よわい人ひとなどいない 弱よわいことを受うけ入いれた人ひとがいるだけ
気きにするなよ

ここから始はじめようぜ
夏なつの夜よるがそう言いうから
ここから始はじめようか
僕ぼくも、夏なつの夜よるにそう言いった