かたつむりとダリア 歌詞 黒木渚 ふりがな付

のろまな私わたしの初恋はつこいは
草原そうげんに咲さく鮮あざやかなダリア
霧雨きりさめに濡ぬれて 綺麗きれい 綺麗きれい
いつも日陰ひかげから見みてた

ゆっくりゆっくり進すすんでゆけば
いつか隣となりに並ならべるかな
恋こいに焦こがれたかたつむり
もうすぐ届とどくはずなのに

あの子こが摘つんでしまったダリア
まぶたに残のこる色いろの中なかで泣ないた
誰だれにも言いえないうずまきを
背負せおって今日きょうも私わたしはゆっくりと歩あるく

おろかな私わたしの初恋はつこいは
深海しんかいに沈しずむ鈍色にびいろのコイン
人知ひとしれず錆さびてくずれて
いつかなくなってしまう

ゆっくりゆっくりみがいてゆけば
あの子こみたいに輝かがやくかな
恋こいに破やぶれたわだかまり
とっくに消きえたはずなのに

“あなたに言いえなかった言葉ことば”
“あの子こは楽らくに言いえてしまう言葉ことば”

あの日ひに死しんでしまった恋こいは
醜みにくく残のこる傷きずの中なかで眠ねむる
誰だれにも言いえないうずまきを
背負せおって今日きょうも私わたしはひっそりと生いきる