花時雨 歌詞 安野希世乃 ふりがな付

はら はら はる ちる

ほろほろと花はな時雨しぐれ
ひとり立たつあの橋はしで
萌もえ息吹いぶく徒花あだばなに 霞かすむ面影おもかげ

遠とおざかる 呼よび声ごえは
失なくした 約束やくそく
待まっている 蜃気楼しんきろう

然様さよなら できない
傷きずも痛いたみも よすが紲きずなだと
嘯うそぶく世界せかいで
途切とぎれた指先ゆびさきなぞっている
遣やらずの雨あめに濡ぬれて

はら はら はる ゆめ

たまゆらの空蝉うつせみに
響ひびかせたわらべうた
無垢むくなまま 優やさしさを育そだてられたら

惹ひかれ合あう哀かなしみは
孤独こどくも 忘わすれて
まぼろしの夢ゆめ見草みぐさ

耀かがやけ いのちよ
毒どくに抗あらがい 希望きぼう探さがせたら
儚はかない世界せかいで
か細ぼそい灯火ともしび 愛あいし笑わらう
繰くり返かえしまた 廻めぐる

懐なつかしい あの笑顔えがお 花はな笑わらい、願ねがう

然様さようなら 消きえない
傷きずも痛いたみも よすが 紲きずなだと
果はてない世界せかいで
穢けがれたまま歌うたう 君きみの唄うた

耀かがやけ いのちよ
時ときに抗あらがい 希望きぼう探さがせたら
やまない時雨しぐれが
泣なき止やんだとしても 笑わらっていて
生うまれ変かわれる 君きみと
夜よるの檻おりから抜ぬけて

はら はら はな さく
はら はら はる ゆく