よみ:あのなつがほうわする。
あの夏が飽和する。 歌詞
-
カンザキイオリ feat. 鏡音レン,鏡音リン
- 2018.8.12 リリース
- 作詞
- カンザキイオリ
- 作曲
- カンザキイオリ
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「昨日人きのうひとを殺ころしたんだ」
君きみはそう言いっていた。
梅雨時つゆどきずぶ濡ぬれのまんま、
部屋へやの前まえで泣ないていた。
夏なつが始はじまったばかりというのに、
君きみはひどく震ふるえていた。
そんな話はなしで始はじまる、あの夏なつの日ひの記憶きおくだ。
「殺ころしたのは隣となりの席せきの、いつも虐いじめてくるアイツ。
もう嫌いやになって、肩かたを突つき飛とばして、
打うち所どころが悪わるかったんだ。
もうここには居いられないと思おもうし、
どっか遠とおいとこで死しんでくるよ」
そんな君きみに僕ぼくは言いった。
「それじゃ僕ぼくも連つれてって」
財布さいふを持もって、ナイフを持もって、
携帯けいたいゲームもカバンに詰つめて、
いらないものは全部壊ぜんぶこわしていこう。
あの写真しゃしんも、あの日記にっきも、
今いまとなっちゃもういらないさ。
人殺ひとごろしとダメ人間にんげんの君きみと僕ぼくの旅たびだ。
そして僕ぼくらは逃にげ出だした。
この狭せまい狭せまいこの世界せかいから。
家族かぞくもクラスの奴やつらも何なにもかも全部捨ぜんぶすてて君きみと二人ふたりで。
遠とおい遠とおい誰だれもいない場所ばしょで二人ふたりで死しのうよ。
もうこの世界せかいに価値かちなどないよ。
人殺ひとごろしなんてそこら中湧じゅうわいてるじゃんか。
君きみは何なにも悪わるくないよ。君きみは何なにも悪わるくないよ。
結局僕けっきょくぼくら誰だれにも愛あいされたことなどなかったんだ。
そんな嫌いやな共通点きょうつうてんで僕ぼくらは簡単かんたんに信しんじあってきた。
君きみの手てを握にぎった時とき、微かすかな震ふるえも既すでに無なくなっていて
誰だれにも縛しばられないで二人線路ふたりせんろの上うえを歩あるいた。
金かねを盗ぬすんで、二人ふたりで逃にげて、
どこにも行いける気きがしたんだ。
今更怖いまさらこわいものは僕ぼくらにはなかったんだ。
額ひたいの汗あせも、落おちたメガネも
「今いまとなっちゃどうでもいいさ。
あぶれ者ものの小ちいさな逃避行とうひこうの旅たびだ」
いつか夢見ゆめみた優やさしくて、誰だれにも好すかれる主人公しゅじんこうなら、
汚きたなくなった僕ぼくたちも見捨みすてずにちゃんと救すくってくれるのかな?
「そんな夢ゆめなら捨すてたよ、だって現実げんじつを見みろよ。
シアワセの四文字よんもじなんてなかった、
今いままでの人生じんせいで思おもい知しったじゃないか。
自分じぶんは何なにも悪わるくねえと誰だれもがきっと思おもってる」
あてもなく彷徨さまよう蝉せみの群むれに、
水みずも無なくなり揺ゆれ出だす視界しかいに、
迫せまり狂くるう鬼おにたちの怒号どごうに、
バカみたいにはしゃぎあい
ふと君きみはナイフを取とった。
「君きみが今いままで傍そばにいたからここまでこれたんだ。
だからもういいよ。もういいよ」
「死しぬのは私一人わたしひとりでいいよ」
そして君きみは首くびを切きった。
まるで何なんかの映画えいがのワンシーンだ。
白昼夢はくちゅうむを見みている気きがした。
気きづけば僕ぼくは捕つかまって。
君きみがどこにも見みつからなくって。
君きみだけがどこにもいなくって。
そして時ときは過すぎていった。
ただ暑あつい暑あつい日ひが過すぎてった。
家族かぞくもクラスの奴やつらもいるのに
なぜか君きみだけはどこにもいない。
あの夏なつの日ひを思おもい出だす。
僕ぼくは今いまも今いまでも歌うたってる。
君きみをずっと探さがしているんだ。
君きみに言いいたいことがあるんだ。
九月くがつの終おわりにくしゃみして
六月ろくがつの匂においを繰くり返かえす。
君きみの笑顔えがおは
君きみの無邪気むじゃきさは
頭あたまの中なかを飽和ほうわしている。
誰だれも何なにも悪わるくないよ。
君きみは何なにも悪わるくはないから
もういいよ。
投なげ出だしてしまおう。
そう言いって欲ほしかったのだろう? なあ?
君きみはそう言いっていた。
梅雨時つゆどきずぶ濡ぬれのまんま、
部屋へやの前まえで泣ないていた。
夏なつが始はじまったばかりというのに、
君きみはひどく震ふるえていた。
そんな話はなしで始はじまる、あの夏なつの日ひの記憶きおくだ。
「殺ころしたのは隣となりの席せきの、いつも虐いじめてくるアイツ。
もう嫌いやになって、肩かたを突つき飛とばして、
打うち所どころが悪わるかったんだ。
もうここには居いられないと思おもうし、
どっか遠とおいとこで死しんでくるよ」
そんな君きみに僕ぼくは言いった。
「それじゃ僕ぼくも連つれてって」
財布さいふを持もって、ナイフを持もって、
携帯けいたいゲームもカバンに詰つめて、
いらないものは全部壊ぜんぶこわしていこう。
あの写真しゃしんも、あの日記にっきも、
今いまとなっちゃもういらないさ。
人殺ひとごろしとダメ人間にんげんの君きみと僕ぼくの旅たびだ。
そして僕ぼくらは逃にげ出だした。
この狭せまい狭せまいこの世界せかいから。
家族かぞくもクラスの奴やつらも何なにもかも全部捨ぜんぶすてて君きみと二人ふたりで。
遠とおい遠とおい誰だれもいない場所ばしょで二人ふたりで死しのうよ。
もうこの世界せかいに価値かちなどないよ。
人殺ひとごろしなんてそこら中湧じゅうわいてるじゃんか。
君きみは何なにも悪わるくないよ。君きみは何なにも悪わるくないよ。
結局僕けっきょくぼくら誰だれにも愛あいされたことなどなかったんだ。
そんな嫌いやな共通点きょうつうてんで僕ぼくらは簡単かんたんに信しんじあってきた。
君きみの手てを握にぎった時とき、微かすかな震ふるえも既すでに無なくなっていて
誰だれにも縛しばられないで二人線路ふたりせんろの上うえを歩あるいた。
金かねを盗ぬすんで、二人ふたりで逃にげて、
どこにも行いける気きがしたんだ。
今更怖いまさらこわいものは僕ぼくらにはなかったんだ。
額ひたいの汗あせも、落おちたメガネも
「今いまとなっちゃどうでもいいさ。
あぶれ者ものの小ちいさな逃避行とうひこうの旅たびだ」
いつか夢見ゆめみた優やさしくて、誰だれにも好すかれる主人公しゅじんこうなら、
汚きたなくなった僕ぼくたちも見捨みすてずにちゃんと救すくってくれるのかな?
「そんな夢ゆめなら捨すてたよ、だって現実げんじつを見みろよ。
シアワセの四文字よんもじなんてなかった、
今いままでの人生じんせいで思おもい知しったじゃないか。
自分じぶんは何なにも悪わるくねえと誰だれもがきっと思おもってる」
あてもなく彷徨さまよう蝉せみの群むれに、
水みずも無なくなり揺ゆれ出だす視界しかいに、
迫せまり狂くるう鬼おにたちの怒号どごうに、
バカみたいにはしゃぎあい
ふと君きみはナイフを取とった。
「君きみが今いままで傍そばにいたからここまでこれたんだ。
だからもういいよ。もういいよ」
「死しぬのは私一人わたしひとりでいいよ」
そして君きみは首くびを切きった。
まるで何なんかの映画えいがのワンシーンだ。
白昼夢はくちゅうむを見みている気きがした。
気きづけば僕ぼくは捕つかまって。
君きみがどこにも見みつからなくって。
君きみだけがどこにもいなくって。
そして時ときは過すぎていった。
ただ暑あつい暑あつい日ひが過すぎてった。
家族かぞくもクラスの奴やつらもいるのに
なぜか君きみだけはどこにもいない。
あの夏なつの日ひを思おもい出だす。
僕ぼくは今いまも今いまでも歌うたってる。
君きみをずっと探さがしているんだ。
君きみに言いいたいことがあるんだ。
九月くがつの終おわりにくしゃみして
六月ろくがつの匂においを繰くり返かえす。
君きみの笑顔えがおは
君きみの無邪気むじゃきさは
頭あたまの中なかを飽和ほうわしている。
誰だれも何なにも悪わるくないよ。
君きみは何なにも悪わるくはないから
もういいよ。
投なげ出だしてしまおう。
そう言いって欲ほしかったのだろう? なあ?

