鬼と私 歌詞 加藤伎乃 ふりがな付

落おちる目眩めまい
耳みみが聞きこえない
土つちが飛とび交かう家いえ
狭せまい部屋へやで
小ちいさな心臓しんぞう
バクバク

怖こわい痛いたい
今いまを見みたく無ない
鬼おにが襲おそってくる
暗くらい狂くるった壊こわれた部屋へやで
声こえを潜ひそめて
泣ないている

あの子こが欲ほしい
この子こが欲ほしい
手てと手てを取とって
嗚呼ああもう私わたし千切ちぎれちゃうよ

焼やけ野原のはらに一人ひとりで
空あいた腹はらも満みたされ無ない
弱者じゃくしゃは喰くわれるのみさ
でも、君きみを恨うらみはしないよ

怯おびえた鬼おにの姿すがたに
私わたしは悲かなしくなり
握にぎり潰つぶされた様ような
痛いたみを苦くるしみを
知しったんだ

あの子こが欲ほしい
この子こが欲ほしい
手てと手てを取とって
嗚呼ああもう私わたし千切ちぎれちゃうよ

潰つぶれた君きみの側そばで
戦たたかう決意けついをしたの
無知むちは無力むりょく後悔こうかいも
苦痛くつうを糧かてに生いきる

歪いびつな君きみの愛あい
私わたしの歪ゆがむ思考しこう
愛あいをもって教おしえたんか
それとも自分じぶんに焦こがれて
犯おかした行動こうどう
要いらねえよ

汚きたない過去かこは魅力みりょく
曲まがらぬ未来みらい君きみ次第しだい
堕おちても誇ほこり続つづけよ
嗚呼ああ 嗚呼ああ 嗚呼ああ 嗚呼ああ

五感ごかんを研とぎ澄すませて
価値かちを探さがすよ、この世よに
悪わるいことばかりじゃ無ない
でも、知しる頃ころには死しぬだろう