ファクシミリ 歌詞 煮ル果実 ふりがな付

【『こればっかりは君きみが悪わるいよ』と
写うつしたばっかの染しみ渡わたすから
すぐ受うけ取とってそのまま返かえしてよ
多少たしょうは薄うすくなって掠かすれてるだろうから

保身ほしん保全ほぜんかつ陰気いんき満まんタンで
滲にじみ出でる不良品ふりょうひん臭におい
白しろばかり切きるなら
縁えんも切きってよ

意地汚いじきたねえ 味気無あじけねえ
完全かんぜんだった僕ぼくらはもう此処ここにいないんだ
おもんぱからず 無理矢理むりやり送おくり合あう
関係かんけいに何なにの愛あいも感かんじられないから
冷ひえたファクシミリ ファクシミリみたいね

「こればっかりは気味きみが悪わるいよ」と
心有こころある誤字ごじに傷付きずついた
気持きもち解わかるよ
僕ぼくだってそうだもん
解わかる努力どりょくが突つき放はなすよりも楽らくだと思おもえない

使つかい回まわし 過去かこのスキャン
劣化れっかコピー 真似まねされて没個性ぼつこせい
口くちは減へらないけど
仕事しごとは減へったろ?

匙加減さじかげん いい加減かげん
欠陥けっかんだって言いわれた僕ぼくはお先さきに行いくさ
押おし売うりせず 恩おんを仇あだで返かえす
事ことない人ひとと生いきてくから
見みつかれば

ソモソモマズキレイジャナイ
ボクトキミハキレイジャナイ
キミノホウガタショウハセイコウニ
ツクラレテルガキレイジャナイ
ケッカンヒンニカワリハナイ

水芭蕉みずばしょうの花はなが咲さく
また君きみを許ゆるせなくなる
そう埋うまる詰つまる穴あなという穴あな
もう何なにの益えきも出でないわ

異字いじ汚きたねえ 棘おどろと汚泥おでいが
ずっと体内たいないで熟成じゅくせい 粛清しゅくせいされてる
発散はっさんせずでいい インキ切きれたりしない
お陰様かげさまで長持ながもちしてるから
意地汚いじきたなくなく 味気あじけあったとしても
一生いっしょう僕ぼくらは絶対ぜったい同おなじものに成なれないから
互たがいを素知そしらぬ 馬鹿ばかと嗤わらい合あう
その程度ていどの送受信そうじゅしん距離きょりが丁度ちょうど良いいんだってさ
一層いっそう濃こい染しみに 濃こい染しみになってく
でも僕ぼくは君きみといつか いつの日ひか いつの日ひか きっと、】