よみ：さつきやむ
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出逢であいは雨あめの銀座ぎんざ
貸かしてくれたの赤あかい傘かさ
丁度ちょうど好いい貴方あなたの眼めが
雨あめとこゝろを攫さらつていつた
寄より添そう黙だんまりの時とき
永遠えいえんに触ふれた氣きがしたの
あの頃ころ其それ程ほどまで
私わたし稚おさなすぎたのです
確たしかぢや無ない物故ものゆえに煩うるさくなつたの
耳みみに刺さす『宵待草よいまちぐさ』
遣やる瀬無せない悲恋ひれんの歌うた
ふわりふわり 泛うかんでくる 石鹸しゃぼん玉だまの様ような想おもひ出で
ゆらりゆらり 弾はじけていく 「私わたしは幸しあわせでした」
未いまだ借かりた儘ままです
貴方あなたの赤あかい傘かさ
蕭然しょうぜん、興味きょうみも無ないハイカラな街まち独ひとり歩あるく
此処ここでは何なにもかもが変かわり続つづけてくのでしょうか?
居いる筈はずも無ないのに振返ふりかえつて了しまつたのは
貴方あなたが好すきな香水こうすい覚おぼえてたからでした
五月雨さみだれ、廻まわり諄くどい貴方あなたの優やさしさ泛うかぶ
稚おさなすぎて気付きづけ無なかつたのです
貴方あなたと巡めぐり逢ほうつたあの場所ばしょに若もし居いたのが
せめて少すこし大人おとなの私わたしだつたなら
違ちがつたのでしようか?
ふわりふわり 泛うかんでくる 石鹸しゃぼん玉だまの様ような想おもひ出で
ゆらりゆらり 弾はじけていく 「私わたしは幸しあわせでした」
あの時とき貴方あなたと出逢であつて了しまつたこの場所ばしょに
借かりた儘ままだつた赤あかい傘かさ置おきました
貸かしてくれたの赤あかい傘かさ
丁度ちょうど好いい貴方あなたの眼めが
雨あめとこゝろを攫さらつていつた
寄より添そう黙だんまりの時とき
永遠えいえんに触ふれた氣きがしたの
あの頃ころ其それ程ほどまで
私わたし稚おさなすぎたのです
確たしかぢや無ない物故ものゆえに煩うるさくなつたの
耳みみに刺さす『宵待草よいまちぐさ』
遣やる瀬無せない悲恋ひれんの歌うた
ふわりふわり 泛うかんでくる 石鹸しゃぼん玉だまの様ような想おもひ出で
ゆらりゆらり 弾はじけていく 「私わたしは幸しあわせでした」
未いまだ借かりた儘ままです
貴方あなたの赤あかい傘かさ
蕭然しょうぜん、興味きょうみも無ないハイカラな街まち独ひとり歩あるく
此処ここでは何なにもかもが変かわり続つづけてくのでしょうか?
居いる筈はずも無ないのに振返ふりかえつて了しまつたのは
貴方あなたが好すきな香水こうすい覚おぼえてたからでした
五月雨さみだれ、廻まわり諄くどい貴方あなたの優やさしさ泛うかぶ
稚おさなすぎて気付きづけ無なかつたのです
貴方あなたと巡めぐり逢ほうつたあの場所ばしょに若もし居いたのが
せめて少すこし大人おとなの私わたしだつたなら
違ちがつたのでしようか?
ふわりふわり 泛うかんでくる 石鹸しゃぼん玉だまの様ような想おもひ出で
ゆらりゆらり 弾はじけていく 「私わたしは幸しあわせでした」
あの時とき貴方あなたと出逢であつて了しまつたこの場所ばしょに
借かりた儘ままだつた赤あかい傘かさ置おきました
