雪月花 歌詞 城所葵 ふりがな付

遅おそすぎた 春はるでした 苦にがい酒飲さけのみほして
ふらふらと歩あるきます ぼんやり 冬ふゆの月つき

幸しあわせが怖こわいほど 行先いきさきも見みえぬほど
ああ せめてせめてこの心こころを許ゆるして

この町まちを捨すてて行いけ 未練みれんをつれて
夏なつは去さり秋あき過すぎて

雪ゆき降ふれよ 雪ゆき積つもれ この心こころに
焦こがれ狂くるう想おもい どうか 凍こおらせてよ

今宵こよい、月つき 名残月なごりづき
折おり合あえぬ過あやまち 照てらさないで
明あけるまえに 一人ひとり汽車きしゃで旅立たびだちます

道みちに鳴なる鈴すずの音おと あかぎれた手てが拾ひろう
今いまでも胸むねを刺さす 無邪気むじゃきなあの声こえ

この町まちを捨すててゆけ 憎にくしみつれて
秋あきは去さり冬ふゆが来きて

雪ゆき 降ふれよ 雪ゆき積つもれ この心こころに
焦じれた熱ねつに浮うかされて もう戻もどれない

今宵こよい、月つき 未練みれん月づき
折おり合あえぬ過あやまち 二度にどと会あえぬ
蒼あおい恋こいに 別わかれを告つげ 旅立たびだちます

照てらさないで 明あけるまえに 一人ひとり汽車きしゃで旅立たびだちます