アネモネ 歌詞 DUSTCELL ふりがな付

伸のびる鉄塔てっとう 這はう環状線かんじょうせん
窓まどガラス叩たたき破やぶって
無法むほう状態じょうたい 塵ちり積つもる街まち
路地裏ろじうら 札束さつたばの群むれ
あぁ喉のどを抜ぬけて巡めぐり巡めぐる
錠じょうを奪うばい去さってまた
君きみの夢ゆめを見み続つづける日々ひびさ

排他はいた 娯楽ごらく 論理ろんり 屑くずで青あおい僕ぼくはさ
未いまだにまだ痺しびれてるんだ

さぁ目めを開ひらいて哀あいを縫ぬって
幽霊ゆうれいのように姿すがたを変かえながら
相思相愛そうしそうあい こんな盲信もうしん
積つみ重かさねた罪つみと鳴なるは心臓しんぞう
笑止千万しょうしせんばん 愛あいは幻覚げんかく
昏くらい夜よるに呑のみ込こまれ行いこうぜ
今宵こよい狂くるって祈いのっている
埋葬まいそうできぬ愛あいに

不完全ふかんぜんで曖昧あいまいな回想かいそうに溺おぼれてしまうんだ
春風はるかぜも錆さびた踏切ふみきりも全部ぜんぶ
君きみごと全すべて忘わすれ尽つくして
不条理ふじょうりな人生じんせいだって少すこしは笑わらいたいのさ
こんな救すくえもしないまま月つきは溶とける

レールを外はずれ去さり 俯うつむいて
奇きを衒てらって 酔よい纏まとって 歩あるいてきたんだ
生いき吸すって 生いき吐はいて
また吸すって 命いのち繋つないだ

若輩じゃくはい的てきな執着心しゅうちゃくしんも
妄想的もうそうてきな感情かんじょうたちも
焦燥しょうそう的てきな不安ふあんも全すべて
そっとそっとここで
燃もやしきってしまおう
灰はいの海うみに返かえそう
そうできたらどんなに幸しあわせだろうか

変かわってしまう僕ぼくは
同おなじままでいられないや
変かわらないまま君きみは
あの場所ばしょでまだ眠ねむってる

あぁ善ぜんも悪あくもないこの市街しがい
飛ひび交かう異国いこくの言語げんご 注射ちゅうしゃの針はり
塔とうに靉あい靆たい 動うごくは傀儡かいらい
正気しょうきではないままただ溺おぼれていたい
底そこが抜ぬけたバケツのような
決けっして満みたされぬ無様ぶざまな命いのちでも
今宵こよい狂くるって祈いのっている 埋葬まいそうできぬ愛あいに

不完全ふかんぜんで複雑ふくざつな感傷かんしょうに浸ひたってしまうんだ
アネモネも赫あかいサイレンも全部ぜんぶ
君きみごと全すべて忘わすれ尽つくして
さよならも告つげないままで
止とまった四し月がつの午後ごご
こんな救すくえもしないまま
月つきは滲にじむ