グレゴリオ 歌詞 PARED ふりがな付

どうぞ、話はなして 「それは遠とおい昔むかしのこと。
僕ぼくは幼おさなく、体からだも小ちいさく、一人ひとりきりの日々ひびで。

いつしか、隣となりに 似にた風ふうの人ひとがいたんです。
とても幼おさなく、体からだも小ちいさく、一人ひとりきりの少女しょうじょ

僕ぼくらは毎日まいにち、話はなしをしたんだ。
声こえも名前なまえも、思おもい出だせないけど
雲くもが流ながれたとか、花はなが咲さいたとか
それだけで良よかったんだ。」

それは恋こいよ、グレゴリオ 暗くらい夜よるの淵ふちでも、
一人ひとり手探てさぐりのまま、ゆけるようにと
誰だれかがそう、残のこした 淡あわく燃もえる光ひかりよ、
忘わすれないで

「傘かさを濡ぬらして 二人ふたりで歩あるいたんだ
跳はね立たつしぶきも、雨蛙あまがえるの声こえも 鮮あざやかに覚おぼえているのに。」

いいえ、思おもい出だせないこともあるでしょう?
誰だれもすべてを、心こころの隅すみっこに おいておける訳わけじゃないのよ。

「悲かなしいことは思おもい出だせないこと
それも忘わすれてしまうこと」

泣なかないでグレゴリオ 盲めしいたその目めでは、
正ただしさは曇くもって 見みえないとしても
私わたしが教おしえてあげる、 その話はなしの続つづきを、さあ!

「これが、恋こい」とグレゴリオ 暗くらい夜よるの淵ふちでは、
一人ひとり手探てさぐりのまま 歩あるけないのだと
杖つえになり寄より添そったまま、折おれてしまうその日ひを、
怖こわがりながら

これは恋こいよ、グレゴリオ 暗くらい夜よるの淵ふちでは、
貴方あなた無なしではもう、歩あるけやしないよ
微笑ほほえんでグレゴリオ 雲くもが流ながれたんだよ、
ねえ