雨夜談抄 歌詞 mawari feat. AIきりたん ふりがな付

誰たそ彼がれに身みを委ゆだねては
寄よる辺べなきまま 咲さく花はなを守まもる
白しろを染そむる 怨うらみ 妬ねたみも
この身みにはきっと相応ふさわしいでせう

翻々ららららと崩くずれゆく前まえに
皓々こうこうと光ひかり添そえたる夕顔ゆうがお

――　　 我わが声こえは
打うち延はへ降ふる 時雨しぐれ音ねに消きゆ
墨染すみぞめの前髪まえがみは雨あま簾すだれ 翳かげろふ
まこも刈かる 淀よどの沢水さわみず 雨あめ降ふれば
常つねよりことに まさる我わが恋こい 散ちりぬるを

知しりもせず 最期さいごの逢瀬おうせ
無情むじょうにも 斜陽しゃようの影かげに落おつる
物ものの怪けが 光ひかりを塞ふさぎ
掌てのひらをすり抜ぬけし紅あかき花はな

潸々さんさんと身みを知しる雨あめに
昏々こんこんと行ゆく方かたのなき心こころや

――　　 恋こひわたる 身みはそれなれど 浅あさき夢ゆめみじ
斯かくながら 如何いかでかはな上あがりそ 陽炎かげろう
為せめむ方かた無なし 夢ゆめのうちにも花はなぞ散ちりける
忘わするまじ 来こむ世よの深ふかき契ちぎりよ

――　　 来こむ世よなど 頼たのみがたし 浅あさき夢ゆめみじ
なればこそ 雨あめとなりて光ひかりを守まもらん
許ゆるされば 廻めぐり夕露よつゆに紐解ひもとかばや
なればこそ 花はなとなりて添そひ居いらん