ReTINA 歌詞 燐舞曲 ふりがな付

君きみと僕ぼくとのこの距離きょりは
近付ちかづかず離はなれもしない
今いまにも切きれそうな糸いとで
かろうじて繋つながるだけ

ああ 砂すなのように
ああ 崩くずれそうだ

この手てに触さわらないでよ
この影かげを踏ふまないでよ
心こころを覗のぞかないでよ
頭あたまが割われそう

カゲロウみたいに揺ゆらめく感情かんじょう
網膜もうまくに刺ささる光ひかりのトゲが抜ぬけないまま
カゲロウみたいに儚はかない残像ざんぞう
忘却ぼうきゃくもできぬ汚きたない光景こうけいはいらないから

ずっと
かわるがわる 廻まわる巡めぐる 幻灯げんとう
映うつる苦痛くつう 眩くらむ 僕ぼくを閉とざして

君きみにもらったこの言葉ことば
意味いみを図はかりかねている
それ以上いじょうでもそれ以下いかでもない
歪いびつな愛あいの証あかしは

ああ 雲くものように
ああ 千切ちぎれそうだ

この目めを覗のぞかないでよ
この声こえを聴きかないでよ
心こころを侵おかさないでよ
理性りせいが壊こわれそう

カゲロウみたいに揺ゆらめく反応はんのう
網膜もうまくに残のこる奇怪きかいな造形ぞうけいが消きえないまま
カゲロウみたいに儚はかない願望がんぼう
狡猾こうかつに生いきる汚きたない亡霊ぼうれいはいらないんだ

ずっと
かわるがわる 廻まわる巡めぐる 幻灯げんとう
映うつる苦痛くつう 鬱うつる 僕ぼくを癒いやして

ああ 霧きりのように
もう 解ほどけそうだ

「私わたしを嗤わらわないでよ」
「私わたしを嗤わらわないでよ」
「私わたしを嗤わらわないでよ」
頭あたまが割われそう

下弦かげんの月つきとは無縁むえんの環境かんきょう
ようやく沈しずんだ見みえないものが浮うかんでくる
カゲロウみたいに儚はかない残響ざんきょう
イノチが終おわることを知しらぬ子供こどものよう

そして
かわるがわる 廻まわる 巡めぐる 幻灯げんとう
映うつる苦痛くつう 僕ぼくを殺ころしてよ
かわるがわる 廻まわる 巡めぐる 幻灯げんとう
黝くろい呪のろいで書かき換かえてよレティナ