霞がついてくる 歌詞 ヰ世界情緒 ふりがな付

幽霊ゆうれい屋敷やしきの窓まどからひとつ
知しらない誰だれかの声こえがする
「眼まなこを向むけたら戻もどれはしない」
お筆ふでのせんせが言いっていた
はじめはなんだかわからなかった
もやもやがかったお友達ともだち
一人ひとりでいるのを赦ゆるしてくれた
静しずかな交差点こうさてん

青空あおぞらは深ふかい青あお
到底とうていここらで買かえる絵えの具ぐじゃ
描かききるったって無理むりだよ
だからみんな空そらを見みてる

黒くろか白しろか問とわれないこと
それがなんだか心地良ここちよかった
君きみの顔かおも(るるるる) 君きみの声こえも
霞かすみがついてくる

行雲こううん淑女しゅくじょの秘密ひみつを隠かくせ
非ひのあるところに煙けむりあり
「あなたにどこかで
触ふれた気きがする」
輪廻りんねのおままごと

それもそうかこの街まちじゃ
今更いまさら人ひとで居いようとするのも
馬鹿ばかみたいだって思おもうんだよ
だから僕ぼくは君きみを見みてる

黒くろと黒くろが混まざり合あうこと
それは大概たいがい意味いみがなかった
好すきなとこも(るるるる)
それ以外いがいも
同おなじになったから

春風はるかぜのうららに満みちて
この街まちの霞かすみが消きえてしまったら
また逃にげてしまおう
その時とき選えらぶのは

どんな色いろかわからないけど
受うけ入いれてあげられるように
僕ぼくたちは旅たびをしている
顔かおを隠かくしたまま
霞かすみがついてくる