いっそあなたを 歌詞 望月琉叶 ふりがな付

格子こうしの向むこう ひらひら 可憐かれんな花はなよ
枯かれて散ちるも一時いっとき 悔くいなき春はるを美うつくしく

想おもいを紡つむぎ上あげて 蜘蛛くもは網あみを張はった
全すべてを餌えさにして 手繰たぐり寄よせたものは

蛍ほたるが乱みだれ舞まう 温ぬるい夏なつの宵よい
恋こいし焦こがれ燃もえて燃もえて
嗚呼ああ 求もとめてくれますか

月夜つきよの下した あなたと結むすばれた 解ほどけぬ糸いと
愛あいされて愛あいし そんな夢ゆめを見みたまま いっそあなたと

報むくわれない日々ひびは 絶たえず胸むねを刺さした
髪かみを切きる鋏はさみを握にぎる手てが震ふるえた

枯かれ葉はが零こぼれてく 早はやい秋あき日暮ひぐれ
恋こいし焦こがれ泣ないて泣ないて
嗚呼ああ 今日きょうこそ来きませんか

真綿まわたで首くびを締しめるよう 待まつばかりで
鳥とり籠かごから空そらをただ眺ながめて 死しぬのは嫌いやよ

足たりないまだ どれほど尽つくしたら ここにいます
もう二に度どと二に度どと離はなれずに済すむなら いっそあなたを

ねえずっと分わかっていたのよ
だからどうか最初さいしょで最後さいご 私わたしの我儘わがままを一ひとつ叶かなえて
「愛あいしています」

格子こうしの向むこう 深深しんしん 染そめてく雪ゆきよ
溶とけて消きえてしまうなら連つれて行いってよ 常とこしえに