My name is… 歌詞 佐々木李子 ふりがな付

捨すて猫ねこは今日きょうも一人ひとりで
暗くらい路地裏ろじうらで歌うたう
金色きんいろの瞳ひとみに君きみだけ映うつってる ねぇ

人混ひとごみに埋うもれてばかり
段だんボールの中なかで叫さけぶ
「可愛かわいいね、でも可哀想かわいそう…」
なんて近ちかづいては消きえる

「ごめんね」を繰くり返かえすことが優やさしさなの?
そうなんだ、皆みなどうせ偽善者ぎぜんしゃなんだろう

愛あいなんか要いらないって強つよがった僕ぼくの
黒くろく染そまる体からだを見みないで
枯かれた花はなにだって名前なまえはあるのに
本当ほんとうは待まっているの、誰だれか誰だれか

雨風あめかぜに打うたれていたら
差さし出だされた傘かさ一ひとつ
「大丈夫だいじょうぶ、もう大丈夫だいじょうぶ」
なんて撫なでてくれたけど

人間にんげんの言葉ことばなんて口先くちさきだけでしょう
何なんとでも言いえちゃうから嫌きらいなんだよ

名前なまえなんか要いらない僕ぼくらの出逢であいは
何なんにも言いわないけどそう聞きこえた
荒あれた心こころに君きみの温ぬくもりは
火傷やけどしそうで怖こわくて逃にげ出だしたんだ

捨すて猫ねこは君きみと二人ふたりで
暗くらい路地裏ろじうらを走はしる
「どうして着ついてくるの?
信しんじてもいいの?ねぇ」

本当ほんとうの優やさしさを初はじめて知しった

「ありがとう」の繰くり返かえし 君きみと僕ぼくとの日々ひびが
見みえない鎖くさり 解ほどいてくれたんだ

言葉ことばなんか要いらない気持きもちを歌うたうよ
今度こんどは僕ぼくがあたためるから
枯かれた花はなにだって名前なまえはあるのさ
本当ほんとうは待まっていたの、君きみがくれた