よみ:おみたむら
御神双村 歌詞
-
また切ない世界を生きる feat. 結月ゆかり
- 2023.8.5 リリース
- 作詞
- また切ない世界を生きる
- 作曲
- また切ない世界を生きる
- 編曲
- また切ない世界を生きる
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これは、夏なつの暑あつさに暈ぼかされた
遠とおい私わたしの村むらの話はなし
耳みみを澄すませたならば蝉せみの哥うた
微かすかに耳みみに障さわる
「"御神双村おみたむら"」
じっちゃんが言いうには
「この村むらは、御お双ふたの神かみの睨にらみ合あいの狭間はざま」
「西にしにゃ行いってはならぬだめ」と、
「拝おがむんにゃ東ひがしに行いきなさい」
「東ひがしの神かみ様さまにゃ、縁結えんむすび。取とり憑つこうなそうて、正ただしき道みちへ
わしゃらを連つれて行いきなそうるぞったら拝おがみん」と
ばっちゃんが言いうには
「気きをつけろ。西にしの神かみは左ひだりを喰くうちゃる。
もう喰くわにゃば目めんも聞きこえも失うしなうゆうたら近ちかづきんちゃう」
そう、東ひがしも西にしも私わたしにはまだ判わからぬ頃ころだったから
地図ちずも全まったく読よめずに颯爽さっそう迷まよいて歩あゆみ止とめず、山やまへ
地図ちず から 離はな れた 私わたし の 足あし 跡あと
紅あか 色いろ から ずれ てく 空そら、 足あし 音おと
ずれてく、ずれてく、私わたしの 足あし 元もと
ど ち ら に し よ う か な
かみ さま の いうとおり
瞬間しゅんかん重力じゅうりょくから投なげ出だされ
触ふれる冷つめたく注そそぐ雨あめを
奈落ならく、身みはとっくに見み捨すてられてて
まるで、尽つきた 蝉せみよ
お縄なわ、謎なぞのお縄なわを足あしで切きる
涙なみだ出でるほど余裕よゆうなくて
サラバ、ただ「仏ほっとけ」と苦笑にがわらい
祟たたり、噛かみ締しめるまま
ここが、西にしか東ひがしかも判わからず
さらに、彷徨さまよい揺ゆれるままに
咲わらう、地蔵じぞう、雨あめ色いろ翻ひるがえせ
生いきて、死しにて、常世とこよ
宛さながら、とばっちりの今いまを思おもい
眩くらみ、黒くろにも近ちかい明日あすよ
眼まなこ、粗相そそうゆっくり閉とじてゆくまま
厭世えんせい、その村むらの名なは
御神双村おみたむら
左ひだりの盲もうに気付きづかされる
ノイズを枕まくらに目めを閉とじる
はっと目めを覚さます午前ごぜん九時くじ
左ひだり、耳みみも目めんも治なおりんさい
せんせが言いうには
「お大事だいじに 左ひだり喰ぐいの来くるまんに帰かえりゃんせ」
朝露あさつゆ輝かがやいた畦あぜ道みちを
微かすかに聞きこえるイナゴの足音あしおとに
物憂ものうげなしに、ある意味いみ虚うつろ、安やすらかに行いく
ぼっこをしながら午前ごぜん十じゅう時じ
ゆるりゆらりとお天道様てんとうさまに往いく
坊ぼうさんが言いうには「ありがたや」
ただ頭あたまを下さげては何なにもせぬ
"なんだか解わからぬ物騒ぶっそうな像ぞう"
"お縄なわが巻まかれた巨木きょぼく"を通とおり過すぎ
見慣みなれた景色けしき 我わが家やの扉とびら
見知みしらぬ影かげが
震撼しんかん、左ひだり喰ぐいのお出でましかと
恐おそれ、安寧あんねい探さがすままに
常つねに、背後はいごについた影かげ・視線しせん
まるで、針はりの山やまよ
だれも、助たすけには応答おうとうせずに
されど、誰だれかに追おわれていて
純真じゅんしん、左ひだりを覆おおい隠かくしては走はしる、わたしは童わらべ
納屋なやの、小隅こすみにひた隠かくれては
震ふるえ、辿々たどたどしき手ての中なかで
「夢ゆめよ、さも一刻いっこくも早はやく覚さめて」
願ねがう、蜘蛛くもの糸いとよ
いつか、眠ねむりこけていたままに
欠伸あくび、視線しせんのカケラなくて
不思議ふしぎ、縁えんの神かみのお力ちからか
なりゃば、拝おがみんせんと
御神双村おみたむら
時ときは夕暮ゆうぐれ 臨のぞむ林はやし
とっくに八朔はっさくの香かおりも落おち
進すすむ山路やまじに飛とび交かう虫むしも
汗あせ肌はだに誘いざなう
西にしの左ひだり喰ぐいの祟たたり
東ひがしの縁結えんむすびなる縁神えかみ
劈つんざく私わたしは狭間はざまの村むら
遊あそばせ賜たまわれる
階段かいだんの角すみの地蔵じぞうの横目よこめに
匂におう経へてにゃ雨あめと土つちの粉こな
全まったく信仰しんこう厚あつく 私わたし
ありがたやと参まいる
東ひがしの縁え神かみ
祠ほこら拝おがみとやってきたなりゃにゃ
不思議ふしぎをみる吹ふっ切きれたる縄なわ
さては、私わたし
東ひがしで祟たたりゃんす
これは、夏なつの暑あつさに摩耶まや化かされた
村むらの、娘むすめの縁えんを結むすぶ
全すべて、世よの正ただしきに率ひきいんと
これが、神かみの常つねよ
まさに、この一体いったい分身ぶんしんなる業ごうよ
知しらぬ、記憶きおくのうちに愛あいよ
西にしの、彼かの邪よこしまなるやを討うち入いれよ
身体からだ、赴おもむくままに
東ひがし、西にしの睨にらみに挟はさまれた
村むらを、わたしの村むらを守まもる
娘むすめ、山やまに入はいる儀ぎも知しらぬまま
無垢むくで、罪つみな、贄にえよ
なりて、西にしの山路やまじに分わけ入いりて
雨あめの、あがりの残ざんを強しいて
見事みごと、長ながきなる縁えんを果はたさんと
ここが、永遠えいえんの村むら
御神双村おみたむら
そう、これが私わたしの昔話むかしばなし
今いまも永遠えいえんの村むら
「"御神双村おみたむら"」
遠とおい私わたしの村むらの話はなし
耳みみを澄すませたならば蝉せみの哥うた
微かすかに耳みみに障さわる
「"御神双村おみたむら"」
じっちゃんが言いうには
「この村むらは、御お双ふたの神かみの睨にらみ合あいの狭間はざま」
「西にしにゃ行いってはならぬだめ」と、
「拝おがむんにゃ東ひがしに行いきなさい」
「東ひがしの神かみ様さまにゃ、縁結えんむすび。取とり憑つこうなそうて、正ただしき道みちへ
わしゃらを連つれて行いきなそうるぞったら拝おがみん」と
ばっちゃんが言いうには
「気きをつけろ。西にしの神かみは左ひだりを喰くうちゃる。
もう喰くわにゃば目めんも聞きこえも失うしなうゆうたら近ちかづきんちゃう」
そう、東ひがしも西にしも私わたしにはまだ判わからぬ頃ころだったから
地図ちずも全まったく読よめずに颯爽さっそう迷まよいて歩あゆみ止とめず、山やまへ
地図ちず から 離はな れた 私わたし の 足あし 跡あと
紅あか 色いろ から ずれ てく 空そら、 足あし 音おと
ずれてく、ずれてく、私わたしの 足あし 元もと
ど ち ら に し よ う か な
かみ さま の いうとおり
瞬間しゅんかん重力じゅうりょくから投なげ出だされ
触ふれる冷つめたく注そそぐ雨あめを
奈落ならく、身みはとっくに見み捨すてられてて
まるで、尽つきた 蝉せみよ
お縄なわ、謎なぞのお縄なわを足あしで切きる
涙なみだ出でるほど余裕よゆうなくて
サラバ、ただ「仏ほっとけ」と苦笑にがわらい
祟たたり、噛かみ締しめるまま
ここが、西にしか東ひがしかも判わからず
さらに、彷徨さまよい揺ゆれるままに
咲わらう、地蔵じぞう、雨あめ色いろ翻ひるがえせ
生いきて、死しにて、常世とこよ
宛さながら、とばっちりの今いまを思おもい
眩くらみ、黒くろにも近ちかい明日あすよ
眼まなこ、粗相そそうゆっくり閉とじてゆくまま
厭世えんせい、その村むらの名なは
御神双村おみたむら
左ひだりの盲もうに気付きづかされる
ノイズを枕まくらに目めを閉とじる
はっと目めを覚さます午前ごぜん九時くじ
左ひだり、耳みみも目めんも治なおりんさい
せんせが言いうには
「お大事だいじに 左ひだり喰ぐいの来くるまんに帰かえりゃんせ」
朝露あさつゆ輝かがやいた畦あぜ道みちを
微かすかに聞きこえるイナゴの足音あしおとに
物憂ものうげなしに、ある意味いみ虚うつろ、安やすらかに行いく
ぼっこをしながら午前ごぜん十じゅう時じ
ゆるりゆらりとお天道様てんとうさまに往いく
坊ぼうさんが言いうには「ありがたや」
ただ頭あたまを下さげては何なにもせぬ
"なんだか解わからぬ物騒ぶっそうな像ぞう"
"お縄なわが巻まかれた巨木きょぼく"を通とおり過すぎ
見慣みなれた景色けしき 我わが家やの扉とびら
見知みしらぬ影かげが
震撼しんかん、左ひだり喰ぐいのお出でましかと
恐おそれ、安寧あんねい探さがすままに
常つねに、背後はいごについた影かげ・視線しせん
まるで、針はりの山やまよ
だれも、助たすけには応答おうとうせずに
されど、誰だれかに追おわれていて
純真じゅんしん、左ひだりを覆おおい隠かくしては走はしる、わたしは童わらべ
納屋なやの、小隅こすみにひた隠かくれては
震ふるえ、辿々たどたどしき手ての中なかで
「夢ゆめよ、さも一刻いっこくも早はやく覚さめて」
願ねがう、蜘蛛くもの糸いとよ
いつか、眠ねむりこけていたままに
欠伸あくび、視線しせんのカケラなくて
不思議ふしぎ、縁えんの神かみのお力ちからか
なりゃば、拝おがみんせんと
御神双村おみたむら
時ときは夕暮ゆうぐれ 臨のぞむ林はやし
とっくに八朔はっさくの香かおりも落おち
進すすむ山路やまじに飛とび交かう虫むしも
汗あせ肌はだに誘いざなう
西にしの左ひだり喰ぐいの祟たたり
東ひがしの縁結えんむすびなる縁神えかみ
劈つんざく私わたしは狭間はざまの村むら
遊あそばせ賜たまわれる
階段かいだんの角すみの地蔵じぞうの横目よこめに
匂におう経へてにゃ雨あめと土つちの粉こな
全まったく信仰しんこう厚あつく 私わたし
ありがたやと参まいる
東ひがしの縁え神かみ
祠ほこら拝おがみとやってきたなりゃにゃ
不思議ふしぎをみる吹ふっ切きれたる縄なわ
さては、私わたし
東ひがしで祟たたりゃんす
これは、夏なつの暑あつさに摩耶まや化かされた
村むらの、娘むすめの縁えんを結むすぶ
全すべて、世よの正ただしきに率ひきいんと
これが、神かみの常つねよ
まさに、この一体いったい分身ぶんしんなる業ごうよ
知しらぬ、記憶きおくのうちに愛あいよ
西にしの、彼かの邪よこしまなるやを討うち入いれよ
身体からだ、赴おもむくままに
東ひがし、西にしの睨にらみに挟はさまれた
村むらを、わたしの村むらを守まもる
娘むすめ、山やまに入はいる儀ぎも知しらぬまま
無垢むくで、罪つみな、贄にえよ
なりて、西にしの山路やまじに分わけ入いりて
雨あめの、あがりの残ざんを強しいて
見事みごと、長ながきなる縁えんを果はたさんと
ここが、永遠えいえんの村むら
御神双村おみたむら
そう、これが私わたしの昔話むかしばなし
今いまも永遠えいえんの村むら
「"御神双村おみたむら"」