ドライフルーツ 歌詞 のの ふりがな付

さわりかけた思おもい出では
ドライフルーツみたい
くすんだ懐なつかしさに
手てを引ひかれるような

目障めざわりな愛あいを捨すてるのは
土台どだい無理むりな話はなし
なくさないでよ
手直てなおしもしないでよ

香かぐわしい匂においには
ピンとこなくても
ありきたりな文句もんくに
つられてしまうのさ
カトラリーがないから
爪つめを研といだばかりの右手みぎて
甘あまい砂すなで汚よごしながら

夏なつの夜よるは短みじかい
淡あわい夢ゆめの舞台ぶたい
踊おどり子こはいつまで
淫靡いんびなフリをする?

手玉てだまにとれたといえば
空虚くうきょな自由じゆうだし
潰つぶれないように
不安ふあんげに掴つかんでる

たまには遠とおくへ
思おもいを馳はせてみる
恥はずかしいことでも
許ゆるせる気きがする
空から回まわりの後あとは
穏おだやかな風かぜが吹ふくだろう
熱ねつに浮うかされた夜よるを冷さまして

香かぐわしい匂においには
ピンとこなくても
ありきたりな文句もんくに
つられてしまうのさ
カトラリーがないから
爪つめを研といだばかりの右手みぎて
甘あまい砂すなをかき集あつめては
また、ずるいけど
思おもい出だしてみる
恥はずかしいことなど
ないように思おもえる
身体からだに残のこした
ひと匙さじいくらの重おもさを
忘わすれることのないように
この瓶びんに詰つめておこう