月夕はただ淡く 歌詞 青い子 ふりがな付

夜よる、火花ひばなが空そらに溶とけていくような
淡あわい空気くうき越ごし、君きみを見みていた
ただ、周まわりだけがぼやけていて
君きみだけなんだ、君きみだけが僕ぼくの情景じょうけいにいるみたいだ

あぁ、このまま、
「このまま二人ふたりでいたいね。」
なんて言いえなくて

何なにも変かわらない距離きょりが
愛いとおしくって、でもただ焦じれったくて
君きみに思おもいを馳はせてしまいそうで
君きみが僕ぼくに目めを向むけて笑わらっている
あぁ、ねぇ、待まってくれ
目めが覚さめるみたいだ
これは全部ぜんぶ夢ゆめだ

まだ、僕ぼくは青あおが欲ほしかった
そう、思おもい出でみたいな、揺ゆるがないものだ
ただ、もう青あおは過すぎていて、僕ぼくにはなかった
青春せいしゅんゾンビのように青あおに取とり憑ついた

なぁ、青あおがほしい、
青あおがほしいから青あおだけ描えがいた
君きみをそれに透すかして

僕ぼくが描えがいた君きみが
愛いとおしくって、ただそれが虚むなしくって
描えがいた後あとの絶望感ぜつぼうかんだけで
みんな、僕ぼくに背せを向むけて笑わらっている
あぁ、もう、どうでもいいや
何なにも見みたくないな
もう眠ねむりにつこう

何なにもない僕ぼくの思おもい出でに
ただ、君きみだけを写うつして
まだ、君きみだけを残のこして
ずっと

ずっと変かわらない距離きょりが
愛いとおしくって、でも少すこし楽たのしくって、
こんな君きみと一緒いっしょにいられたら
ほんの少すこしばかり
二人ふたりだけで、美うつくしい噂うわさになろうよ
一瞬いっしゅんだけでいい

何なにも変かわらない距離きょりが
愛いとおしくって、でもただ伝つたえたくって
君きみへ言葉ことばを用意よういしてきたんだ
君きみが僕ぼくに目めを向むけて笑わらっている
なぁ、また、そうなのか
目めが覚さめるみたいだ
これも全部ぜんぶ夢ゆめだ
淡あわく透すく君きみは夏なつ霞がすみと消きえる

何なにもない僕ぼくの思おもい出では
君きみとの夏なつだけが残のこった
ただ、あの夢ゆめを書かいてる
まだ、夏なつの匂においがする