よみ:いしょ
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良いい曲きょくってなんだろうか。
多分たぶん、あなたが褒ほめてくれたものが全部ぜんぶそうだ。
ここらで一息ひといきつきたいが、
どうやら歩ほ幅はばを広ひろげなくちゃいけないらしい。
残のこり滓かすでいいから手放てばなせないもの。
見放みはなされたって持もっていたいもの。
ひとりよがりの音楽おんがくがあって、
守まもらなきゃいけない凹へこみがあって、
誰だれにも渡わたしたくなかった。
その中なかで、たった一人ひとりの例れい外がいだった。
良いい歌詞かしってなんだろうか。
多分たぶん、あなたから奪うばい取とったものが全部ぜんぶそうだ。
信しんじるってなんだろうか。
そうか。僕ぼくが裏切うらぎってしまったものがそれに当あたった。
天才てんさいにはなれなかった。
でも、あなたが信しんじてくれたから
凡才ぼんさいにはなれなかったよ。
あなたが好すきだと言いってくれていた歌詞かしは、
今いまではあなたを傷きずつける道具どうぐになった。
独ひとりで生いきるには困こまらないお金かねを
あなたの歌うたで稼かせいでいる。
誰だれにも触ふれさせたくなかった。
その中なかで、たった一人ひとりの特別とくべつだった。
良いい歌うたってなんだろうか。
多分たぶん、誰だれも傷きずつけないような歌うただ。もう無理むりだな。
生いきていくってなんだろうか。
多分たぶん、あなたがかつて嫌きらったものが全部ぜんぶそうだ。
天才てんさいなんかじゃなかった。
でも、あなたが譲ゆずらなかったから
ここまで歩あるいてこられたんだよ。
そこには大おおきな光ひかりがあるんだろうか。
変かわんなきゃいけないんだろうか。
いずれにせよ僕ぼくはそれを見みてみたいんだ。
いつまでも此処ここには居いられないから。
いや、居いてもいいんだ。本当ほんとうはさ。
泥どろの中なかで死しぬのも悪わるくないよ。
それでも見みせたい景色けしきがある人ひとの数かずが
あの頃ころより少すこし増ふえたんだ。
本当ほんとうは君きみと見みたかった夢ゆめだ。
「ほら、私わたしがいなきゃ困こまるでしょ」と
また、ふざけて言いってほしいんだ。
今度こんどは本気ほんきで言いってほしいんだ。
「この曲きょく、好すきじゃない」と呆あきれてくれ。
自分じぶんを信しんじられなくなった。
書かきたいことなどとっくに無なくて、
足あしはとっくに止とまってしまった。
最後さいごだから言いうよ。うん、ちゃんと困こまるよ。
良いい曲きょくってなんだろうか。
多分たぶん、あなたが好すきじゃない曲きょくがそれになっていくんだ。
振ふり返かえっても、書かき直なおしても、何なにも変かわれないから。
君きみのことを書かいた歌うたを、君きみが歌うたっていた。
僕ぼくより少すこしだけ音痴おんちで、よほど血ちが通かよっていたんだ。
リズムは撚よれてしまって、裏声うらごえは細ほそくなって、
ぐだぐだ、ぐだぐだ続つづいた。
ご機嫌きげんな尻尾しっぽみたいだ。
ゆらゆら、ゆらゆらしていた。
引ひっかかる桜さくらみたいだ。
ひらひら、ひらひらしていた。
夜中よなかの信号しんごうみたいだ。
ふらふら、ふらふらしていた。
散骨さんこつのように目めに焼やき付ついた。
煌々こうこうしていた。
消きえない価値かちを貰もらった。
あぁ、これは覚おぼえておこうと思おもった。
この先さき、何年なんねんかかっても、
そんなの望のぞまれていなくても、
返かえしたいんだ。話はなしがあるんだ。
聞きいてほしいんだ。
あぁ、違ちがうな。もっと単純たんじゅんなことだった。
寂さびしいよ。君きみがいないとさ。
以上いじょうをもって、これを僕ぼくの遺書いしょとする。
多分たぶん、あなたが褒ほめてくれたものが全部ぜんぶそうだ。
ここらで一息ひといきつきたいが、
どうやら歩ほ幅はばを広ひろげなくちゃいけないらしい。
残のこり滓かすでいいから手放てばなせないもの。
見放みはなされたって持もっていたいもの。
ひとりよがりの音楽おんがくがあって、
守まもらなきゃいけない凹へこみがあって、
誰だれにも渡わたしたくなかった。
その中なかで、たった一人ひとりの例れい外がいだった。
良いい歌詞かしってなんだろうか。
多分たぶん、あなたから奪うばい取とったものが全部ぜんぶそうだ。
信しんじるってなんだろうか。
そうか。僕ぼくが裏切うらぎってしまったものがそれに当あたった。
天才てんさいにはなれなかった。
でも、あなたが信しんじてくれたから
凡才ぼんさいにはなれなかったよ。
あなたが好すきだと言いってくれていた歌詞かしは、
今いまではあなたを傷きずつける道具どうぐになった。
独ひとりで生いきるには困こまらないお金かねを
あなたの歌うたで稼かせいでいる。
誰だれにも触ふれさせたくなかった。
その中なかで、たった一人ひとりの特別とくべつだった。
良いい歌うたってなんだろうか。
多分たぶん、誰だれも傷きずつけないような歌うただ。もう無理むりだな。
生いきていくってなんだろうか。
多分たぶん、あなたがかつて嫌きらったものが全部ぜんぶそうだ。
天才てんさいなんかじゃなかった。
でも、あなたが譲ゆずらなかったから
ここまで歩あるいてこられたんだよ。
そこには大おおきな光ひかりがあるんだろうか。
変かわんなきゃいけないんだろうか。
いずれにせよ僕ぼくはそれを見みてみたいんだ。
いつまでも此処ここには居いられないから。
いや、居いてもいいんだ。本当ほんとうはさ。
泥どろの中なかで死しぬのも悪わるくないよ。
それでも見みせたい景色けしきがある人ひとの数かずが
あの頃ころより少すこし増ふえたんだ。
本当ほんとうは君きみと見みたかった夢ゆめだ。
「ほら、私わたしがいなきゃ困こまるでしょ」と
また、ふざけて言いってほしいんだ。
今度こんどは本気ほんきで言いってほしいんだ。
「この曲きょく、好すきじゃない」と呆あきれてくれ。
自分じぶんを信しんじられなくなった。
書かきたいことなどとっくに無なくて、
足あしはとっくに止とまってしまった。
最後さいごだから言いうよ。うん、ちゃんと困こまるよ。
良いい曲きょくってなんだろうか。
多分たぶん、あなたが好すきじゃない曲きょくがそれになっていくんだ。
振ふり返かえっても、書かき直なおしても、何なにも変かわれないから。
君きみのことを書かいた歌うたを、君きみが歌うたっていた。
僕ぼくより少すこしだけ音痴おんちで、よほど血ちが通かよっていたんだ。
リズムは撚よれてしまって、裏声うらごえは細ほそくなって、
ぐだぐだ、ぐだぐだ続つづいた。
ご機嫌きげんな尻尾しっぽみたいだ。
ゆらゆら、ゆらゆらしていた。
引ひっかかる桜さくらみたいだ。
ひらひら、ひらひらしていた。
夜中よなかの信号しんごうみたいだ。
ふらふら、ふらふらしていた。
散骨さんこつのように目めに焼やき付ついた。
煌々こうこうしていた。
消きえない価値かちを貰もらった。
あぁ、これは覚おぼえておこうと思おもった。
この先さき、何年なんねんかかっても、
そんなの望のぞまれていなくても、
返かえしたいんだ。話はなしがあるんだ。
聞きいてほしいんだ。
あぁ、違ちがうな。もっと単純たんじゅんなことだった。
寂さびしいよ。君きみがいないとさ。
以上いじょうをもって、これを僕ぼくの遺書いしょとする。