アンティークとコーヒー 歌詞 Shuta Sueyoshi ふりがな付

「ご注文ちゅうもんはお決きまりですか?」
透すき通とおるようなその声こえに見上みあげた
キミの瞳ひとみがまるでガラス玉だまのようにキレイで
ボクの恋こいは今いま ほろ苦にがい香かおりと共ともに混まざって
静しずかにカップに注そそがれていく

ポタポタって落おちるドリップする音おと
本ほん棚だなの隙間すきま 覗のぞくキミの横顔よこがお
ふと目めが合あって微笑ほほえむキミに
気きの利きいた台詞せりふも言いえずに
赤あかく染そまる頬ほほを隠かくすように
軽かるく会釈えしゃくすることしかできなかった

縮ちぢまることのないカウンターとの距離きょり
ざっと5、6席せき分ぶんだろうか
一口ひとくち飲のめば ボクの器なか 満みたしてくような

アンティーク調しらべのスプーンに映うつった
ボクはどこか情なさけなくみえた
優やさしそうな声こえ 艶つややかな黒くろい髪かみに
キミをみてると心こころがホッとするんだよ

また来きてしまいました
開あけ慣なれた青あおい扉とびらの前まえ
「今日きょうはいかがしますか?」
ベルの音おとと共ともに歩あるき出だす奥おくの方ほうへ
キミが淹いれたコーヒーはどこか柔やわらかくて
深ふかみがあって淡あわい淡あわい恋こいの味あじ

エプロン姿すがたが素敵すてきだって
無邪気むじゃきな笑顔えがおが大好だいすきだよって
そんなことが 言いえたのならなんも苦労くろうはしないな

アンティーク調しらべのスプーンに映うつった
ボクはどこかほころんでみえた
過すごした時間じかん口くちの中なかで広ひろがってく
キミといれると心こころがホッとするんだよ

夢ゆめの中なかではうまく云いえるのに
赤あかい糸いとがあるとするなら
固かた結むすび 解ほどけないように
キミが一番いちばんだよ

写真しゃしん立たての中なかに写うつったボクらまるで
恋人こいびとみたいだね
少すこし前まえを歩あるく後うしろ姿すがたをみていた
次つぎに会あえたら 小ちいさなその手てを
ギュっとできるかな