夏なつのぬるい風かぜが 僕ぼくの頬ほほを撫なでた
昇のぼりだした太陽たいように 手てをかざした
けたたましい サイレンが僕ぼくを
微睡まどろみから 叩たたき起おこした
立たった鳥肌とりはだ 強つよくなる鼓動こどうに
僕ぼくはクラリとしたんだ
僕ぼくらの真上まうえを 翔かけていく影かげが一ひとつ、
それはやけに 大おおきくて、
パラサイトに脳のうを 侵おかされたような
そんな嫌いやな寒気さむけがした
甲高かんだかい音波おんぱが 街まちへと響ひびいた
遠とおくから鳴なき声ごえが 聴きこえたんだ
灰色はいいろのくじらが 降ふってくるのが
怖こわくて僕ぼくは 逃にげだしたんだ
街まちを埋うめ尽つくす 赤あかい潮うしおが
とても熱あつくて おぞましくて
空そらは煙けむり色いろ 真まっ黒くろなケミカル
昇のぼる朝日あさひと 沈しずむくじら達たち
広ひろいこの島しまに 降ふってきたのは
長ながい行ゆく先さきを 遮さえぎるくじら
嗚呼ああ
空そらに数多あまた 昇のぼっていくバルーン
それは僕ぼくらの命いのちで 膨ふくらんでいる
何処どこまで行いけど 聴きこえるのは
誰だれかの泣なき声ごえ 叫さけび声ごえだけ
阿鼻地獄あびじごくの そのまた奥おくの
悪夢あくむを見みているみたいだ
焦こげついた 街まちの中なかを走はしる
生いき残のこったのは ラッキーなだけ
死しにたくないと 強つよく思おもった
決意けついを抱だいた15の昼ひる
この空そらを隅すみから 隅すみへと見渡みわたせる
ような雲くも一ひとつない 晴天せいてんに
甲高かんだかい音波おんぱが 街まちへと響ひびいた
遠とおくから鳴なき声ごえが 聴きこえたんだ
この消きえた日常にちじょうが 誰だれかの叫さけびが
怖こわくて僕ぼくは 逃にげ出だしたんだ
灰色はいいろのくじらが 居いなくなれば…と
僕ぼくは願ねがった
灰色はいいろのくじらが 降ふってくるのが
怖こわくて僕ぼくは 逃にげ出だしたんだ
街まちを埋うめ尽つくす 赤あかい潮うしおが
とても熱あつくて おぞましくて
空そらは煙けむり色いろ 真まっ黒くろなケミカル
昇のぼる朝日あさひと 沈しずむくじら達たち
さよならさえも 言いえないままに
消きえたくないと 僕ぼくは叫さけんだ
小ちいさなくじらが、街まちを呑のみこんだ。
夏natsuのぬるいnonurui風kazeがga 僕bokuのno頬hohoをwo撫naでたdeta
昇noboりだしたridashita太陽taiyouにni 手teをかざしたwokazashita
けたたましいketatamashii サイレンsairenがga僕bokuをwo
微睡madoroみからmikara 叩tataきki起oこしたkoshita
立taったtta鳥肌torihada 強tsuyoくなるkunaru鼓動kodouにni
僕bokuはhaクラリkurariとしたんだtoshitanda
僕bokuらのrano真上maueをwo 翔kaけていくketeiku影kageがga一hitoつtsu、
それはやけにsorehayakeni 大ooきくてkikute、
パラサイトparasaitoにni脳nouをwo 侵okaされたようなsaretayouna
そんなsonna嫌iyaなna寒気samukeがしたgashita
甲高kandakaいi音波onpaがga 街machiへとheto響hibiいたita
遠tooくからkukara鳴naきki声goeがga 聴kiこえたんだkoetanda
灰色haiiroのくじらがnokujiraga 降fuってくるのがttekurunoga
怖kowaくてkute僕bokuはha 逃niげだしたんだgedashitanda
街machiをwo埋uめme尽tsuくすkusu 赤akaいi潮ushioがga
とてもtotemo熱atsuくてkute おぞましくてozomashikute
空soraはha煙kemuri色iro 真maっxtu黒kuroなnaケミカルkemikaru
昇noboるru朝日asahiとto 沈shizuむくじらmukujira達tachi
広hiroいこのikono島shimaにni 降fuってきたのはttekitanoha
長nagaいi行yuくku先sakiをwo 遮saegiるくじらrukujira
嗚呼aa
空soraにni数多amata 昇noboっていくtteikuバルbaruーンn
それはsoreha僕bokuらのrano命inochiでde 膨fukuらんでいるrandeiru
何処dokoまでmade行iけどkedo 聴kiこえるのはkoerunoha
誰dareかのkano泣naきki声goe 叫sakeびbi声goeだけdake
阿鼻地獄abijigokuのno そのまたsonomata奥okuのno
悪夢akumuをwo見miているみたいだteirumitaida
焦koげついたgetsuita 街machiのno中nakaをwo走hashiるru
生iきki残nokoったのはttanoha ラッキrakkiーなだけnadake
死shiにたくないとnitakunaito 強tsuyoくku思omoったtta
決意ketsuiをwo抱daいたita15のno昼hiru
このkono空soraをwo隅sumiからkara 隅sumiへとheto見渡miwataせるseru
ようなyouna雲kumo一hitoつないtsunai 晴天seitenにni
甲高kandakaいi音波onpaがga 街machiへとheto響hibiいたita
遠tooくからkukara鳴naきki声goeがga 聴kiこえたんだkoetanda
このkono消kiえたeta日常nichijouがga 誰dareかのkano叫sakeびがbiga
怖kowaくてkute僕bokuはha 逃niげge出daしたんだshitanda
灰色haiiroのくじらがnokujiraga 居iなくなればnakunareba…とto
僕bokuはha願negaったtta
灰色haiiroのくじらがnokujiraga 降fuってくるのがttekurunoga
怖kowaくてkute僕bokuはha 逃niげge出daしたんだshitanda
街machiをwo埋uめme尽tsuくすkusu 赤akaいi潮ushioがga
とてもtotemo熱atsuくてkute おぞましくてozomashikute
空soraはha煙kemuri色iro 真maっxtu黒kuroなnaケミカルkemikaru
昇noboるru朝日asahiとto 沈shizuむくじらmukujira達tachi
さよならさえもsayonarasaemo 言iえないままにenaimamani
消kiえたくないとetakunaito 僕bokuはha叫sakeんだnda
小chiiさなくじらがsanakujiraga、街machiをwo呑noみこんだmikonda。