ババロア 歌詞 吉乃 ふりがな付

ご丁寧ていねいに存在そんざい意義いぎとか聞きいちゃって
なんのお笑わらいって感かんじ
笑わらってんのはてめえだけだよ
ほんと何様なにさまって感かんじだ
お前まえこそなんだよ

いてもいなくても同おなじってのはお前まえだって同おなじだろ

挨拶あいさつをして感謝かんしゃをしあって
今日きょうもよく出来できました
等間隔とうかんかくに並ならんだ机つくえに座すわって未来みらいを見みてます

でいいだろ
これでいいだろ
だってちゃんと生いきてんだからいいだろ
思考しこうが頭あたまを埋うめ尽つくす
僕ぼくだけの呪のろいが消きえないんだ

生いきることに理由りゆうはいらないなんて知しったこと言いうなよ
神かみ様さまでもないくせにこの痛いたみをわかったふりすんなよ
ぶっ殺ころしたいよ
でも殺ころせないよ
でもじゃあどこでぶちまけりゃいいの
僕ぼくを殺ころせばいいの
とか言いったらまた遠とおい目めで見みんの
ふざけんなよ

ああもう
全部ぜんぶムカつくな
無駄むだに金かねのかかる生活せいかつ
好すきでやってんのか他人ひとのためにやってんのかわからなくなってきた趣味しゅみ

おいしいパンを食たべたいからその分ぶんの肉にくを削そぎ落おとそう
新あたらしいことを学まなびたいから恋人こいびとと別わかれよう

最悪さいあくの手段しゅだんこそ最高さいこうの娯楽ごらくになんのはなんで
朝あさ作つくったババロアが食たべられる夜よるが愛あいせないのはなんで

定型ていけい文ぶんみたいな「エモ」とか言いわれてもどうすりゃいいの
この呪のろいの中なかで生いきてんのに
ねえ
それすら否定ひていすんの
ぶっ殺ころしてよ
終おわりにしてよ
否定ひていするくらいなら楽らくにしてよ
できないくせに何なに言いってんの
もう心こころが破裂はれつしそうなのに
なんで

誰だれにも愛あいされたことないから
せめて人肌ひとはだだけでも
人肌ひとはだが許ゆるされないなら
せめて動物どうぶつだけでも
動物どうぶつもお金かねがないから
せめて自分じぶんだけでも抱だきしめさせてよ

抱だきしめないとどっか行いっちゃうよ
こんな自分じぶんでもずっと大切たいせつなんだよ
こんな自分じぶんでも愛あいしてんだよ

生いきることに理由りゆうはいらないのになんで求もとめちゃうんだろう
朝あさごはんとか歌うたを歌うたうとかそれが楽たのしいじゃダメなの
毎日まいにち何なにか甘あまいものが食たべれてそういう幸しあわせじゃダメなの
どうしてこんなに心こころが溶とけていくの

この呪のろいを解といて
そんで抱だきしめて
今いますぐキスをして
愛あいで固かためて僕ぼくを形作かたちづくって
ねえ
全部ぜんぶぐちゃぐちゃになる前まえに誰だれか食たべて
好すきに甘あまくして
それを人生じんせいとか言いって
痛いたみは人ひとのせいなのに救すくうのも人ひとなんだ

助たすけて

僕ぼくがどこかに行いってしまう前まえに
どうか心こころを固かためて抉えぐって
掬すくって

救すくって