さてもかなしい憂鬱と 歌詞 HaTa feat. 初音ミク ふりがな付

果無はかない幽霊ゆうれいのように
幽かそけく幽かそけく生いきる
人間にんげんであること以外いがい
共通点きょうつうてんのない他人たにん

めぐり来きたれる月日つきひ、つくねんと噛かむ
コンナ無為むい徒食としょくノアゲクニ何なにガ咲さイタ?
照明しょうめいの覆おおいの中なか、死しせる夏なつの虫むしの
黒こく点てんが増ふえる

閑閑かんかん、閑文字かんもじを綴つづる幾日いくにち
「独ひとり」から「寂さみしい」を引ひき算ざんして

愛いとしまない、まない、めない
溺おぼれたる夢ゆめは、をりをりに死しんで
見み給たまえ!瀰漫びまんする売物うりものの苦悩くのう、人生じんせいへの美辞びじを!
愛かなしまない、まない、めない
絶望ぜつぼう、不幸ふこうなんてものは畢竟ひっきょう
人生じんせいを滅多めった矢鱈やたら、重おもんじて扱あつかってきたツケだ
人生じんせいを蔑視べっしせよ

人中ひとなか、行いき合あう彼奴きゃつらは
人間にんげん然ぜんとし、人間にんげんすぎて贋物にせもののよう
苦労くろうの末すえ、得えたものは価値かちあると
無む意味いみが怖こわくて苦痛くつうを価値かち化かする

すずろに眺ながめる生せいは、やれさて、
ゆっくりとした自殺じさつのようだ
ベランダを死処ししょに選えらんだ蝉せみが
無常むじょう哉かな、カナカナと鳴ないた

物憂ものうさとたゆけさの中なか

愛いとしまない、まない、めない
朝あさ明あけの臥床がしょう、かくも脳のう、濁にごって
一杯いっぱいのコカコオラで嚥下えんかした錠剤じょうざいが溶とけていく
愛かなしまない、まない、めない
強つよくなろうとすればするほどに
憎にくんでいた敵てきに自分じぶんが段々だんだん似にていくと感かんじた
真剣しんけんに堕落だらくせよ

世界せかいに向むけて立たてるべき指ゆびは
人差ひとさし指ゆびか中指なかゆびか
この指ゆびとまれ――　　仲間なかまを待まつ者もの
この世界せかいを侮蔑ぶべつする者もの

愛いとしまない、まない、めない
何なにを生うんで、破壊はかいし、得えて、失うしなった?
曰いわく「不可解ふかかい」、この世界せかい
毫ごうもかわらないこの希死きし念慮ねんりょ
愛かなしまない、まない、めない
自分じぶんは在あるべきか在あらざるべきか
とまれかくまれ、この世界せかいに悪口わるくちを言いい続つづけるため
生せいを罵ののしるため、生いきなきゃだめなようだ