おかあさんのうた 歌詞 歌心りえ ふりがな付

どんなことでもできる あやとりもお手玉てだまも
ママの手てはそうよなんでもできちゃう手て
強つよくやさしく生いきる憧あこがれのあなたに少すこしづつ 近ちかづけてるのかな

桜咲さくらさく春はるのこと 覚おぼえてるかな
手てを引ひかれ 向むかう学舎まなびやへ 木漏こもれ日びの並木道なみきみちを

「もしもし お母かあさんです。元気げんきにしてんのけ?
今いま、どこにいんの?
何回なんかい電話でんわしても出でないし、どこほっつき歩あるってんだか。
何なに?友達ともだちと飲のみに行いってたって? あんたもお父とうさんの子こだね。
女おんながねぇ、大酒飲おおざけのみなんて格好悪かっこうわるいよ。
酔よっ払ぱらって人様ひとさまに迷惑めいわくかけたら、承知しょうちしないかんね。
最近さいきん、お父とうさんね2日かで一いっ升しょう明あけっちゃーんだよ。
全まったく呆あきれたもんだ。
心配しんぱいするお母かあさんの身みにもなってみなよ。全まったくごせやけっちゃー!」

草くさ萌もえる夏なつのこと 覚おぼえてるかな
夕涼ゆうすずみ 線香花火せんこうはなび 薫かおる那須なすの水みず風かぜを
稲穂いなほ揺ゆれる田園でんえんを 抜ぬける帰かえり道みち
思おもわず小走こばしりに 急いそいでた あなたに会あいたくて

「もしもし お母かあさんです。なんだい!泣ないてんの?
ほら、今日きょうは満月まんげつだよ。そっちでも見みれっかい。
月つきはね自分じぶんが輝かがやけば輝かがやくほど、周まわりの星ほしたちは隠かくれっちゃーでしょ。
一人ひとりでもめげずに頑張がんばってんだよ。
あんたもねー、せっかく大おおきな夢ゆめ持もって東京とうきょうに行いったんだから。
あのお月様つきさまみたいに明あかるく輝かがやかないとダメだかんね。
でもね、三日月みかづきみたいに心こころが細ほそくなったら、いつでも帰かえっといで。
ここはあんたの故郷ふるさとだからー」

雪明ゆきあかり恋こいしくて 窓まどを開あけたら
見上みあげた空そら 月つきも1人ひとり にじんで落おちる涙なみだ
あなたに会あいたいな あの町まちに帰かえろうかな