「そばにいたいよ」
誰だれかの願ねがいに命いのちは宿やどる
一年いちねんに一度いちどきりの冬ふゆの魔法まほう
動うごき出だす僕ぼくはスノーマン
雪ゆきが積つもる夜よるに僕ぼくは生うまれた
ホウキの腕うでにバケツの帽子ぼうしで
ところで君きみはここで一体何いったいなにしてんの
「ママに嘘うそをついちゃったんだ」
って泣なきだした
心こころの黒くろを吸すい出だすため
真まっ白しろに僕ぼくはできてる
そばにいるよ
固かたまって転ころがった君きみのデタラメ
殴なぐったって蹴けっ飛とばしても砕くだけない
鳴なり響ひびくベルに凍こおりつくマフラー
冷ひえた笑顔えがおを温あたためたくても
僕ぼくの目めじゃ笑わらえもしない
それにしたってどんな
嘘うそをついたんだい
「勉強べんきょうも運動うんどうも出来できて
友達ともだちいっぱい」
それなら冬ふゆの間あいだに何なんとかしよう
「それじゃ遅おそすぎなんだ」
ってしゃがみこんだ
「もうすぐママは消きえちゃうから」
良いい子こでいなきゃとまた泣ないた
「そばにいたいよ」
絡からまって重かさなった君きみのデタラメ
ぶった切きって払はらったって増ふえていく
ネオンの街並まちなみにモノクロの雪ゆき
悴かじかんだ指ゆびを暖あたためたくても
僕ぼくの手てじゃ握にぎれもしない
じゃあこんなのはどうだい
全すべての黒くろを真まっ白しろに塗ぬり替かえるんだ
コツなら僕ぼくが教おしえよう
絶対ぜったいに君きみならやれるさ
淡雪あわゆきが轍わだちを埋うめてく
君きみは走はしった
みんなを引ひき連つれて
何なにもかも手遅ておくれになる前まえに
「ねえ全部ぜんぶホントでしょ、
だからもういかないで」
我わが子こを抱だき寄よせ頷うなずいた
そばにいるよ
最後さいごに零こぼれた優やさしいデタラメ
笑わらったって泣ないたって大丈夫だいじょうぶ
二人ふたりを見守みまもって溶とけていく体からだ
きっともう平気へいきだろう
どんな冬ふゆにだってさ
春はるは訪おとずれるから
「そばにいたいよsobaniitaiyo」
誰dareかのkano願negaいにini命inochiはha宿yadoるru
一年ichinenにni一度ichidoきりのkirino冬fuyuのno魔法mahou
動ugoきki出daすsu僕bokuはhaスノsunoーマンman
雪yukiがga積tsuもるmoru夜yoruにni僕bokuはha生uまれたmareta
ホウキhoukiのno腕udeにniバケツbaketsuのno帽子boushiでde
ところでtokorode君kimiはここでhakokode一体何ittainaniしてんのshitenno
「ママmamaにni嘘usoをついちゃったんだwotsuichattanda」
ってtte泣naきだしたkidashita
心kokoroのno黒kuroをwo吸suいi出daすためsutame
真maっxtu白shiroにni僕bokuはできてるhadekiteru
そばにいるよsobaniiruyo
固kataまってmatte転koroがったgatta君kimiのnoデタラメdetarame
殴naguったってttatte蹴keっxtu飛toばしてもbashitemo砕kudaけないkenai
鳴naりri響hibiくkuベルberuにni凍kooりつくritsukuマフラmafuraー
冷hiえたeta笑顔egaoをwo温atataめたくてもmetakutemo
僕bokuのno目meじゃja笑waraえもしないemoshinai
それにしたってどんなsorenishitattedonna
嘘usoをついたんだいwotsuitandai
「勉強benkyouもmo運動undouもmo出来dekiてte
友達tomodachiいっぱいippai」
それならsorenara冬fuyuのno間aidaにni何nanとかしようtokashiyou
「それじゃsoreja遅osoすぎなんだsuginanda」
ってしゃがみこんだttesyagamikonda
「もうすぐmousuguママmamaはha消kiえちゃうからechaukara」
良iいi子koでいなきゃとまたdeinakyatomata泣naいたita
「そばにいたいよsobaniitaiyo」
絡karaまってmatte重kasaなったnatta君kimiのnoデタラメdetarame
ぶったbutta切kiってtte払haraったってttatte増fuえていくeteiku
ネオンneonのno街並machinaみにminiモノクロmonokuroのno雪yuki
悴kajikaんだnda指yubiをwo暖atataめたくてもmetakutemo
僕bokuのno手teじゃja握nigiれもしないremoshinai
じゃあこんなのはどうだいjaakonnanohadoudai
全subeてのteno黒kuroをwo真maっxtu白shiroにni塗nuりri替kaえるんだerunda
コツkotsuならnara僕bokuがga教oshiえようeyou
絶対zettaiにni君kimiならやれるさnarayarerusa
淡雪awayukiがga轍wadachiをwo埋uめてくmeteku
君kimiはha走hashiったtta
みんなをminnawo引hiきki連tsuれてrete
何naniもかもmokamo手遅teokuれになるreninaru前maeにni
「ねえnee全部zenbuホントhontoでしょdesyo、
だからもういかないでdakaramouikanaide」
我waがga子koをwo抱daきki寄yoせse頷unazuいたita
そばにいるよsobaniiruyo
最後saigoにni零koboれたreta優yasaしいshiiデタラメdetarame
笑waraったってttatte泣naいたってitatte大丈夫daijoubu
二人futariをwo見守mimamoってtte溶toけていくketeiku体karada
きっともうkittomou平気heikiだろうdarou
どんなdonna冬fuyuにだってさnidattesa
春haruはha訪otozuれるからrerukara