浴槽と抜け殻 歌詞 竹中凌平 ふりがな付

浴室よくしつの照明しょうめいと
欲望よくぼうを消けして
よく出来できた歌うたに
寄よりかかって泣ないた

泣なき声ごえ かき消けしたくて
蛇口じゃぐちをひねり潰つぶした
絶たえ間無まなく襲おそう水みずしぶきが
僕ぼくの前髪まえがみを濡ぬらした

満みたされてく浴槽よくそう
満みたされない抜ぬけ殻がら

四角しかくい箱はこの中なか
視覚しかく 奪うばわれ
寂寞せきばくが僕ぼくを 包つつんでくだけ

泡あわのように溶とけて
束つかの間まの悦よろこびと
白しらけてく抜ぬけ殻がら
心こころ 乾かわいてく

そっと瞼まぶたを閉とじて
おまけに呼吸こきゅうも止とめて
できるだけ深ふかく 沈しずんでくのさ
美うるわしかった夢ゆめに 彷徨さまよっていたい

朦朧もうろうとする世界せかい
掃はき溜だめの鶴つるはなく
かすかに聞きこえるは
踊おどりそおろえと

これは誰だれの筋書すじがきで
君きみは誰だれを演えんじてる?
送おくり続つづけたバントは
何なにを掴つかんだ? 何なにを残のこせた?

朦朧もうろうとする世界せかい
掃はき溜だめの鶴つるはなく
かすかに聞きこえるは
踊おどりそおろえと

覚さめてく夢ゆめのあと
膝ひざ抱かかえ震ふるえてた
良よくできた歌うたに
寄よりかかって泣ないた