Couverture 歌詞 mol-74 ふりがな付

溶とけるそれのようだ
少すこしずつ輪郭りんかくを失なくしていく
だらしなく、切せつなそうに
溶とけるそれのようだ
少すこしずつ足あしを早はやめはじめる
あてもなく、彷徨さまようように

冷さめるそれのようだ
少すこしずつ想おもいが離はなれていく
あっけなく、音おとも立たてず
冷さめるそれのようだ
少すこしずつ艶つやを失なくしはじめる
時ときは尚なお、進すすんでいく

希望きぼうの糸いとが どうか途切とぎれないように
日々ひびの螺旋らせんが どうか続つづきますように
光ひかりの先さきが 君きみを照てらしますように
祈いのりの言葉ことばを口くちにして

溶とけてしまった僕ぼくらの世界せかいは
冷さめてしまった僕ぼくらの世界せかいは
甘あまい匂においでそっと僕ぼくらを惑まどわせて
愛あいを謳うたっている

濁にごるそれのようだ
少すこしずつ意識いしきが遠とおのいてく
甲斐がいもなく、崩くずれるように
濁にごるそれのようだ
少すこしずつ今いまを悟さとり始はじめる
何なにもかも運命うんめいだったの

誰だれのための命いのちなのか
誰だれのための涙なみだなのか
どんな正義せいぎ、どんな瞋恚しんいも
この世界せかいを救すくえないよ
今いま此処ここに生いきる上うえで
不調和ふちょうわな日々ひびの上うえで
どんな顔かおをしていいの
どんな声こえをしていいの
薄うすれていく傷跡きずあとが痛いたみを忘わすれるように
このまま僕ぼくも、いつか

明日あしたを願ねがった僕ぼくらの未来みらいが
朝あさを歌うたった僕ぼくらの未来みらいが
どうしようもないくらいに歪ゆがんでしまっても
愛あいを謳うたっている

溶とけてしまった僕ぼくらの世界せかいは
冷さめてしまった僕ぼくらの世界せかいは
甘あまい匂においでずっと僕ぼくらを惑まどわせて
愛あいを謳うたっていく

謳うたっていく