よみ:ぜんまいしかけのこころ
ぜんまい仕掛けのココロ 歌詞
-
春組
- 2019.7.17 リリース
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♪とある国くにのとある街まち。蒸気じょうきによって人々ひとびとの生活せいかつが支ささえられている時代じだい。
錬金術師れんきんじゅつしルークは
「法ほうで禁止きんしされているはずのホムンクルス=人造人間じんぞうにんげんを作つくり出だす」
♪さあ完成かんせいだ。君きみの名前なまえは、S!
「マスターおはようございます。ご命令めいれいをお聞きかせください」
♪命令めいれいなんてしないさ。君きみは僕ぼくの友達ともだちだ
「困こまります。マスターの命令めいれいがなくては動うごけません」
「じゃあ命令めいれいしよう。僕ぼくの友達ともだちになってくれ」
「トモ、ダチ?」
「ああ」
「了解りょうかいしました」
「ドライだなあ。そうだ握手あくしゅをしよう。人間にんげんの挨拶あいさつだよ」
「Sは左利ひだりききなのかい?」
「あぁ説明せつめいが難むずかしいな」
「S、握手あくしゅは手てと手てを握にぎるんだよ」
「手てと手て。了解りょうかいしました」
♪違ちがう違ちがう。僕ぼくと君きみの手てを、繋つなぐんだ
「これが握手あくしゅだ」
「アクシュ」
「ああ、友達ともだちの印しるしさ」
「マスターと私わたし、友達ともだち。握手あくしゅ」
「やっぱりツヅルとの漫才まんざいは最高さいこうダヨ!」
「いや芝居しばいだわ。心こころの声こえまでツッコませるって…」
「もうええわ!」
「けど、ありがとうございます。今回こんかい、めちゃくちゃ助たすけてもらって」
「ワタシ何なにもしてないネ。ずっとツヅルとふざけてたいだけダヨ」
「こんにちは先生せんせい!あれ?新あたらしいお弟子でしさん?」
「やあコルト。彼かれはS、僕ぼくの友達ともだちなんだ」
♪僕ぼくは先生せんせいの弟子でしコルト!よろしくね、S!
♪マスターの友達ともだち、Sです。よろしくお願ねがいします
「痛いたたたた! 手てが砕くだける!!」
「握手あくしゅです」
「力ちからが強つよすぎるんだよ、S」
「先生せんせい、もしかしてSって」
「ああ。でも、僕ぼくの友達ともだちさ」
「はい、Sはマスターの友達ともだちです」
「うん、そっか。さすが先生せんせいだ!」
♪ルークはSに色々いろいろなことを教おしえ、
「Sはどんどんと吸収きゅうしゅうしていった」
♪ルークはとても楽たのしそうで、Sも…楽たのしかった、のかもしれない
「だがこのままでいいはずがないだろう、馬鹿ばか弟子でしめ」
「師匠ししょう」
「シショウ」
「S、僕ぼくの錬金術れんきんじゅつの先生せんせいで、ボイドさん」
「マスターの友達ともだち、Sです。よろしくお願ねがいします」
♪ホムンクルスは国法こくほうで禁止きんしされている。あの人形にんぎょうは今いますぐ廃棄はいきしろ
「Sは友達ともだちです。そんな言いい方かたはやめてください」
「こいつらには人間にんげんの感情かんじょうが理解りかいできない」
「できます!」
♪僕ぼくが教おしえます。僕ぼくがSに心こころを与あたえてみせます
「やれやれ。お前まえには錬金術れんきんじゅつより友達ともだちの作つくり方かたでも教おしえるべきだったな」
「語かたり部べと師匠ししょうの二役ふたやくとか鬼おにすぎ」
「至いたるさんじゃないとできない役やくなんで」
「綴つづるいつもそれ言いうよな」
「ゲームより面白おもしろくなってきました?演劇えんげき」
「さあね。でも、お前まえの本ほんは面白おもしろいよ」
「マスター、私わたしには"ココロ"がないのですか?」
「そんなことはないさ」
「でも、マスターの師匠ししょうはそう言いいました」
「君きみのマスターは僕ぼくだ」
「ココロ、とは何なんですか?」
「どうしてそんなに質問しつもんばかりするんだ」
「マスター、私わたしにココロを命令めいれいしてください」
「ココロは命令めいれいするものじゃない」
「ですがココロがなければ廃棄はいきされてしまう」
「そんなことはさせない! それよりS、しばらくは外そとに出でるのはよそう」
「それは命令めいれいですか?」
「命令めいれい? …ああ、そうだ、命令めいれいだ」
「了解りょうかいしました」
「ルークはSを人目ひとめから隠かくしたが、時ときは既すでに遅おそく、
国法こくほう警備隊けいびたい長ちょうアルフの耳みみにSの情報じょうほうが届とどいてしまった」
「わが国くにでは人工じんこう知能ちのうを備そなえたロボットは違法いほうだ」
「Sはロボットじゃない。れっきとした人間にんげんです」
♪機械きかいと人ひとを混同こんどうすれば必かならず禍わざわいを生うむ
「法ほうはそれを防ふせぐためにある」
♪ホムンクルスは見みつけ次第しだいただちに
「破壊はかいする」
「その扉とびらは何なんだ?」
「やめてください!」
「先生せんせい、逃にげますよ!」
「蒸気じょうきだけの爆弾ばくだんか。これだから錬金術師れんきんじゅつしは。追おえ! 必かならず見みつけ出だせ!」
「S、警備隊けいびたいが追おってくる。逃にげるぞ」
「逃にげる?法律ほうりつから逃にげてはマスターが罪人ざいにんになります」
「そうしなければお前まえが破壊はかいされてしまうんだ」
「私わたしにココロがないからですか?私わたしが人形にんぎょうだから」
「諦あきらめろ。機械人形きかいにんぎょうと人間にんげんを同列どうれつに扱あつかうのは人ひとの傲慢ごうまんだ」
「傲慢ごうまん?」
「それは違ちがいます! 先生せんせいの顔かおは明あかるくなりました。Sが友達ともだちだからです!」
「友達ともだちごっこだろう。紛まがい物ものの友情ゆうじょうはここで終おわりだ」
「マスター」
「S!」
「S、戦たたかえ。ここから逃にげるぞ」
「マスターに迷惑めいわくはかけられません」
「これは命令めいれいだ。君きみは僕ぼくの友達ともだちだ。
僕ぼくたちの友情ゆうじょうは紛まがい物ものなんかじゃない!」
「了解りょうかい、しました」
「S!」
「シトロンさん、こんなに…!」
「一緒いっしょに万里ばんりくんや左京さきょうさんに特訓とっくんしてもらったんです」
「前まえより少すこしはマシになった」
「友達ともだちに護身術ごしんじゅつ習ならってたから、それが役やくに立たったネー」
「綴つづるくんの本ほんに応こたえられるように、みんなで絶対ぜったい繋つなぎます!」
「本番中ほんばんちゅうに泣なかせに来くるなよ」
「泣なくな」
「分わかってるよ」
「追おえ!」
「だがSはこの戦たたかいで大おおきな損傷そんしょうを負おい、
胸むねの奥おくのぜんまい仕掛しかけがむき出だしになった」
「S、その怪我けが…!」
「問題もんだいありません。私わたしのここにはネジと歯車はぐるましかありませんから」
「すぐに研究室けんきゅうしつに戻もどろう。この怪我けがを治なおさなくては」
「でも研究室けんきゅうしつには警備隊けいびたいがきっと」
「また倒たおせばいい。このままではSが止とまってしまうんだ」
「先生せんせいの罪つみが重おもくなるだけです!」
「今いま機能きのうが停止ていししたら、起動きどうしてからの記憶きおくが消きえるんだよ!」
「マスター、私わたしのねじまきを外はずしてください」
「何なにを言いってるんだ。そんなことをしたら君きみは壊こわれてしまう」
「私わたしが動うごかなくなれば、マスターはもう追おわれません」
「駄目だめだ。僕ぼくと一緒いっしょに逃にげるんだ。これは命令めいれいだ」
「命令めいれいは聞きけません。私わたしはあなたを助たすけたいのです」
「どうしてマスターの命令めいれいが聞きけないんだ」
「私わたしはあなたの友達ともだちだから、ルーク。
ルークは私わたしに命いのちをくれました。
ルークは私わたしに友達ともだちをくれました。
ルークは私わたしに、心こころをくれました。
私わたしの心こころが言いっています。動うごけなくなっても、私わたしはずっとルークの友達ともだちです」
「そんな…君きみを壊こわすなんて、絶対ぜったいに嫌いやだ」
「ルークに、外はずして欲ほしいんです。他ほかの誰だれかじゃなくて」
「人間にんげんの勝手かってで生うみ出だされて、壊こわされるなんて、ひどすぎるじゃないか」
「いつかまた会あえます。私わたしも別わかれは悲かなしい。
でも、また会あえると思おもえば、平気へいきです」
「ルーク、痛いたいです。力ちからが強つよすぎます」
「僕ぼくと出会であってくれてありがとう、S」
「ありが……と…う…ル…ク」
「あの、見逃みのがしてもらえませんか? 先生せんせいは、その…!」
「国法こくほうの遵守じゅんしゅ、感謝かんしゃする。非礼ひれいを、済すまなかった」
「Sを連つれていかないんですか?」
「動うごかぬ発明品はつめいひんを持もち帰かえるほど暇ひまじゃないんだ。失礼しつれい」
「へえ。あの堅物かたぶつの警備けいび隊長たいちょうがねえ」
「はい、カッコよかったです」
「で、あいつのケガの具合ぐあいはどうだ?」
「もうすっかりいいみたいです。今朝けさも散歩さんぽにでかけました」
「あの引ひきこもりが散歩さんぽに? 何なにかの間違まちがいじゃないのか?」
「あれ以来いらい、先生せんせいは随分ずいぶん変かわられたんです。まさに青天せいてんの霹靂へきれきですよ!」
「こらコルト。大おおげさなことを言いうな」
「あ、先生せんせい」
「もうすっかりいいみたいだな」
「おかげさまで」
「ほうねじまきか。趣味しゅみの悪わるいネックレスしてるな馬鹿ばか弟子でし」
「これは大事だいじな鍵かぎなんでなくさないように。
大切たいせつな友達ともだちの心こころを、忘わすれないように」
♪心こころの中なかで生いき続つづける
大切たいせつなものは見みえなくていい
♪また会あえるように
♪忘わすれないように
♪刻きざんだ音おとがチクタク響ひびく
錬金術師れんきんじゅつしルークは
「法ほうで禁止きんしされているはずのホムンクルス=人造人間じんぞうにんげんを作つくり出だす」
♪さあ完成かんせいだ。君きみの名前なまえは、S!
「マスターおはようございます。ご命令めいれいをお聞きかせください」
♪命令めいれいなんてしないさ。君きみは僕ぼくの友達ともだちだ
「困こまります。マスターの命令めいれいがなくては動うごけません」
「じゃあ命令めいれいしよう。僕ぼくの友達ともだちになってくれ」
「トモ、ダチ?」
「ああ」
「了解りょうかいしました」
「ドライだなあ。そうだ握手あくしゅをしよう。人間にんげんの挨拶あいさつだよ」
「Sは左利ひだりききなのかい?」
「あぁ説明せつめいが難むずかしいな」
「S、握手あくしゅは手てと手てを握にぎるんだよ」
「手てと手て。了解りょうかいしました」
♪違ちがう違ちがう。僕ぼくと君きみの手てを、繋つなぐんだ
「これが握手あくしゅだ」
「アクシュ」
「ああ、友達ともだちの印しるしさ」
「マスターと私わたし、友達ともだち。握手あくしゅ」
「やっぱりツヅルとの漫才まんざいは最高さいこうダヨ!」
「いや芝居しばいだわ。心こころの声こえまでツッコませるって…」
「もうええわ!」
「けど、ありがとうございます。今回こんかい、めちゃくちゃ助たすけてもらって」
「ワタシ何なにもしてないネ。ずっとツヅルとふざけてたいだけダヨ」
「こんにちは先生せんせい!あれ?新あたらしいお弟子でしさん?」
「やあコルト。彼かれはS、僕ぼくの友達ともだちなんだ」
♪僕ぼくは先生せんせいの弟子でしコルト!よろしくね、S!
♪マスターの友達ともだち、Sです。よろしくお願ねがいします
「痛いたたたた! 手てが砕くだける!!」
「握手あくしゅです」
「力ちからが強つよすぎるんだよ、S」
「先生せんせい、もしかしてSって」
「ああ。でも、僕ぼくの友達ともだちさ」
「はい、Sはマスターの友達ともだちです」
「うん、そっか。さすが先生せんせいだ!」
♪ルークはSに色々いろいろなことを教おしえ、
「Sはどんどんと吸収きゅうしゅうしていった」
♪ルークはとても楽たのしそうで、Sも…楽たのしかった、のかもしれない
「だがこのままでいいはずがないだろう、馬鹿ばか弟子でしめ」
「師匠ししょう」
「シショウ」
「S、僕ぼくの錬金術れんきんじゅつの先生せんせいで、ボイドさん」
「マスターの友達ともだち、Sです。よろしくお願ねがいします」
♪ホムンクルスは国法こくほうで禁止きんしされている。あの人形にんぎょうは今いますぐ廃棄はいきしろ
「Sは友達ともだちです。そんな言いい方かたはやめてください」
「こいつらには人間にんげんの感情かんじょうが理解りかいできない」
「できます!」
♪僕ぼくが教おしえます。僕ぼくがSに心こころを与あたえてみせます
「やれやれ。お前まえには錬金術れんきんじゅつより友達ともだちの作つくり方かたでも教おしえるべきだったな」
「語かたり部べと師匠ししょうの二役ふたやくとか鬼おにすぎ」
「至いたるさんじゃないとできない役やくなんで」
「綴つづるいつもそれ言いうよな」
「ゲームより面白おもしろくなってきました?演劇えんげき」
「さあね。でも、お前まえの本ほんは面白おもしろいよ」
「マスター、私わたしには"ココロ"がないのですか?」
「そんなことはないさ」
「でも、マスターの師匠ししょうはそう言いいました」
「君きみのマスターは僕ぼくだ」
「ココロ、とは何なんですか?」
「どうしてそんなに質問しつもんばかりするんだ」
「マスター、私わたしにココロを命令めいれいしてください」
「ココロは命令めいれいするものじゃない」
「ですがココロがなければ廃棄はいきされてしまう」
「そんなことはさせない! それよりS、しばらくは外そとに出でるのはよそう」
「それは命令めいれいですか?」
「命令めいれい? …ああ、そうだ、命令めいれいだ」
「了解りょうかいしました」
「ルークはSを人目ひとめから隠かくしたが、時ときは既すでに遅おそく、
国法こくほう警備隊けいびたい長ちょうアルフの耳みみにSの情報じょうほうが届とどいてしまった」
「わが国くにでは人工じんこう知能ちのうを備そなえたロボットは違法いほうだ」
「Sはロボットじゃない。れっきとした人間にんげんです」
♪機械きかいと人ひとを混同こんどうすれば必かならず禍わざわいを生うむ
「法ほうはそれを防ふせぐためにある」
♪ホムンクルスは見みつけ次第しだいただちに
「破壊はかいする」
「その扉とびらは何なんだ?」
「やめてください!」
「先生せんせい、逃にげますよ!」
「蒸気じょうきだけの爆弾ばくだんか。これだから錬金術師れんきんじゅつしは。追おえ! 必かならず見みつけ出だせ!」
「S、警備隊けいびたいが追おってくる。逃にげるぞ」
「逃にげる?法律ほうりつから逃にげてはマスターが罪人ざいにんになります」
「そうしなければお前まえが破壊はかいされてしまうんだ」
「私わたしにココロがないからですか?私わたしが人形にんぎょうだから」
「諦あきらめろ。機械人形きかいにんぎょうと人間にんげんを同列どうれつに扱あつかうのは人ひとの傲慢ごうまんだ」
「傲慢ごうまん?」
「それは違ちがいます! 先生せんせいの顔かおは明あかるくなりました。Sが友達ともだちだからです!」
「友達ともだちごっこだろう。紛まがい物ものの友情ゆうじょうはここで終おわりだ」
「マスター」
「S!」
「S、戦たたかえ。ここから逃にげるぞ」
「マスターに迷惑めいわくはかけられません」
「これは命令めいれいだ。君きみは僕ぼくの友達ともだちだ。
僕ぼくたちの友情ゆうじょうは紛まがい物ものなんかじゃない!」
「了解りょうかい、しました」
「S!」
「シトロンさん、こんなに…!」
「一緒いっしょに万里ばんりくんや左京さきょうさんに特訓とっくんしてもらったんです」
「前まえより少すこしはマシになった」
「友達ともだちに護身術ごしんじゅつ習ならってたから、それが役やくに立たったネー」
「綴つづるくんの本ほんに応こたえられるように、みんなで絶対ぜったい繋つなぎます!」
「本番中ほんばんちゅうに泣なかせに来くるなよ」
「泣なくな」
「分わかってるよ」
「追おえ!」
「だがSはこの戦たたかいで大おおきな損傷そんしょうを負おい、
胸むねの奥おくのぜんまい仕掛しかけがむき出だしになった」
「S、その怪我けが…!」
「問題もんだいありません。私わたしのここにはネジと歯車はぐるましかありませんから」
「すぐに研究室けんきゅうしつに戻もどろう。この怪我けがを治なおさなくては」
「でも研究室けんきゅうしつには警備隊けいびたいがきっと」
「また倒たおせばいい。このままではSが止とまってしまうんだ」
「先生せんせいの罪つみが重おもくなるだけです!」
「今いま機能きのうが停止ていししたら、起動きどうしてからの記憶きおくが消きえるんだよ!」
「マスター、私わたしのねじまきを外はずしてください」
「何なにを言いってるんだ。そんなことをしたら君きみは壊こわれてしまう」
「私わたしが動うごかなくなれば、マスターはもう追おわれません」
「駄目だめだ。僕ぼくと一緒いっしょに逃にげるんだ。これは命令めいれいだ」
「命令めいれいは聞きけません。私わたしはあなたを助たすけたいのです」
「どうしてマスターの命令めいれいが聞きけないんだ」
「私わたしはあなたの友達ともだちだから、ルーク。
ルークは私わたしに命いのちをくれました。
ルークは私わたしに友達ともだちをくれました。
ルークは私わたしに、心こころをくれました。
私わたしの心こころが言いっています。動うごけなくなっても、私わたしはずっとルークの友達ともだちです」
「そんな…君きみを壊こわすなんて、絶対ぜったいに嫌いやだ」
「ルークに、外はずして欲ほしいんです。他ほかの誰だれかじゃなくて」
「人間にんげんの勝手かってで生うみ出だされて、壊こわされるなんて、ひどすぎるじゃないか」
「いつかまた会あえます。私わたしも別わかれは悲かなしい。
でも、また会あえると思おもえば、平気へいきです」
「ルーク、痛いたいです。力ちからが強つよすぎます」
「僕ぼくと出会であってくれてありがとう、S」
「ありが……と…う…ル…ク」
「あの、見逃みのがしてもらえませんか? 先生せんせいは、その…!」
「国法こくほうの遵守じゅんしゅ、感謝かんしゃする。非礼ひれいを、済すまなかった」
「Sを連つれていかないんですか?」
「動うごかぬ発明品はつめいひんを持もち帰かえるほど暇ひまじゃないんだ。失礼しつれい」
「へえ。あの堅物かたぶつの警備けいび隊長たいちょうがねえ」
「はい、カッコよかったです」
「で、あいつのケガの具合ぐあいはどうだ?」
「もうすっかりいいみたいです。今朝けさも散歩さんぽにでかけました」
「あの引ひきこもりが散歩さんぽに? 何なにかの間違まちがいじゃないのか?」
「あれ以来いらい、先生せんせいは随分ずいぶん変かわられたんです。まさに青天せいてんの霹靂へきれきですよ!」
「こらコルト。大おおげさなことを言いうな」
「あ、先生せんせい」
「もうすっかりいいみたいだな」
「おかげさまで」
「ほうねじまきか。趣味しゅみの悪わるいネックレスしてるな馬鹿ばか弟子でし」
「これは大事だいじな鍵かぎなんでなくさないように。
大切たいせつな友達ともだちの心こころを、忘わすれないように」
♪心こころの中なかで生いき続つづける
大切たいせつなものは見みえなくていい
♪また会あえるように
♪忘わすれないように
♪刻きざんだ音おとがチクタク響ひびく