燭台しょくだい点ともるのは 一夜ひとよ茸だけ
欄間らんまを仄ほのかに照てらす翠みどり 月夜茸つきよたけ
円卓えんたくには
大皿おおざらに盛もられたキノコたち
金かねの音ね奏かなで匂におい立たつ湯気ゆげ 銅どうの鍋なべ
カサ開ひらいて
お食たべと嗤わらう
舌した選えらぶ 幸運こううん
美味びみ 尽つくした果はての
飽あくなき食欲しょくよくの胞子ほうし
胃袋いぶくろ寄生きせいする菌糸きんし
求もとめられた 幻覚げんかく
味あじわって 悪夢あくむ
正ただせない 記憶きおく
不老不死ふろうふし願ねがった
皇帝こうていのように
宮廷きゅうてい仕立じたてで
・・・・・・・・
指ゆびへと燃もえ爛ただれ 火炎かえん茸たけ
耳みみたぶ接吻せっぷん与あたえる 紅天狗茸べにてんぐだけ
さあ みなさま
嘔吐おうとは床ゆかへ
女主おんなあるじみずから
椀わんへと取とり分わける
強靱きょうじんなる客きゃく人じんたちよ
至高しこうの茸くさびらの欠片かけら
酔よって蕩とける 幸福こうふく
饗きょうし合あえ 苦痛くつう
長ながらえよ 息いきを
白膚しらはだ美顔びがんの
美姫びきたちが待まてる
地階ちかいの閨ねや処どへ
・・・・・・・・
嗅かぎ分わけよ 悪運あくうん
毒どく塗まみれた果はてに
魂たましいの底そこから発芽はつが
心しんの臓ぞう波打なみうつ増殖ぞうしょく
嗚呼ああ極ごく彩さい 狂乱きょうらん
取とり込こんで 悪夢あくむ
戻もどれない 記憶きおく
不老不死ふろうふし叶かなえ
共生きょうせいの供宴きょうえん
わたくしと永遠とわに
・・・・・・・・
死しした者ものに
植うえよ キノコ
燭台syokudai点tomoるのはrunoha 一夜hitoyo茸dake
欄間ranmaをwo仄honoかにkani照teらすrasu翠midori 月夜茸tsukiyotake
円卓entakuにはniha
大皿oozaraにni盛moられたraretaキノコkinokoたちtachi
金kaneのno音ne奏kanaでde匂nioいi立taつtsu湯気yuge 銅douのno鍋nabe
カサkasa開hiraいてite
おo食taべとbeto嗤waraうu
舌shita選eraぶbu 幸運kouun
美味bimi 尽tsuくしたkushita果haてのteno
飽aくなきkunaki食欲syokuyokuのno胞子houshi
胃袋ibukuro寄生kiseiするsuru菌糸kinshi
求motoめられたmerareta 幻覚genkaku
味ajiわってwatte 悪夢akumu
正tadaせないsenai 記憶kioku
不老不死furoufushi願negaったtta
皇帝kouteiのようにnoyouni
宮廷kyuutei仕立jitaてでtede
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指yubiへとheto燃moえe爛tadaれre 火炎kaen茸take
耳mimiたぶtabu接吻seppun与ataえるeru 紅天狗茸benitengudake
さあsaa みなさまminasama
嘔吐outoはha床yukaへhe
女主onnaarujiみずからmizukara
椀wanへとheto取toりri分waけるkeru
強靱kyoujinなるnaru客kyaku人jinたちよtachiyo
至高shikouのno茸kusabiraのno欠片kakera
酔yoってtte蕩toけるkeru 幸福koufuku
饗kyouしshi合aえe 苦痛kutsuu
長nagaらえよraeyo 息ikiをwo
白膚shirahada美顔biganのno
美姫bikiたちがtachiga待maてるteru
地階chikaiのno閨neya処doへhe
・・・・・・・・
嗅kaぎgi分waけよkeyo 悪運akuun
毒doku塗mamiれたreta果haてにteni
魂tamashiiのno底sokoからkara発芽hatsuga
心shinのno臓zou波打namiuつtsu増殖zousyoku
嗚呼aa極goku彩sai 狂乱kyouran
取toりri込koんでnde 悪夢akumu
戻modoれないrenai 記憶kioku
不老不死furoufushi叶kanaえe
共生kyouseiのno供宴kyouen
わたくしとwatakushito永遠towaにni
・・・・・・・・
死shiしたshita者monoにni
植uえよeyo キノコkinoko