少すこし前まえまでは 青年せいねんは風かぜと話はなした
それが彼かれらの流儀りゅうぎだった
人ひとと話はなすより 吹ふきぬける風かぜをつかまえ
心意気こころいきなど告つげたものだ
何処いずこへと 風かぜが訊たずねる
彼方かなたへと 彼かれは答こたえる
その時とき 既すでに 風かぜは
青年せいねんを置おき去ざりにしている
先さきまわりしているから
迷まよわずにやっておいで
疲つかれ果はててる頃ころを見みはからい
声こえをかけてあげるよ
それがささやかな青年せいねんの意地いじの旅たびでも
風かぜは律儀りちぎに話はなしかけた
人ひとに埋うもれて 生いきるのが厭いやに思おもえて
季節きせつ季節きせつに風かぜを待まった
何処どこへと 風かぜが訊たずねる
彼方かなたへと 彼かれは答こたえる
心こころに響ひびく声こえで
青年せいねんの躊躇ためらいをかき消けす
許ゆるされた時間じかんの中なか
無駄遣むだづかいしないように
息いきを荒あららげ きつい目めのままで
風かぜを追おっておいでよ
何処どこへと 風かぜが訊たずねる
彼方かなたへと 彼かれは答こたえる
その時とき 既すでに 風かぜは
青年せいねんを置おき去ざりにしている
先さきまわりしているから
迷まよわずにやっておいで
疲つかれ果はててる頃ころを見みはからい
声こえをかけてあげるよ
少sukoしshi前maeまではmadeha 青年seinenはha風kazeとto話hanaしたshita
それがsorega彼kareらのrano流儀ryuugiだったdatta
人hitoとto話hanaすよりsuyori 吹fuきぬけるkinukeru風kazeをつかまえwotsukamae
心意気kokoroikiなどnado告tsuげたものだgetamonoda
何処izukoへとheto 風kazeがga訊tazuねるneru
彼方kanataへとheto 彼kareはha答kotaえるeru
そのsono時toki 既sudeにni 風kazeはha
青年seinenをwo置oきki去zaりにしているrinishiteiru
先sakiまわりしているからmawarishiteirukara
迷mayoわずにやっておいでwazuniyatteoide
疲tsukaれre果haててるteteru頃koroをwo見miはからいhakarai
声koeをかけてあげるよwokaketeageruyo
それがささやかなsoregasasayakana青年seinenのno意地ijiのno旅tabiでもdemo
風kazeはha律儀richigiにni話hanaしかけたshikaketa
人hitoにni埋uもれてmorete 生iきるのがkirunoga厭iyaにni思omoえてete
季節kisetsu季節kisetsuにni風kazeをwo待maったtta
何処dokoへとheto 風kazeがga訊tazuねるneru
彼方kanataへとheto 彼kareはha答kotaえるeru
心kokoroにni響hibiくku声koeでde
青年seinenのno躊躇tameraiをかきwokaki消keすsu
許yuruされたsareta時間jikanのno中naka
無駄遣mudadukaいしないようにishinaiyouni
息ikiをwo荒araらげrage きついkitsui目meのままでnomamade
風kazeをwo追oっておいでよtteoideyo
何処dokoへとheto 風kazeがga訊tazuねるneru
彼方kanataへとheto 彼kareはha答kotaえるeru
そのsono時toki 既sudeにni 風kazeはha
青年seinenをwo置oきki去zaりにしているrinishiteiru
先sakiまわりしているからmawarishiteirukara
迷mayoわずにやっておいでwazuniyatteoide
疲tsukaれre果haててるteteru頃koroをwo見miはからいhakarai
声koeをかけてあげるよwokaketeageruyo