まだ明あけきらない浅あさい夜よるの色いろ 蒼あおく
窓辺まどべにもたれて 頬杖ほおづえをついたまま
この部屋へやはまるで深ふかい海うみの波なみ底そこ
置おき去ざりにされて沈しずむ水槽すいそうのよう
当あたり前まえに 誰だれかがそこにいる
いつの間まにかその場処ばしょが「空白くうはく」になること
気きづかずいた
知しらずにいた
それは やわらかな棘とげ
色彩いろのない 独ひとりきりの閉とじられたセカイ
――水みずの底そこの 誰だれもいない
そのままで ただこのまま 今いまのままで
――ただ変かわらぬ 日常ひびのままで
眠ねむらぬ 夜よるは明あける
水面すいめんの月光つきへと伸のばした指ゆびは届とどかない
誰だれの手てにも 触ふれはしない
――何なにも聴きこえない
知しらぬ間まに 色彩いろを帯おびてかすかに輝かがややく
――君きみがそこに ただいるだけ
痛いたむほど瞳ひとみを刺さす 淡あわい光ひかり
――寄よせて返かえす 揺ゆれて惑まどう
色彩いろのないはずのセカイ 鎖とざされたセカイ
――君きみがそこに ただいるだけ
このままで ただこのまま 今いまのままで
――今日きょうと同おなじ 明日あしたのままで
思考おもいは拡散きえてゆく
波間なみまに…
まだmada明aけきらないkekiranai浅asaいi夜yoruのno色iro 蒼aoくku
窓辺madobeにもたれてnimotarete 頬杖hoodueをついたままwotsuitamama
このkono部屋heyaはまるでhamarude深fukaいi海umiのno波nami底soko
置oきki去zaりにされてrinisarete沈shizuむmu水槽suisouのようnoyou
当aたりtari前maeにni 誰dareかがそこにいるkagasokoniiru
いつのitsuno間maにかそのnikasono場処basyoがga「空白kuuhaku」になることninarukoto
気kiづかずいたdukazuita
知shiらずにいたrazuniita
それはsoreha やわらかなyawarakana棘toge
色彩iroのないnonai 独hitoりきりのrikirino閉toじられたjiraretaセカイsekai
――水mizuのno底sokoのno 誰dareもいないmoinai
そのままでsonomamade ただこのままtadakonomama 今imaのままでnomamade
――ただtada変kaわらぬwaranu 日常hibiのままでnomamade
眠nemuらぬranu 夜yoruはha明aけるkeru
水面suimenのno月光tsukiへとheto伸noばしたbashita指yubiはha届todoかないkanai
誰dareのno手teにもnimo 触fuれはしないrehashinai
――何naniもmo聴kiこえないkoenai
知shiらぬranu間maにni 色彩iroをwo帯oびてかすかにbitekasukani輝kagayaやくyaku
――君kimiがそこにgasokoni ただいるだけtadairudake
痛itaむほどmuhodo瞳hitomiをwo刺saすsu 淡awaいi光hikari
――寄yoせてsete返kaeすsu 揺yuれてrete惑madoうu
色彩iroのないはずのnonaihazunoセカイsekai 鎖tozaされたsaretaセカイsekai
――君kimiがそこにgasokoni ただいるだけtadairudake
このままでkonomamade ただこのままtadakonomama 今imaのままでnomamade
――今日kyouとto同onaじji 明日ashitaのままでnomamade
思考omoiはha拡散kiえてゆくeteyuku
波間namimaにni…