全盲ぜんもうの少女しょうじょ
生うまれてこの方かた 光ひかりを知しらない
いつも独ひとり うつむいている
光ひかりをいつか 見みてみたいと
それはまるで 夢物語ゆめものがたりのようだ
睛せい眼がんの少年しょうねん
生うまれてこの方かた 闇やみを知しらない
いつもからり 笑わらっている
今いますぐ光ひかりを 見みせようと
少女しょうじょの手てを引ひき走はしる
「とっておきの 場所ばしょがあるんだ
きっと君きみにも 映うつるだろう」
暗闇くらやみが逃にげ込こんだ丘おかで 彼かれは指ゆびをさす
少女しょうじょはそれすら 見みえないのに
光ひかり咲さく 夜空よぞらも
少女しょうじょの 前まえではただのユメ
こんなに光ひかっていても 見みえないのか
少女しょうじょは 知しらない
何故なぜだか 光ひかりは頬ほおを伝つたう
それすら見みえないのに
全盲ぜんもうの少女しょうじょ
色いろの飽和ほうわした 世界せかいを知しらない
いつもきらり 笑わらうようになる
見みえないままでいいと
強つよがるでもなく 彼かれに笑わらいかける
睛しょう眼めの少年しょうねん
色いろのない世界せかいを 知しらない
いつしか笑顔えがおも忘わすれ
意地いじでも連つれて行いくんだと
夢物語ゆめものがたりに躍起やっきになる
「あそこまで行いけば きっときっと
君きみにも映うつるだろう」
暗闇くらやみが溶とけ出だした空そらに 彼かれは指ゆびをさす
少女しょうじょはそれすら 見みえないのに
光ひかり咲さく 宇宙うちゅうも
少年しょうねんの 前まえではただのユメ
あんなに光ひかっているのに 届とどかないのか
少年しょうねんは 忘わすれた
何故なぜだか 光ひかりは頬ほおを伝つたう
それすら
夢ゆめを見みすぎた 彼かれの眼めが
光ひかりをなくすまでに そう時間じかんもかからなかった
気きづくと何なにも 見みえなくなっていた
空そらも自分じぶんも 少女しょうじょさえも映うつらない
「はじめから光ひかりを知しらない
君きみには何なにも わからないさ」
少女しょうじょは見みえない ままでいいと
強つよがるでもなく 彼かれに笑わらいかける
少年しょうねんは本当ほんとうの理由りゆうを 忘わすれていた
本当ほんとうの光ひかりを 忘わすれていた
少女しょうじょは言いう
「光ひかりならもう 見みつけたの」
光ひかり咲さく 宇宙うちゅうも
少年しょうねんの 前まえではただのユメ
あんなに光ひかっていたのに 届とどかないのか
少年しょうねんは知しった それゆえ 光ひかりは頬ほおを伝つたう
それすら見みえないけど
光ひかり咲さく 夜空よぞらも
二人ふたりの前まえでは ただの夢ゆめ
光ひかりは二人ふたりの 瞳ひとみを透過とうかしない
二人ふたりは知しった
それでも光ひかりが そばにいることを
二ふたつの照てらし合あう星ほし
眼めには見みえないけど
全盲zenmouのno少女syoujo
生uまれてこのmaretekono方kata 光hikariをwo知shiらないranai
いつもitsumo独hitoりri うつむいているutsumuiteiru
光hikariをいつかwoitsuka 見miてみたいとtemitaito
それはまるでsorehamarude 夢物語yumemonogatariのようだnoyouda
睛sei眼ganのno少年syounen
生uまれてこのmaretekono方kata 闇yamiをwo知shiらないranai
いつもからりitsumokarari 笑waraっているtteiru
今imaすぐsugu光hikariをwo 見miせようとseyouto
少女syoujoのno手teをwo引hiきki走hashiるru
「とっておきのtotteokino 場所basyoがあるんだgaarunda
きっとkitto君kimiにもnimo 映utsuるだろうrudarou」
暗闇kurayamiがga逃niげge込koんだnda丘okaでde 彼kareはha指yubiをさすwosasu
少女syoujoはそれすらhasoresura 見miえないのにenainoni
光hikari咲saくku 夜空yozoraもmo
少女syoujoのno 前maeではただのdehatadanoユメyume
こんなにkonnani光hikaっていてもtteitemo 見miえないのかenainoka
少女syoujoはha 知shiらないranai
何故nazeだかdaka 光hikariはha頬hooをwo伝tsutaうu
それすらsoresura見miえないのにenainoni
全盲zenmouのno少女syoujo
色iroのno飽和houwaしたshita 世界sekaiをwo知shiらないranai
いつもきらりitsumokirari 笑waraうようになるuyouninaru
見miえないままでいいとenaimamadeiito
強tsuyoがるでもなくgarudemonaku 彼kareにni笑waraいかけるikakeru
睛syou眼meのno少年syounen
色iroのないnonai世界sekaiをwo 知shiらないranai
いつしかitsushika笑顔egaoもmo忘wasuれre
意地ijiでもdemo連tsuれてrete行iくんだとkundato
夢物語yumemonogatariにni躍起yakkiになるninaru
「あそこまでasokomade行iけばkeba きっときっとkittokitto
君kimiにもnimo映utsuるだろうrudarou」
暗闇kurayamiがga溶toけke出daしたshita空soraにni 彼kareはha指yubiをさすwosasu
少女syoujoはそれすらhasoresura 見miえないのにenainoni
光hikari咲saくku 宇宙uchuuもmo
少年syounenのno 前maeではただのdehatadanoユメyume
あんなにannani光hikaっているのにtteirunoni 届todoかないのかkanainoka
少年syounenはha 忘wasuれたreta
何故nazeだかdaka 光hikariはha頬hooをwo伝tsutaうu
それすらsoresura
夢yumeをwo見miすぎたsugita 彼kareのno眼meがga
光hikariをなくすまでにwonakusumadeni そうsou時間jikanもかからなかったmokakaranakatta
気kiづくとdukuto何naniもmo 見miえなくなっていたenakunatteita
空soraもmo自分jibunもmo 少女syoujoさえもsaemo映utsuらないranai
「はじめからhajimekara光hikariをwo知shiらないranai
君kimiにはniha何naniもmo わからないさwakaranaisa」
少女syoujoはha見miえないenai ままでいいとmamadeiito
強tsuyoがるでもなくgarudemonaku 彼kareにni笑waraいかけるikakeru
少年syounenはha本当hontouのno理由riyuuをwo 忘wasuれていたreteita
本当hontouのno光hikariをwo 忘wasuれていたreteita
少女syoujoはha言iうu
「光hikariならもうnaramou 見miつけたのtsuketano」
光hikari咲saくku 宇宙uchuuもmo
少年syounenのno 前maeではただのdehatadanoユメyume
あんなにannani光hikaっていたのにtteitanoni 届todoかないのかkanainoka
少年syounenはha知shiったtta それゆえsoreyue 光hikariはha頬hooをwo伝tsutaうu
それすらsoresura見miえないけどenaikedo
光hikari咲saくku 夜空yozoraもmo
二人futariのno前maeではdeha ただのtadano夢yume
光hikariはha二人futariのno 瞳hitomiをwo透過toukaしないshinai
二人futariはha知shiったtta
それでもsoredemo光hikariがga そばにいることをsobaniirukotowo
二futaつのtsuno照teらしrashi合aうu星hoshi
眼meにはniha見miえないけどenaikedo