水底のremains 歌詞 野水いおり ふりがな付

息いきをするように近ちかづいて 鼻はなの先さきすぐで笑わらい合あう
だけど本当ほんとうに欲ほしいもの それはそれは儚はかないまぼろし

「ここにはない どこにもない シアワセなんて」
こじ開あけて覗のぞかせて 閉とじてく悲傷そろう
そんな言葉ことばを聞ききたいんじゃない ズルい 卑怯ひきょうなほど澄すんだ笑顔えがお

あなたの寂さびしさを 私わたしが抱だき留とめて 海うみの底そこに沈しずめばいいと
歪ゆがんだ願ねがいが支配しはいしてゆく呼吸こきゅう生いきていて欲ほしいだけだよ
この声こえと同おなじように 痛いたみもさぁ消きえてしまえそれが今いま叶かなうのなら
怖こわいものなんてない
これで終おわり…これで終おわりなの

我慢がまんするだけの優やさしさが 激はげしい想おもいをかき乱みだす
ふぞろいなふたり寄より添そって 感傷的かんしょうてきな夢ゆめを見みてたね

苦にがいほど甘あますぎる 過すぎた時間じかんが
近ちかすぎて遠とおざける つらい二律背反じれんま
側そばにいる理由りゆうになるなら 誰だれかの代かわりでもかまわない

あなたの悲かなしみが 私わたしを突つき刺さして 息いきも絶たえてしまえばいいと
行いき止どまりの願ねがいを飲のみ込こんだ吐息といき
言葉ことばじゃ届とどかないでしょう
長ながい夜よる 星ほしたちを越こえて今いま出逢であったのにそれさえも泡あわになる
つかめない想おもい
未完成みかんせいな 魔法まほうが解とけてく…

この涙なみだが海うみに 海うみが氷こおりになり 粉々こなごなに散ちってしまえるまで
愛いとしさに溺おぼれて沈しずんでゆく前まえに
そう決きめたハズなのに

あなたの寂さびしさを 私わたしが抱だき留とめて 海うみの底そこに沈しずめばいいと
あなたの悲かなしみが 私わたしを突つき刺さして 息いきも絶たえてしまえばいい…
その涙なみだぬぐうように 冷ひえた手てが頬ほおに触ふれた
重かさなればあたたかく 強つよく響ひびいてく
呪のろいのような 魔法まほうは解とけたの