汐しおどきですかと おんなが訊きけば
窓まどに伝つたわる 波なみの音おと
こう云いう時ときの 黙だんまりは
うなずく事ことです 同おなじです
肩かたから力ちからが 抜ぬけてゆく
おんな ひと夜よの 夢ゆめしずく
男おとこのその夢ゆめ 貫つらぬくあなた
出来できぬ方かたなら 惚ほれてない
ふるえる指ゆびで カタカタと
月つきさえ落おちます 盃さかずきに
口くちには出だせない 自分じぶんから
おんな 明日あしたの 身みのふりは
夜明よあけと云いうのに 海辺うみべの空そらは
雨あめの匂においに 陽ひもかげる
見納みおさめなのね その背中せなか
男気おとこぎ出ださずに 棄すててって
負まけない情なさけで 送おくりましょう
おんな ひと夜よの 夢ゆめしずく
汐shioどきですかとdokidesukato おんながonnaga訊kiけばkeba
窓madoにni伝tsutaわるwaru 波namiのno音oto
こうkou云iうu時tokiのno 黙daんまりはnmariha
うなずくunazuku事kotoですdesu 同onaじですjidesu
肩kataからkara力chikaraがga 抜nuけてゆくketeyuku
おんなonna ひとhito夜yoのno 夢yumeしずくshizuku
男otokoのそのnosono夢yume 貫tsuranuくあなたkuanata
出来dekiぬnu方kataならnara 惚hoれてないretenai
ふるえるfurueru指yubiでde カタカタkatakataとto
月tsukiさえsae落oちますchimasu 盃sakazukiにni
口kuchiにはniha出daせないsenai 自分jibunからkara
おんなonna 明日ashitaのno 身miのふりはnofuriha
夜明yoaけとketo云iうのにunoni 海辺umibeのno空soraはha
雨ameのno匂nioいにini 陽hiもかげるmokageru
見納miosaめなのねmenanone そのsono背中senaka
男気otokogi出daさずにsazuni 棄suててってtetette
負maけないkenai情nasaけでkede 送okuりましょうrimasyou
おんなonna ひとhito夜yoのno 夢yumeしずくshizuku