虫むしかご片手かたてに少年しょうねんがひとり
山道やまみちの途中とちゅうで おにぎり食たべた夏なつの日ひ
おしりの隣となりにたんぽぽ見みつけて 白しろい種たねやさしく抱だき上あげた。
そよ風かぜ吹ふいても崩くずれゆく か弱よわいたんぽぽを運はこんで
山やまの頂上ちょうじょうに着つき 口くちに近ちかづけ息いきをそっと吹ふきかけたよ
風かぜに運はこばれて飛とんでく たんぽぽの種たねよ さようなら
何処どこかで花はな咲さかせよ
都会とかいのアスファルトが待まってることを
知しらない子供こどもたちは気持きもちよさげに旅立たびだって
ちょうちょと語かたり合あった日々ひびを思おもい出でに
青空あおぞら見上みあげながら飛とんでゆくよ
すずめが並ならんで飛とぶこともあるし
くちばしでカラスにいじめられたりするけど
太陽たいようの光ひかり浴あびながら種たねは 何処どこまでもあきらめることはない
仲間なかまの一人ひとりが蜘蛛くもの巣すにやられて命いのちを失うしなった
そんなことも知しらずに冷つめたい風かぜをうけて震ふるえる雨あめの日ひ
どしゃぶりにうたれ落おちてく 他ほかの仲間なかまたちよ さよなら
兄弟きょうだい離はなればなれ
都会とかいのアスファルトが待まってることを
知しらない生いき残のこりは涙なみだこらえて風かぜにのる
遥はるか遠とおくに見みえる高層こうそうビルだけが
笑わらって種たねをずっと見みつめてるよ
都会とかいのアスファルトが近ちかづいたとき
緑みどりが何処どこにも無なく たんぽぽはもがき嫌いやがって
それでも風かぜはおさまらずに種たねたちを
無理矢理むりやり 排気はいきガスに押おし込こんでいく
都会とかいのアスファルトに舞降まいおりた時とき
車くるまに踏ふみつぶされ 人ひとに踏ふまれて雨あめにぬれ
少年しょうねんに抱だかれたあの時ときの思おもい出でが
心こころの奥おくでそっと消きえていった
虫mushiかごkago片手katateにni少年syounenがひとりgahitori
山道yamamichiのno途中tochuuでde おにぎりonigiri食taべたbeta夏natsuのno日hi
おしりのoshirino隣tonariにたんぽぽnitanpopo見miつけてtsukete 白shiroいi種taneやさしくyasashiku抱daきki上aげたgeta。
そよsoyo風kaze吹fuいてもitemo崩kuzuれゆくreyuku かka弱yowaいたんぽぽをitanpopowo運hakoんでnde
山yamaのno頂上choujouにni着tsuきki 口kuchiにni近chikaづけduke息ikiをそっとwosotto吹fuきかけたよkikaketayo
風kazeにni運hakoばれてbarete飛toんでくndeku たんぽぽのtanpopono種taneよyo さようならsayounara
何処dokoかでkade花hana咲saかせよkaseyo
都会tokaiのnoアスファルトasufarutoがga待maってることをtterukotowo
知shiらないranai子供kodomoたちはtachiha気持kimoちよさげにchiyosageni旅立tabidaってtte
ちょうちょとchouchoto語kataりri合aったtta日々hibiをwo思omoいi出deにni
青空aozora見上miaげながらgenagara飛toんでゆくよndeyukuyo
すずめがsuzumega並naraんでnde飛toぶこともあるしbukotomoarushi
くちばしでkuchibashideカラスkarasuにいじめられたりするけどniijimeraretarisurukedo
太陽taiyouのno光hikari浴aびながらbinagara種taneはha 何処dokoまでもあきらめることはないmademoakiramerukotohanai
仲間nakamaのno一人hitoriがga蜘蛛kumoのno巣suにやられてniyararete命inochiをwo失ushinaったtta
そんなこともsonnakotomo知shiらずにrazuni冷tsumeたいtai風kazeをうけてwoukete震furuえるeru雨ameのno日hi
どしゃぶりにうたれdosyaburiniutare落oちてくchiteku 他hokaのno仲間nakamaたちよtachiyo さよならsayonara
兄弟kyoudai離hanaればなれrebanare
都会tokaiのnoアスファルトasufarutoがga待maってることをtterukotowo
知shiらないranai生iきki残nokoりはriha涙namidaこらえてkoraete風kazeにのるninoru
遥haruかka遠tooくにkuni見miえるeru高層kousouビルbiruだけがdakega
笑waraってtte種taneをずっとwozutto見miつめてるよtsumeteruyo
都会tokaiのnoアスファルトasufarutoがga近chikaづいたときduitatoki
緑midoriがga何処dokoにもnimo無naくku たんぽぽはもがきtanpopohamogaki嫌iyaがってgatte
それでもsoredemo風kazeはおさまらずにhaosamarazuni種taneたちをtachiwo
無理矢理muriyari 排気haikiガスgasuにni押oしshi込koんでいくndeiku
都会tokaiのnoアスファルトasufarutoにni舞降maioりたrita時toki
車kurumaにni踏fuみつぶされmitsubusare 人hitoにni踏fuまれてmarete雨ameにぬれninure
少年syounenにni抱daかれたあのkaretaano時tokiのno思omoいi出deがga
心kokoroのno奥okuでそっとdesotto消kiえていったeteitta