影かげ・かげ‥陰かげ‥かゲ・KAGE・蔭かげ・Ka・Ge・
影かげの無ないヒトに逢あっタ。
影かげの無ない、うつくしい人ひとに逢あっタんだ。
影かげのナイ、極ごく、スゴク、優やさしいヒトが居いた。
ホントに居いたンだった。
本当ほんとうに異端いたんダッタ。
何故なぜ無なくなったんだヨ・カ・ゲ…どうして…ドシテ…
どうして何故なぜやさしく、凄すごく、極ごく正ただしい人ひとのカゲない…
…無ないんダヨ…泣ないタんダ
影かげの無ないヒトの躰からだのカラダの底そこからブルブルル…で、ブレて、
ブルで、ぶれて、とまらなくなりましタ。
ブルルで、ふれてるココロも宙吊ちゅうづりで
ブルブルブルで、それから固かたまりました。
顔かおも、腕うで、も脚あしも、心こころも、カオモ・ウデモ・アシモ…
ココロも塊かたまりでそして其それから
「ハヤクコロセ」と叫さけびました。
苦くるしくてカタマリが濁にごって、カタチが無なくなりそうな
凍こおり付ついた型かた血ち。
「悪わるい夢ゆめデ有あリマス様ようニ」
影かげの無ないヒトに(は)問といました。
―答こたえません―
又また問といました。
―解わかりません―
又また問といました。
―忘わすれまシタ―
又また問といました。
―黙だんまりまシタ―
又また問といました。
―泣なき出だしまス―
又また問といました。
―ツカレマシタ―
又また問といました。
―崩くずれマシタ―
又また問といました。
―壊こわれマシタ―
答こたえは・コタエハ・本当ほんとうは・ホントは・
知しっているノニノニノニノニ…なのに、
なのに問とい続つづけましたノデス。
其それは、カゲの無ないヒトの影かげは「ワルイヤツ」が
とても、ドシテモ、正ただしく無ない、恐こわしく「ワルイヤツ」が、
ヤツが・奴やつが・ヤツが
「フミツケ、タベテシマツタ」様ようでス。
踏ふみつけ・喰たべてシマッタ・踏ふみつけ・てシマッた・んダ
影かげの無ない美うつくしいヒトの影かげヲ…
影かげの無ないヒトの傍そばから「ワルイヤツ」は離はなれません、
逃にげません、ハナレセン、ニゲマセ・ン…
傍そばカラ・スグソバ・後うしろニ・真上まうえに・ヨコカラ
傍そばから離はなれない、逃にげない、ハナレナイノデス。
影かげの無ないヒト泪なみだシテイマス。日ひノ当あタラヌ鏡かがみの前まえデ、さめざめと震ふるえる様よう
泪なみだシテマス。鏡かがみニナミダ映うつります。とてもシズカニ映うつります。
ンダッて、人ひとは、影かげある者もの。
影かげ無ない人ひとヒトに在あらずヨ。アラズヨ…
「ワルイヤツ」の人ひとは、踏ふみつけ、
喰たべてシマッタ影かげを其そのワルイ手てを掌てのひらで其その口くちにネジ込こみ
喉のどを掻かき毟むしり臓腑ぞうふのワタの奥おくから拗こじれくり出だして嘔はき出だそうとしている様ようダ。
ナカナカナカ影かげの無ないヒトのカゲは出でてこないデス。
ズットズットズットもがき…ズットズットズット痛いたみ…
ズットズット苦くるシもがキ、
やっとハラワタの奥おくの憶おぼえの影かげを其その悪わるい手てで握にぎり締しめた時とき、
サッキの罪つみよりモット深ふかい罪つみが襲おそって来きテ、
罪つみの毒どくで躰からだがシビレ雷かみなりに撃うたれた様ように
ビリビリリビビビリビリビビビビビリリリ
遅おそすぎた後悔こうかい。ワルい薄汚うすぎたないイヤラシ薄情はくじょうな
遅おそすぎたコ・ウ・カ・イ
「ワルイヤツ」はニンゲンですか、ヒトの型かたの魔法使まほうつかいデスカ、
ヘタクソな魔法使まほうつかいデスカ、怪あやしい獣けものですか、ケダモノ、除者のけものですか、
ケモノ…ノケモノ…ケダモノ
血ちを吐はくの、赤あかいの、海うみの色いろ蒼あおいの身みを剥はぐの、憎にくいの
罪つみの色色いろいろ影かげ色いろ・カゲイロ・陰かげ色いろ…
片時かたときも離はなれ無ない「ワルイヤツ」が
影かげの無ないヒトの影かげに成なるつもりなのですか。
己おのれの罪つみを受うけ入いれるつもりですか、
罪つみ・蜜みつ・ツミ・ミツ…
罪つみのせいで時間じかんが戻もどる、ジカンガモドル…ジカンガモドル
時間じかん・戻もどる・じかん・もどる・ジ・カ・ン・モ・ド・ル
時間じかんがモツレて、戻もどっテ、もがいて、交差こうさして交錯こうさくして
ヒトとカゲ、人ひとと影かげは互たがいに自みずからを縫ぬい合あわせハジメ
奇妙きみょうなカンケイに成なりました。
明日あしたの夜よるはアカルスギル月夜つきよだから、二人ふたりの扉とびらがヒライテ閉とジマシタ。
「悪わるいのは誰だれですか」「ワルイのはダレですか」
影kage・かげkage‥陰kage‥かkaゲge・KAGE・蔭kage・Ka・Ge・
影kageのno無naいiヒトhitoにni逢aっxtuタta。
影kageのno無naいi、うつくしいutsukushii人hitoにni逢aっxtuタtaんだnda。
影kageのnoナイnai、極goくku、スゴクsugoku、優yasaしいshiiヒトhitoがga居iたta。
ホントhontoにni居iたtaンnだったdatta。
本当hontouにni異端itanダッタdatta。
何故naze無naくなったんだkunattandaヨyo・カka・ゲge…どうしてdoushite…ドシテdoshite…
どうしてdoushite何故nazeやさしくyasashiku、凄sugoくku、極goくku正tadaしいshii人hitoのnoカゲkageないnai…
…無naいんinダヨdayo…泣naいiタtaんnダda
影kageのno無naいiヒトhitoのno躰karadaのnoカラダkaradaのno底sokoからkaraブルブルルburubururu…でde、ブレbureてte、
ブルburuでde、ぶれてburete、とまらなくなりましtomaranakunarimashiタta。
ブルルbururuでde、ふれてるfureteruココロkokoroもmo宙吊chuuduりでride
ブルブルブルburuburuburuでde、それからsorekara固kataまりましたmarimashita。
顔kaoもmo、腕ude、もmo脚ashiもmo、心kokoroもmo、カオモkaomo・ウデモudemo・アシモashimo…
ココロkokoroもmo塊katamariでそしてdesoshite其soれからrekara
「ハヤクコロセhayakukorose」とto叫sakeびましたbimashita。
苦kuruしくてshikuteカタマリkatamariがga濁nigoってtte、カタチkatachiがga無naくなりそうなkunarisouna
凍kooりri付tsuいたita型kata血chi。
「悪waruいi夢yumeデde有aリマスrimasu様youニni」
影kageのno無naいiヒトhitoにni(はha)問toいましたimashita。
―答kotaえませんemasen―
又mata問toいましたimashita。
―解wakaりませんrimasen―
又mata問toいましたimashita。
―忘wasuれまremaシタshita―
又mata問toいましたimashita。
―黙danmaりまrimaシタshita―
又mata問toいましたimashita。
―泣naきki出daしまshimaスsu―
又mata問toいましたimashita。
―ツカレマシタtsukaremashita―
又mata問toいましたimashita。
―崩kuzuれreマシタmashita―
又mata問toいましたimashita。
―壊kowaれreマシタmashita―
答kotaえはeha・コタエハkotaeha・本当hontouはha・ホントhontoはha・
知shiっているtteiruノニノニノニノニnoninoninoninoni…なのにnanoni、
なのにnanoni問toいi続tsuduけましたkemashitaノデスnodesu。
其soれはreha、カゲkageのno無naいiヒトhitoのno影kageはha「ワルイヤツwaruiyatsu」がga
とてもtotemo、ドシテモdoshitemo、正tadaしくshiku無naいi、恐kowaしくshiku「ワルイヤツwaruiyatsu」がga、
ヤツyatsuがga・奴yatsuがga・ヤツyatsuがga
「フミツケfumitsuke、タベテシマツタtabeteshimatsuta」様youでdeスsu。
踏fuみつけmitsuke・喰taべてbeteシマッタshimatta・踏fuみつけmitsuke・てteシマッshimaxtuたta・んnダda
影kageのno無naいi美utsukuしいshiiヒトhitoのno影kageヲwo…
影kageのno無naいiヒトhitoのno傍sobaからkara「ワルイヤツwaruiyatsu」はha離hanaれませんremasen、
逃niげませんgemasen、ハナレセンhanaresen、ニゲマセnigemase・ンn…
傍sobaカラkara・スグソバsugusoba・後ushiろroニni・真上maueにni・ヨコカラyokokara
傍sobaからkara離hanaれないrenai、逃niげないgenai、ハナレナイノデスhanarenainodesu。
影kageのno無naいiヒトhito泪namidaシテイマスshiteimasu。日hiノno当aタラヌtaranu鏡kagamiのno前maeデde、さめざめとsamezameto震furuえるeru様you
泪namidaシテマスshitemasu。鏡kagamiニナミダninamida映utsuりますrimasu。とてもtotemoシズカニshizukani映utsuりますrimasu。
ンダッndaxtuてte、人hitoはha、影kageあるaru者mono。
影kage無naいi人hitoヒトhitoにni在aらずrazuヨyo。アラズヨarazuyo…
「ワルイヤツwaruiyatsu」のno人hitoはha、踏fuみつけmitsuke、
喰taべてbeteシマッタshimatta影kageをwo其soのnoワルイwarui手teをwo掌tenohiraでde其soのno口kuchiにniネジneji込koみmi
喉nodoをwo掻kaきki毟mushiりri臓腑zoufuのnoワタwataのno奥okuからkara拗kojireくりkuri出daしてshite嘔haきki出daそうとしているsoutoshiteiru様youダda。
ナカナカナカnakanakanaka影kageのno無naいiヒトhitoのnoカゲkageはha出deてこないtekonaiデスdesu。
ズットズットズットzuttozuttozuttoもがきmogaki…ズットズットズットzuttozuttozutto痛itaみmi…
ズットズットzuttozutto苦kuruシshiもがmogaキki、
やっとyattoハラワタharawataのno奥okuのno憶oboeのno影kageをwo其soのno悪waruいi手teでde握nigiりri締shiめたmeta時toki、
サッキsakkiのno罪tsumiよりyoriモットmotto深fukaいi罪tsumiがga襲osoってtte来kiテte、
罪tsumiのno毒dokuでde躰karadaがgaシビレshibire雷kaminariにni撃uたれたtareta様youにni
ビリビリリビビビリビリビビビビビリリリbiribiriribibibiribiribibibibibiririri
遅osoすぎたsugita後悔koukai。ワルwaruいi薄汚usugitanaいiイヤラシiyarashi薄情hakujouなna
遅osoすぎたsugitaコko・ウu・カka・イi
「ワルイヤツwaruiyatsu」はhaニンゲンningenですかdesuka、ヒトhitoのno型kataのno魔法使mahoutsukaいiデスカdesuka、
ヘタクソhetakusoなna魔法使mahoutsukaいiデスカdesuka、怪ayaしいshii獣kemonoですかdesuka、ケダモノkedamono、除者nokemonoですかdesuka、
ケモノkemono…ノケモノnokemono…ケダモノkedamono
血chiをwo吐haくのkuno、赤akaいのino、海umiのno色iro蒼aoいのino身miをwo剥haぐのguno、憎nikuいのino
罪tsumiのno色色iroiro影kage色iro・カゲイロkageiro・陰kage色iro…
片時katatokiもmo離hanaれre無naいi「ワルイヤツwaruiyatsu」がga
影kageのno無naいiヒトhitoのno影kageにni成naるつもりなのですかrutsumorinanodesuka。
己onoreのno罪tsumiをwo受uけke入iれるつもりですかrerutsumoridesuka、
罪tsumi・蜜mitsu・ツミtsumi・ミツmitsu…
罪tsumiのせいでnoseide時間jikanがga戻modoるru、ジカンガモドルjikangamodoru…ジカンガモドルjikangamodoru
時間jikan・戻modoるru・じかんjikan・もどるmodoru・ジji・カka・ンn・モmo・ドdo・ルru
時間jikanがgaモツレmotsureてte、戻modoっxtuテte、もがいてmogaite、交差kousaしてshite交錯kousakuしてshite
ヒトhitoとtoカゲkage、人hitoとto影kageはha互tagaいにini自mizukaらをrawo縫nuいi合aわせwaseハジメhajime
奇妙kimyouなnaカンケイkankeiにni成naりましたrimashita。
明日ashitaのno夜yoruはhaアカルスギルakarusugiru月夜tsukiyoだからdakara、二人futariのno扉tobiraがgaヒライテhiraite閉toジマシタjimashita。
「悪waruいのはinoha誰dareですかdesuka」「ワルイwaruiのはnohaダレdareですかdesuka」