返してよ 歌詞 焚吐 ふりがな付

自信じしんを失うしなった代かわりに 他人たにんの粗探あらさがしは上手うまくなり
夢ゆめを見限みかぎった代かわりに 面倒めんどう事ことも減へったんだ
今日きょうも今日きょうとて疑心暗鬼ぎしんあんき 手当てあたり次第しだいに斬きり付つける
その刃はが自分じぶんへモロに刺ささる 代かわりにくだらん歌うたが湧わき出だす

文字通もじどおり何なにも持もたずに ある意味いみでこの世よの全すべてを持もち
産声うぶごえを上あげた遠どおき日ひの自分じぶん
奴やつが言葉ことばを使つかえたら 完膚無かんぷなきまでに言いい負まかされる
今いまここにあるのは 命いのちへの惰性だせいだけ

こんなもの こんなもの欲ほしいと言いった覚おぼえはないや
早急さっきゅうにお引ひき取とり願ねがいます さっさと動うごけこの役立やくたたず
もう一度いちど もう一度いちどだけでいいから笑顔えがお咲さかせたい
ねえそれ 返かえして 返かえして

心こころを汚よごした代かわりに 新あらたな汚よごれは目立めだたなくなり
無垢むくさを差さし出だした代かわりに 嘘うそもつけるようになった
莫大ばくだいな時間じかんを費ついやして 若干じゃっかん身軽みがるになりましたが
果はたしてこれが僕ぼくのあるべき姿すがたなのでしょうか? 答こたえて

その昔むかし街まちの中なかには 冒険ぼうけんも熱情ねつじょうも腐くさるほど
溢あふれていたようだ 当事者とうじしゃは語かたる
昨今さっこんは見みえるものだけ見みていればそれなりに満みたされる
本当ほんとうに都合つごうのいい人間にんげんになりました

こんなもの こんなもの欲ほしいと言いった覚おぼえはないが
捨すてるに捨すてられなくて困こまる 結局けっきょく僕ぼくらは空からっぽだから
「最低さいていだ 最低さいていだ 一番いちばん狡ずるいのはお前まえだろうが」
「でももう 分わかんないの 分わかんないの」

こんなもの こんなもの欲ほしいと言いった覚おぼえはないや
早急さっきゅうにお引ひき取とり願ねがいます さっさと動うごけこの役立やくたたず
もう一度いちど もう一度いちどだけでいいから笑顔えがお咲さかせたい
早はやくそれ 返かえして 返かえしてよ