心奪われし人のバラード 歌詞 孫一(鈴村健一) ふりがな付

ああ この時代じだいに そう 嵐あらし来きたりて
もう 血ちの匂においにも すでに慣なれた頃ころ

ああ 使命しめい背負せおい そう 生いきてく中なかで
もう 心こころなんて ただの役立やくだたず

あの日ひ 愛あいする人ひと 亡なくした時ときさえ
涙なみだ枯かれたと うそぶいてさ 弾丸だんがんを込こめ

この距離きょりじゃ 痛いたみも感かんじない
お前まえらの 墓標ぼひょうは この場所ばしょでいいか
この闇やみじゃ いつかは果はてる
安やすらかに眠ねむれよ 死人しにびと達たちよ

歓よろこびも、哀かなしみも、憎にくしみも、捨すて去さり
愛情あいじょうも、後悔こうかいも、絶望ぜつぼうも、泡沫うたかたの夢ゆめ

ああ ここまできて 逃にげても無駄むだだぜ
そう 風かぜのように そっと逝いかすだけ

ああ 形かたちのない からっぽ心こころさ
そう この虚むなしさ 君きみもわかるはず

いつか愛いとしき人ひと 巡めぐりあえたら
掟おきても宿命さだめも破やぶり捨すててる 夢ゆめを見みたのさ

その愛あいは 俺おれには効きかない
屍しかばねに 涙なみだは似合にあわないのさ
銃弾じゅうだんは 渇かわいた獣けもの
この世界せかい 全すべてを喰くらい尽つくすぜ

偽いつわりも、真実しんじつも、儚はかなさも、同おなじさ
幸しあわせも、情熱じょうねつも、温ぬくもりも、無むに帰きするように

歓よろこびも、哀かなしみも、憎にくしみも、捨すて去さり
愛情あいじょうも、後悔こうかいも、絶望ぜつぼうも、泡沫うたかたの夢ゆめ