あしたのしおり 歌詞 米澤円 ふりがな付

遠退とおのくあの頃ころがここから見みえたら
ぽつりとキミはベランダで鬱ふさいでた
どれだけ焦こがれたって戻もどらない時間じかんだから
距離きょりを感かんじ寂さびしく思おもうんだ

言いえない想おもい 胸むねに仕舞しまって
喋しゃべり歩あるいた 帰かえり道みちだって
今いまになれば

今日きょうも歌うたうよ 一人ひとりきりの素そっ気けない部屋へやで
ありふれたヒットナンバー 思おもい出でめくるように

でもね どうして?
いつの間まにか広ひろくなったベッドの右端みぎはしはどこ?
懐なつかしい風かぜ
変かわらない夏なつの夕暮ゆうぐれ

指折ゆびおり数かぞえても 懐なつかしいばかりで
涙なみだが溢あふれないようにと拭ぬぐった
聞きき飽あきた決意けついの明日あしたから頑張がんばろうに
キミは呆あきれ笑わらってたっけな

二人乗ふたりのりして 寄よったゲーセンも
知しらないうちに 私わたしだけ置おいて
どこへ行いくの

今日きょうも歌うたうよ あの頃ころのまま止とまった部屋へやで
懐なつかしいヒットソング 何なんとなくのコードも

ずっと変かわらずに居いたいだけなのに
周まわりみんなが変かわっちゃうから
取とり残のこされた
私わたしだけの居いる世界せかいに

やっと気きづけた 今更いまさらだけど
変かわったモノは私わたしの中なかのキミだ
もう大丈夫だいじょうぶ きっと歩あるける
だから 最後さいごに一ひとつだけ

昔むかしみたいに笑顔えがおを見みせて
そしたら今日きょうも思おもい出だせるから

変かわれるから 笑わらえるから

今日きょうも歌うたうよ 一人ひとりきりの素そっ気けない部屋へやで
擦すり切きれたヒットナンバーはもう聞きこえないけど
秋あきの面影おもかげが少すこし街まちを染そめ始はじめた空そらに涙なみだ浮うかべて
懐なつかしい風かぜ キミの幸しあわせを願ねがって

遠退とおのくあの頃ころが今いまなら見みえるよ ぽつりと
本ほんを閉とじて栞しおり抜ぬいた
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