よみ：しゅうまくしょうこうぐん
終幕症候群 歌詞
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「あらかじめ約束やくそくされていた最期さいごの夜よる。
イレギュラーなき旋律せんりつの開演かいえん。今宵こよい、盤上ばんじょうの駒こまは揃そろった」
「――――はじまりのおわり。おわりのはじまり」
「もっと昂たかぶらせて……」
風かぜのない真しん遠どおの夜よるに 小ちいさな進軍しんぐんの灯あかりが無音むおんに輝かがやき
全すべての遍あまねく事象じしょうに 根源こんげんが或あるなら壊こわしてみせよう
其々それぞれの宿願しゅくがんを胸むねに 小ちいさな行軍こうぐんの日ひは訪おとずれる
そうは眠ねむることなきアイリーン
永ながい周期しゅうきを待まち続つづけた反逆はんぎゃくのレギオン
無慈悲むじひなリフレイン
聞きこえがいいばかりの言葉ことばじゃ 運命うんめいなど打破だはできない
勝かち取とるんだ 今いまこの手てで――――
射殺うちころせ ヴェールに逃のがれた空隙くうげきを
滅ほろびの詩しは聞きこえない 病葉わくらば舞まう地ちを疾はやって
響ひびけ 怜悧れいりな静寂せいじゃくを砕くだいて
誰一人だれひとりとして欠かけることなく夜よるを抜ぬけよう
祈いのりの羅列られつは終幕しゅうまくの序曲じょきょくを、奏かなでていた――――
「誰だれかを救すくうために、別べつの誰だれかの命いのちを奪うばうことはできない」
「うん。奪うばって赦ゆるされるのは、アイリーンの命いのちだけ」
「見張みはりの兵士へいしも殺ころさず、武器ぶきを奪うばい無力化むりょくかして縛しばりおいておくだけ。
塔とうを駆かけ上あがり、どうにか囚とらわれた仲間なかま達たちの部屋へやに辿たどりつくも、
その扉とびらは魔力まりょくで固かたく閉とざされていて……」
「……っ」
「ちっ、そんなに簡単かんたんじゃあないな……」
囚とらわれの場所ばしょ そこに近ちかづく程ほどに
ルークとミリアに刻きざまれた刻印こくいんは
淡あわい熱ねつを帯おびて紅あかく輝かがやきだした 帰還きかんを歓待かんたいするように
射殺うちころせ ヴェールに逃のがれた空隙くうげきを
滅ほろびの詩しは聞きこえない 病葉わくらば舞まう地ちを疾はやって
響ひびけ 怜悧れいりな静寂せいじゃくを砕くだいて
誰一人だれひとりとして欠かけることなく夜よるを抜ぬけよう
月夜つきよは悲劇ひげきが孵化ふかする残響ざんきょう音おん 紡つむいでゆく
(嘲笑あざわらうように)
いつしか神格化しんかくかされた幻想げんそうも 冒涜ぼうとくして――――
「眠ねむっている魔女まじょを殺ころせば、魔法まほうも解とけてこの扉とびらも開ひらくよ。きっと」
「ああ。やるしか、ないのか……」
「塔とうの最上階さいじょうかい。冷ひえ切きった部屋へやで椅子いすに腰掛こしかけたまま眠ねむる暴虐ぼうぎゃくの魔女まじょ。
湛たたえる余裕よゆうはそのままに、寸分すんぶんも揺ゆらぐことなく……」
「手てを汚けがすのは俺おれだけでいい。子供こどもは下さがってろ」
「ルクセインが押おし切きる形かたちでその役やくを背負せおい、
暗くらい部屋へやで眠ねむる魔女まじょにナイフを突つき刺さした。
声こえもなく。音おともなく。不死ふしなる魔女まじょといえど、
絶命ぜつめいさぜるをえないほどに深ふかく――――」
イレギュラーなき旋律せんりつの開演かいえん。今宵こよい、盤上ばんじょうの駒こまは揃そろった」
「――――はじまりのおわり。おわりのはじまり」
「もっと昂たかぶらせて……」
風かぜのない真しん遠どおの夜よるに 小ちいさな進軍しんぐんの灯あかりが無音むおんに輝かがやき
全すべての遍あまねく事象じしょうに 根源こんげんが或あるなら壊こわしてみせよう
其々それぞれの宿願しゅくがんを胸むねに 小ちいさな行軍こうぐんの日ひは訪おとずれる
そうは眠ねむることなきアイリーン
永ながい周期しゅうきを待まち続つづけた反逆はんぎゃくのレギオン
無慈悲むじひなリフレイン
聞きこえがいいばかりの言葉ことばじゃ 運命うんめいなど打破だはできない
勝かち取とるんだ 今いまこの手てで――――
射殺うちころせ ヴェールに逃のがれた空隙くうげきを
滅ほろびの詩しは聞きこえない 病葉わくらば舞まう地ちを疾はやって
響ひびけ 怜悧れいりな静寂せいじゃくを砕くだいて
誰一人だれひとりとして欠かけることなく夜よるを抜ぬけよう
祈いのりの羅列られつは終幕しゅうまくの序曲じょきょくを、奏かなでていた――――
「誰だれかを救すくうために、別べつの誰だれかの命いのちを奪うばうことはできない」
「うん。奪うばって赦ゆるされるのは、アイリーンの命いのちだけ」
「見張みはりの兵士へいしも殺ころさず、武器ぶきを奪うばい無力化むりょくかして縛しばりおいておくだけ。
塔とうを駆かけ上あがり、どうにか囚とらわれた仲間なかま達たちの部屋へやに辿たどりつくも、
その扉とびらは魔力まりょくで固かたく閉とざされていて……」
「……っ」
「ちっ、そんなに簡単かんたんじゃあないな……」
囚とらわれの場所ばしょ そこに近ちかづく程ほどに
ルークとミリアに刻きざまれた刻印こくいんは
淡あわい熱ねつを帯おびて紅あかく輝かがやきだした 帰還きかんを歓待かんたいするように
射殺うちころせ ヴェールに逃のがれた空隙くうげきを
滅ほろびの詩しは聞きこえない 病葉わくらば舞まう地ちを疾はやって
響ひびけ 怜悧れいりな静寂せいじゃくを砕くだいて
誰一人だれひとりとして欠かけることなく夜よるを抜ぬけよう
月夜つきよは悲劇ひげきが孵化ふかする残響ざんきょう音おん 紡つむいでゆく
(嘲笑あざわらうように)
いつしか神格化しんかくかされた幻想げんそうも 冒涜ぼうとくして――――
「眠ねむっている魔女まじょを殺ころせば、魔法まほうも解とけてこの扉とびらも開ひらくよ。きっと」
「ああ。やるしか、ないのか……」
「塔とうの最上階さいじょうかい。冷ひえ切きった部屋へやで椅子いすに腰掛こしかけたまま眠ねむる暴虐ぼうぎゃくの魔女まじょ。
湛たたえる余裕よゆうはそのままに、寸分すんぶんも揺ゆらぐことなく……」
「手てを汚けがすのは俺おれだけでいい。子供こどもは下さがってろ」
「ルクセインが押おし切きる形かたちでその役やくを背負せおい、
暗くらい部屋へやで眠ねむる魔女まじょにナイフを突つき刺さした。
声こえもなく。音おともなく。不死ふしなる魔女まじょといえど、
絶命ぜつめいさぜるをえないほどに深ふかく――――」
