戯ざれに 縺もつれし 糸いとに 箍たが 抄すくい取とられ
疾とうに 無なくした 神かみの綱つな
只ただ 己おのれを 懸かけて
抗あらがうは 穢けがれ無なき 守かみの
真名まな 遺のこす為ため
誓ちかいの 縁えにしで 遂とぐ
降くだるを 悔くゆる 惑まどい
其そは 武人ぶじんの 性さが
理ことわりも無なき 為置しおきなら
もう 情こころは 要いらぬ
抗あらがうは 細さざれなる 波なみの
未まだ 果はてぬ為ため
終焉おわりを 背せにして 立たつ
差さし零あやす 蹤血はかりの 鮮あざやぐ
紅くれない 哉かな
運命さだめの 証あかし
何なにも彼かもが 呑のまれゆく
望のぞまざる 紮からげりに 只ただ 術すべも無なく
覆おおうは 大牙たいがの 闇やみ 叫さけびも 掠かすれど
曇くもり無なき 此この 蒼あおき 眼差まなざしを
今いま 月つきに代かえ
崎嶇きくなど 斬きり捨すて 憚はばかる
戯zaれにreni 縺motsuれしreshi 糸itoにni 箍taga 抄sukuいi取toられrare
疾toうにuni 無naくしたkushita 神kamiのno綱tsuna
只tada 己onoreをwo 懸kaけてkete
抗aragaうはuha 穢kegaれre無naきki 守kamiのno
真名mana 遺nokoすsu為tame
誓chikaいのino 縁enishiでde 遂toぐgu
降kudaるをruwo 悔kuゆるyuru 惑madoいi
其soはha 武人bujinのno 性saga
理kotowariもmo無naきki 為置shiokiならnara
もうmou 情kokoroはha 要iらぬranu
抗aragaうはuha 細sazareなるnaru 波namiのno
未maだda 果haてぬtenu為tame
終焉owariをwo 背seにしてnishite 立taつtsu
差saしshi零ayaすsu 蹤血hakariのno 鮮azaやぐyagu
紅kurenai 哉kana
運命sadameのno 証akashi
何naniもmo彼kaもがmoga 呑noまれゆくmareyuku
望nozoまざるmazaru 紮karaげりにgerini 只tada 術subeもmo無naくku
覆ooうはuha 大牙taigaのno 闇yami 叫sakeびもbimo 掠kasuれどredo
曇kumoりri無naきki 此koのno 蒼aoきki 眼差manazaしをshiwo
今ima 月tsukiにni代kaえe
崎嶇kikuなどnado 斬kiりri捨suてte 憚habakaるru