よみ:くみきょく「くろづか」~あだちがはら
組曲「黒塚」~安達ヶ原 歌詞
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風かぜの音おとの遠とおき 古いにしえの咎とがよ
今いまは結むすぼほる の玉たまか
木きの暮くれの闇やみに 潜ひそみて存ながらへば
此処ここながら黄泉よみつ 獄ごくとなりぬる
幽かさけし 人ひとの心こころばへ
交まじろふ 鬼おにのささめき
朽くち残のこる骨ほねは 何なんぞ白しろき色いろや
野晒のざらしとなりて なほ薄うす笑わらう
幽かさけし 人ひとの心こころばへ
交まじろふ 鬼おにのささめき
底そこひなき 常闇とこやみに落おちつ
血ち染ぞまる 衣きぬを纏まといひて
我われはさも 鬼魅きみとなりけり
血ちを啜すすり 肉にくを喰くらふ
我われはさも 鬼魅きみとなりけり
血ち戯おどけへて 爪つめを掲かかぐ
あれほど見みてはならぬと申もうしたに、
とうとうこの姿すがたを見みられてしもうた
あなた様さまもこの婆ばばとかかづろうたのが
運うんの尽つきと諦あきらめなさるがええ
いかにも累々るいるいと積つもる白骨しらほねは
私わたしの喰くろうた人ひとのなれの果はて
私わたしも昔むかしは若わかく美うつくしゅうございました
背負せおい切きれぬ程ほどの業ごう罪ざいが
私わたしを鬼おににしたのでございます
いつしか口くちは裂さけ顔かおは醜みにくく歪ゆがみ
髪かみはみすぼらしい白髪はくはつになり果はてました
一ひと夜よの宿やどをと訪たずね来きた旅人たびびとの喉笛のどぶえに
爪つめを立たて血ちを啜すすり其その肉にくを喰くいろうて
今日きょうまで生いきながらえたのでございます
何故なぜこのような業ごうを背負せおうたか
それは私わたしが死しんだ我わが子こを
喰くろうてしもうたからです
今いまは結むすぼほる の玉たまか
木きの暮くれの闇やみに 潜ひそみて存ながらへば
此処ここながら黄泉よみつ 獄ごくとなりぬる
幽かさけし 人ひとの心こころばへ
交まじろふ 鬼おにのささめき
朽くち残のこる骨ほねは 何なんぞ白しろき色いろや
野晒のざらしとなりて なほ薄うす笑わらう
幽かさけし 人ひとの心こころばへ
交まじろふ 鬼おにのささめき
底そこひなき 常闇とこやみに落おちつ
血ち染ぞまる 衣きぬを纏まといひて
我われはさも 鬼魅きみとなりけり
血ちを啜すすり 肉にくを喰くらふ
我われはさも 鬼魅きみとなりけり
血ち戯おどけへて 爪つめを掲かかぐ
あれほど見みてはならぬと申もうしたに、
とうとうこの姿すがたを見みられてしもうた
あなた様さまもこの婆ばばとかかづろうたのが
運うんの尽つきと諦あきらめなさるがええ
いかにも累々るいるいと積つもる白骨しらほねは
私わたしの喰くろうた人ひとのなれの果はて
私わたしも昔むかしは若わかく美うつくしゅうございました
背負せおい切きれぬ程ほどの業ごう罪ざいが
私わたしを鬼おににしたのでございます
いつしか口くちは裂さけ顔かおは醜みにくく歪ゆがみ
髪かみはみすぼらしい白髪はくはつになり果はてました
一ひと夜よの宿やどをと訪たずね来きた旅人たびびとの喉笛のどぶえに
爪つめを立たて血ちを啜すすり其その肉にくを喰くいろうて
今日きょうまで生いきながらえたのでございます
何故なぜこのような業ごうを背負せおうたか
それは私わたしが死しんだ我わが子こを
喰くろうてしもうたからです