アンニット 歌詞 mol-74 ふりがな付

2月がつの風かぜが春はるに傾かたむいて空そらもぼやけだしてる
はじまりを告つげるような季節きせつが忌々いまいましくなる

「君きみに似合にあうはず」と着きさせられた
赤あかい上質じょうしつな服ふく
鏡かがみの前まえで何度なんども
似合にあってる、と言いい聞きかせていたっけ

裾すそを折おり曲まげてみたり
袖そでを裏返うらがえしてみたり
羽織はおって隠かくしたり
嫌いやになったからもう脱ぬぎ捨すててしまったよ

諦あきらめ続つづけたことも
愛あいし切きれなかったことも
いつの日ひか癒いえるだろう
ベランダの青あおいシャツが風かぜで焦あせったそうに揺ゆれる
君きみとまた何処どこへ行いこう
空そらの色いろで

「君きみに似合にあうはず」と履はかせられた
白しろい艶あでやかな靴くつ
足元あしもとを見みて何度なんども
似合にあってる、と言いい聞きかせてみたっけ

潰つぶれた踵かかとの傷きずや
土埃つちぼこりの跡あとだって
綺麗きれいに磨みがいても
大事だいじにできないから脱ぬぎ捨すててしまったよ

諦あきらめ続つづけたことも
愛あいし切きれなかったことも
いつの日ひか癒いえるだろう

いつだっけ
喜よろこびあって跳はねた夜よる
認みとめられたみたいな気きがしてさ
普通ふつうが普通ふつうじゃなくて
それで、それで、それで、えっと、なんだっけ
そうやって忘わすれていけるから
僕ぼくらは今日きょうを生いきられる

嬉うれしくて笑わらったことも
悔くやしくて泣ないたことも
いつの日ひか、いつの日ひか

諦あきらめ続つづけたことも
愛あいし切きれなかったことも
いつの日ひか癒いえるだろう
ベランダの青あおいシャツが風かぜで焦あせったそうに揺ゆれる
君きみとまた何処どこへ行いこう
空そらの色いろで

僕ぼくの色いろで