空そらにクルリコ 三度笠さんどがさ投なげて
行ゆく手て占うらなう 上うえ州境しゅうざかい
風かぜのまにまに 流ながれる雲くもを
見みれば身みにしむ 見みれば身みにしむ 胸むねにしむ
「ハァーしみるしみるよ
……………国定くにさだ忠治ちゅうじも落目おちめだねェ」
行方ゆくえ定さだめぬ 落目おちめの旅たびを
追おってくれるな 上州じょうしゅう鴉からす
闇やみに流ながれる 呼子よびこを聞きけば
小松こまつ五郎ごろうの 小松こまつ五郎ごろうの 刃はがうづく
「いやうづくったってね
……………国定くにさだ忠治ちゅうじも落目おちめだねェ」
渡わたり鳥どりさえ 塒ねぐらはあるに
帰かえさえるあてない 流転るてんの旅路たびじ
ワラジゆるめて 盃さかずき持もてば
捨すてた故郷こきょうが 捨すてた故郷こきょうが 目めに浮うかぶ
「ウイー酔よったなー
……………国定くにさだ忠治ちゅうじも落目おちめだねェ」
空soraにniクルリコkururiko 三度笠sandogasa投naげてgete
行yuくku手te占uranaうu 上ue州境syuuzakai
風kazeのまにまにnomanimani 流nagaれるreru雲kumoをwo
見miればreba身miにしむnishimu 見miればreba身miにしむnishimu 胸muneにしむnishimu
「ハァhaaーしみるしみるよshimirushimiruyo
……………国定kunisada忠治chuujiもmo落目ochimeだねdaneェe」
行方yukue定sadaめぬmenu 落目ochimeのno旅tabiをwo
追oってくれるなttekureruna 上州jousyuu鴉karasu
闇yamiにni流nagaれるreru 呼子yobikoをwo聞kiけばkeba
小松komatsu五郎gorouのno 小松komatsu五郎gorouのno 刃haがうづくgauduku
「いやうづくったってねiyaudukuttattene
……………国定kunisada忠治chuujiもmo落目ochimeだねdaneェe」
渡wataりri鳥doriさえsae 塒neguraはあるにhaaruni
帰kaesaえるあてないeruatenai 流転rutenのno旅路tabiji
ワラジwarajiゆるめてyurumete 盃sakazuki持moてばteba
捨suてたteta故郷kokyouがga 捨suてたteta故郷kokyouがga 目meにni浮uかぶkabu
「ウイuiー酔yoったなttanaー
……………国定kunisada忠治chuujiもmo落目ochimeだねdaneェe」