ヤクザの世界、ヤクザの常識 歌詞 秋組 他 舞台「MANKAI STAGE『A3!』~AUTUMN 2020~」挿入歌 ふりがな付

「ご当家とうけ、軒先のきさきの仁義じんぎ」
「失礼しつれいですがお控ひかえなすって」
「手前てまえ、粗忽者そこつものゆえ、前後ぜんご間違まちがいましたる節ふしは」
「まっぴらご容赦ようしゃ願ねがいます」

「声こえが小ちいせえ! てめえら、もっと気合きあい入いれろ!」
「へい、アニキ」
「返事へんじが小ちいせぇ!」
「へい、アニキ!」

「よし!」

弱よわきを助たすけ強つよきをくじく
この世よは義理ぎりと人情にんじょう
それがヤクザの世界せかい
ヤクザの常識じょうしき

黒くろいカラスもアニキが白しろと言いえば白しろ!
拾ひろってくれたアニキやオジキのためならば
たとえ火ひの中なか水みずの中なか
どこへだって参まいりやしょう

仁義じんぎを欠かいちゃ
人ひとの世よは渡わたれねぇ
仁義じんぎを欠かく奴やつは虫むしけら以下いかだ
それがヤクザの世界せかい
ヤクザの常識じょうしき

「監督かんとく! 大変たいへんです! MANKAI カンパニーがヤクザ事務所じむしょに
なっちゃいました!」

「ああ、皆木みなき君くんいいところに。助たすけてください、秋あき組ぐみの皆みなさんがヤクザに…」
「お、イイ感かんじっすね」
「どこがイイ感かんじなんですか! ヤクザですよ、ヤクザ! 古市ふるいちさんと
一緒いっしょにいすぎて、本物ほんもののヤクザになっちゃったんですよ!」
「ああ、違ちがいますって。これは稽古けいこです。今度こんどの秋あき組ぐみ第だい三さん回かい公演こうえんが
任侠にんきょうものなんで」
「任侠にんきょう…? ヤクザものなんですか!?」
「はい。一度いちど書かいてみたかったんですよ任侠にんきょうもの。せっかく古市ふるいちさんが
いるわけだし、やらない手てはないと思おもって。古市ふるいちさん主演しゅえんで漢おとこくさい任侠にんきょうもの
書かかせてもらいました」
「古市ふるいちさんが主演しゅえんって…それもう本物ほんものじゃないですか。モノホンの
スジモンじゃないですか?」
「古市ふるいちさん、最初さいしょは主演しゅえんやることごねてましたけど、めちゃくちゃ気合きあい
入はいってますね」
「いやいや、怖こわすぎる～!」

「腰こし落おとせ! 背筋せすじを曲まげるな!」
「ちょっ…休憩きゅうけい…」
「甘あまえるな!」
「ひいい!」
「ヤクザなめんじゃねえぞ、声こえ出だせ!」
「へい!」

「いや、気合きあい入はいりすぎでしょ」
「皇すめらぎ、向坂むこうざか!てめえらも声こえ出だせ!」
「へい、アニキ!」
「雪白せっぱく!」
「覚悟かくごしいや!」

「組員くみいんが増ふえたー! 監督かんとく、いいんですかこれ?」
「いいじゃないですか。古市ふるいちさんの気合きあいにのせられて、秋あき組ぐみ全員ぜんいんが
いつも以上いじょうに気合きあい入はいってます。秋あき組ぐみ第だい三さん回かい公演こうえん、絶対ぜったいいい舞台ぶたいに
なりますよ!
楽たのしみに待まちましょうね、監督かんとく!」

「ご当家とうけ、三さん尺しゃく三さん寸すん借かり受うけまして、稼業かぎょう、仁義じんぎを発はっします!」
「おお!!」
「感心かんしんしてんじゃねえ! お前まえらもやってみろ!」
「へい!」

弱よわきを助たすけ強つよきをくじく
この世よは義理ぎりと人情にんじょう
それがヤクザの世界せかい
ヤクザの常識じょうしき