蒼あおい月つきが繊ほそい光かげを落おとす
凍いてる夜よるの底そこ
朽くちて欠かけた白しろい壁かべにのびる
蔓草つるくさの左巻ひだりまきのかすかな螺子ねじが
置おき去ざられた睡まどろみの時間ときを捲まきとり
わたしの魂こころ 静謐せいひつの夜よるに還かえす
鎖とざされた薔薇はなの 頬ほお伝つたう夜露よつゆの雫しずく
世界せかい包つつむこの黒くろい垂帳とばりさえ
わたしの瞼まぶたに 触ふれることはできない
白しろい花はなの天蓋てんがい 草くさの柩ひつぎ
儚はかなく光ひかるまぼろし 此処ここは終ついの庭にわ
指ゆびを染そめる 棘とげで編あんだこの城壁じょうへき
わたしの魂こころ囲かこんで 高たかく高たかくのびゆく
鎖とざされた薔薇はなの 誰だれも知しらぬ吐息といきの欠片かけら
世界せかいを見下みおろす夜天よるの睛ひとみさえ
この胸むねの裡うちを 知しることはできない
解とけゆく薔薇はなの 幾重いくえの薄絹うすぎぬの眠ねむり
世界せかいを抱だく その夜よるの腕かいなさえ
わたしの裳裾もすそに 触ふれることはできない
百の花弁せんてぃふぉーりあ 薔薇そうびの孤独こどく
ひとりきりのユメ
ひとりだけのユメ
蒼aoいi月tsukiがga繊hosoいi光kageをwo落oとすtosu
凍iてるteru夜yoruのno底soko
朽kuちてchite欠kaけたketa白shiroいi壁kabeにのびるninobiru
蔓草tsurukusaのno左巻hidarimaきのかすかなkinokasukana螺子nejiがga
置oきki去zaられたrareta睡madoroみのmino時間tokiをwo捲maきとりkitori
わたしのwatashino魂kokoro 静謐seihitsuのno夜yoruにni還kaeすsu
鎖tozaされたsareta薔薇hanaのno 頬hoo伝tsutaうu夜露yotsuyuのno雫shizuku
世界sekai包tsutsuむこのmukono黒kuroいi垂帳tobariさえsae
わたしのwatashino瞼mabutaにni 触fuれることはできないrerukotohadekinai
白shiroいi花hanaのno天蓋tengai 草kusaのno柩hitsugi
儚hakanaくku光hikaるまぼろしrumaboroshi 此処kokoはha終tsuiのno庭niwa
指yubiをwo染soめるmeru 棘togeでde編aんだこのndakono城壁jouheki
わたしのwatashino魂kokoro囲kakoんでnde 高takaくku高takaくのびゆくkunobiyuku
鎖tozaされたsareta薔薇hanaのno 誰dareもmo知shiらぬranu吐息toikiのno欠片kakera
世界sekaiをwo見下mioろすrosu夜天yoruのno睛hitomiさえsae
このkono胸muneのno裡uchiをwo 知shiることはできないrukotohadekinai
解toけゆくkeyuku薔薇hanaのno 幾重ikueのno薄絹usuginuのno眠nemuりri
世界sekaiをwo抱daくku そのsono夜yoruのno腕kainaさえsae
わたしのwatashino裳裾mosusoにni 触fuれることはできないrerukotohadekinai
百の花弁sentifôria 薔薇soubiのno孤独kodoku
ひとりきりのhitorikirinoユメyume
ひとりだけのhitoridakenoユメyume