ニューアルバム『デフォルメの青写真』を4月5日にリリースした空想委員会。彼らが同作のリリース日に「空想委員会 LIVE at SEKIGUCHIDAI ST.」と題した無観客ライブを、東京都文京区にあるキングレコード関口台スタジオ・STUDIO 1から、LINE LIVEで生配信した。10メートルの天井高というスタジオの作りを生かした縦型ライブ動画で、無観客のフルバンドのスタジオライヴは空想委員会史上初の試みである。映像クリエイター・祖父江孝人が手掛けた映像がプロジェクターで映し出されるという、普段の空想委員会のライブとは一味違う環境のなか行われた。
生配信はまずメンバーによるトークパートから。ベースの岡田典之は「日本でもトップクラスのスタジオで、メジャーデビューアルバムの『種の起源』などもここでレコーディングした」と関口台スタジオを紹介する。ギターボーカルの三浦隆一は「人前で初めてやる曲もある」と『デフォルメの青写真』の楽曲を中心に演奏する旨を伝え、ギターの佐々木直也は「今日でしかできない空想委員会を見せたい、歴史に残るライブをする」と力強く意気込みを語った。コメントを拾いながら15分ほどアルバムについて話したあと、メンバー3人とサポートドラマー・テディはメインスタジオへ移動。円になり向かい合った4人を、6台のカメラと照明が取り囲む。
『デフォルメの青写真』のオープナーでありリード曲の「スタートシグナル」からライブはスタート。演奏の完成度も高く、レコーディング時と似た、楽曲のなかに深く潜るような緊張感や集中力、気魄が4人から発せられる。スピード感のある映像もまた、そのムードを高めていた。映像と白熱灯の照明が作り出す陰影は彼らの表情や動作をクールに切り取る。空想委員会のシリアスさや凛々しさがフィーチャーされた画も新鮮だ。
ちなみにこのスタジオライブは通常のライブ配信とは異なり、レコーディングを生配信している状態とほぼ同じと言っていい。「関口台スタジオにも雪が降ってきたようです」と三浦が天井を見上げると、雪の結晶が降り注ぐ映像のなか「私が雪を待つ理由」を披露。続いて三浦と佐々木がアイコンタクトを取りゆっくりふたりでギターを鳴らし「ビジョン」へ。佐々木はこの時点でかなり汗だくで、それがしたたり落ちることもしばしばだ。レコーディングともライブとも違う緊張や、頭のなかに浮かぶリスナーへ対する想いが、彼にいままでにないパワーを燃焼させていたのではないだろうか。
その後は「キラーチューンキラー」「恋とは贅沢品」と『デフォルメの青写真』収録曲を続けざまに演奏。4人の集中力はさらに強い結束とグルーヴを作り、音源以上の躍動感を生んでいた。ラストは空想委員会のライブに欠かせないダンスナンバー「空想ディスコ」。リズム隊のソロ回し、佐々木の背中弾きソロ&ギターを置いてスペース一帯で暴れまわるパフォーマンスと、普段のライブのモードを発揮したセクションだった。それに加えて、コメント機能を使ってコール&レスポンスを行うという斬新な試みもおこなわれ、コメント数はあっという間に12,000を超えた。3人でひとつのiPadを囲んでレスポンスを確認する姿は微笑ましく、リスナーに向かって三浦が「お前らそんなもんじゃねーだろ!(笑)」と煽るシーンは頼もしかった。
「空想ディスコ」の演奏が終わるやいなや、コメントでは視聴者から「居残りコール(アンコール)」が止まらない。エンドロール後、再び画面に現れた3人は、コメントから演奏曲目を選ぶことに。「照明がいい雰囲気なので、最後はしっとり終えたい」という三浦の要望により、彼が大学4年生のときに初めて作った楽曲であり、リクエストも多かった「マフラー少女」を届けた。彼が数ある自分たちの曲からなぜこの曲を選んだのか、そこには確固たる理由があった。1時間強の生配信を行い、リアルタイムでの視聴者は33万人を突破。その内容や、映像とのコラボレーション、MVさながらのスタイリッシュな縦型ライブ映像、迫真の演奏など、さっそく公開されたLINE LIVEのアーカイブでぜひ確認してもらいたい。アルバムリリースの祝事としても、4月20日に渋谷CLUB QUATTROで開催するリリースライブ、4~5月に開催するアコースティックインストアライブツアー、6月から7月23日の中野サンプラザに向けてスタートする全国ワンマンツアーの前哨戦としても大きな意味のある、非常にプレミアムなライブだった。
TEXT by 沖さやこ
■LINE LIVE「空想委員会 LIVE at SEKIGUCHIDAI ST.」
https://live.line.me/channels/21/upcoming/2105383
※「LIVE」公式チャンネルにてアーカイブ公開中。誰でも無料で観ることができます。
リリース情報
■空想委員会NEW ALBUM『デフォルメの青写真』4月5日リリース書き下ろしの新曲多数 & アニメタイアップのシングル曲を含む最強のフルアルバム!!
リード曲は、弱い自分の背中を押してくれる歌詞と超ロックサウンドのアッパーチューン!
◆初回限定盤 CD+DVD KICS-93483 ¥3,100+税
[CD]
1.スタートシグナル ※
2.解の恋式 ※
3.何者 ※
4.ビジョン(テレビ東京系列アニメ「遊☆戯☆王ARC-V」エンディング曲)
5.恋とは贅沢品 ※
6.キラーチューンキラー ※
7.私が雪を待つ理由
8.Sign -instrumental- ※
9.通行人「R」 ※
10.色恋狂詩曲
11.アイシテイルの破壊力 ※
12.罪と罰 ※
[DVD]
スタートシグナル Music Video(初収録)
ビジョン Music Video
私が雪を待つ理由 Music Video(初収録)
色恋狂詩曲 Music Video
スタートシグナル Music Videoメイキング映像(初収録)
アーティスト写真撮影メイキング映像(初収録)
[封入特典]
「空想デジタルマガジン」ダウンロードパスワード
スタートシグナル バンドスコア/メンバー使用機材/全曲ライナーノーツ/メンバーインタビューなどを掲載した空想委員会オリジナルマガジンをPCやスマートフォンからダウンロードできます。
◆通常盤 CD ONLY KICS-3483 ¥2,400+税
[CD]
1.スタートシグナル ※
2.解の恋式 ※
3.何者 ※
4.ビジョン(テレビ東京系列アニメ「遊☆戯☆王ARC-V」エンディング曲)
5.恋とは贅沢品 ※
6.キラーチューンキラー ※
7.私が雪を待つ理由
8.Sign -instrumental- ※
9.通行人「R」 ※
10.色恋狂詩曲
11.アイシテイルの破壊力 ※
12.罪と罰 ※
[初回プレス分のみ封入特典]
「空想デジタルマガジン」ダウンロードパスワード
※内容は<初回限定盤>と共通
※印は新録楽曲
M-4…2016年4月27日発売 Single「ビジョン/二重螺旋構造」収録
M-7…2015年12月16日発売 完全限定生産Single「僕が雪を嫌うわけ/私が雪を待つ理由」収録
M-10…2016年12月21日発売 EP「色恋沙汰の音沙汰」収録
・CD収録内容は初回限定盤・通常盤共通となります。
・収録内容・仕様等は変更になる場合がございます。
■空想委員会 ニューアルバム『デフォルメの青写真』特設サイト
http://kusoiinkai.com/tokusetsu/deformed/
イベント情報
■空想委員会リリース記念ワンマン4月20日(木) 渋谷クラブクアトロ (開場18:15/開演19:00)
■空想委員会リリースワンマンツアー2017
6月1日(木) 千葉LOOK (開場18:30/開演19:00)
6月10日(土) 熊本 B.9 V2 (開場17:00/開演17:30)
6月11日(日) 福岡 DRUM Be-1 (開場17:00/開演17:30)
6月17日(土) 名古屋 ダイアモンドホール (開場16:45/開演17:30)
6月24日(土) 札幌 Sound lab mole (開場17:00/開演17:30)
7月1日(土) 金沢AZ (開場17:00/開演17:30)
7月2日(日) 新潟 CLUB RIVERST (開場17:00/開演17:30)
7月8日(土) 広島 SECOND CRUTCH (開場17:00/開演17:30)
7月9日(日) 高松 MONSTER (開場17:00/開演17:30)
7月15日(土) 梅田 クラブクアトロ (開場16:45/開演17:30)
7月17日(月/祝) 仙台 darwin (開場17:00/開演17:30)
7月23日(日) 中野サンプラザ (開場16:45/開演17:30)
■アコースティック ミニライブ&CDジャケットサイン会決定!
4月8日(土) ららぽーと立川立飛 2F イベント広場ステージ (13:00スタート)
4月8日(土) タワーレコード新宿店 7F イベントスペース (18:00スタート)
4月9日(日) タワーレコード梅田NU茶屋町店 イベントスペース (13:00スタート)
4月9日(日) 名古屋パルコ 西館1F前スペース (18:30スタート)
4月16日(日) タワーレコード八王子店 (14:00スタート)
4月23日(日) タワーレコード札幌PIVOT店 (13:00スタート)
4月26日(水) タワーレコード横浜ビブレ店 (19:00スタート)
5月6日(土) 新星堂八戸ニュータウン店 (15:00スタート)
5月7日(日) エムズエクスポ盛岡店 (13:00スタート)
5月7日(日) タワーレコード仙台パルコ店 イベントスペース (18:30スタート)
詳細はコチラ http://www.kingrecords.co.jp/cs/t/t9563/
プロフィール
【空想委員会】Vo&Gt 三浦隆一が、自身の体験や空想をもとに音楽を創作。ときに儚く、ときに毒々しい、リアルな歌詞が高い共感を呼んでいる。メロディアスなサウンドが魅力の、3人組ギターロックバンド。
http://kusoiinkai.com/
□空想委員会 Twitterアカウント
https://twitter.com/kusoiinkai
□空想委員会 LINEアカウント
https://line.me/ti/p/%40kusoiinkai
□空想委員会 YouTube チャンネル
https://www.youtube.com/user/kusoiincho/