デビューから3年半を経過。これまでに、TVアニメ「革命機ヴァルヴレイヴ」の4thエンディングテーマ『赤いメモリーズをあなたに』をシングル発売。霜月はるか/米倉千尋/YOFFY(サイキックラバー)/摩天楼オペラ/ 俊龍/アリスプロジェクト&宮下浩司が楽曲プロデュースを手がけたミニアルバム『KANADE』をCDとしてリリース。
その後、かなでももこは「ROCK PROJECT」を立ち上げ、YOU(GACKT JOB)/永田雅規(Team 仮面女子)/苑(摩天楼オペラ)等と手を組み、「葛藤」をテーマに5ヶ月連続で重厚な曲たちを制作。アプリゲーム「NOeSIS」シリーズでも、彩雨(摩天楼オペラ)/佐々木久夫らと共に4曲を作り、いづれも配信という形で発売し続けてきた。
かなでももこ、作詞に初挑戦
かなでももこ自身も、「ROCK PROJECT」では、作詞に初挑戦。バラード『流れ月』の歌詞を手がければ、「NOeSIS」シリーズでは『OSeINS』『Damask Rose』『巡想架』と4作中3曲の作詞を担当。アーティストとしてのスキルに磨きをかけてきた。配信という形を通しコンスタントに楽曲をリリースし続けながら、しばらくCDという形を控えてきたかなでももこが、ついに1stフルアルバム『Lush*energy』を発売することを宣言。10月18日より、アニメイト/ゲーマーズを通し独占販売することが決定。アニメイト及びゲーマーズ各店にて先行予約がスタートした。
1stフルアルバム『Lush*energy』へは、これまでに配信してきた楽曲の中より「ロック色の濃い曲たちを軸にセレクト」。そのうえで、「未来のかなでももこを予見させる表情」を加えた「4周年へ向けての集大成といえる作品」に仕上がりそうだ。本人が、以下へアルバム収録曲についての思い出を語ったくれた。
このシリーズで歌った曲たちをより深く楽しめる
「私の場合、デビューしたのがTVアニメ「革命機ヴァルヴレイヴ」の4thエンディングテーマ『赤いメモリーズをあなたに』を歌ったことのように、いただいた楽曲の持つ世界観を、どれだけ求める形へ表現していけるかという活動から始まりました。続く1stミニアルバム『KANADE』も、6人のプロデューサーの方が手がけた7曲の歌を、私が一つ一つ求める姿へ塗り上げてゆく形を取りました。この時期までの私は、求める色へ如何に染め上げてゆくかを大切に歌を表現していたと思います。その後に手がけた「ROCK PROJECT」からは、自分の表現したいものが明瞭になれば、それを少しずつですが形に出来てきたように、自分でも表現面での変化を感じています。バラードの『流れ月』では、初めて作詞にも挑戦しました。同じく『福音-GOSPEL-』と『Good Morning Dictator』も、私の中でかなりの挑戦になった楽曲でした。「ROCK PROJECT」の中でも、最初に発売した『Sing in the Dark』は、私がデビュー前からお世話になっており、デビュー曲の『赤いメモリーズをあなたに』を手がけてくださった俊龍さんの楽曲だったこともあって、かなでももこを応援してくださる方には受け入れやすいロックナンバーに仕上がっていたんですけど、『福音-GOSPEL-』も『Good Morning Dictator』もすごく重たいロックナンバーであり、私のシャウトも入っているように、ファンの方々へ受け入れてもらえるロックナンバーへ仕上がったのか、発表するまですごいドキドキでした。中でも、苑(摩天楼オペラ)さんの手がけてくださった『Good Morning Dictator』は、それまでのかなでももこのイメージとは異なる姿を、みなさんに知ってもらえるきっかけにもなれたように、私自身とても思い入れのある楽曲として受け止めています。
「NOeSIS」シリーズは、先に「NOeSIS~嘘を吐いた記憶の物語~」用にオープニングを飾った『OSeINS』の作詞を担当しました。この時点では、私自身が「NOeSIS~嘘を吐いた記憶の物語~」の内容しか知らない状態だったことから、メインヒロインとなる鷹白千夜の心情で物語を見ていたんですけど。続編となる「NOeSIS~羽化~」が生まれたことで、「NOeSIS~嘘を吐いた記憶の物語~」の時点の鷹白千夜が知らなかった真実がいろいろ見えました。そこから今度は、この物語の主人公(プレイヤー)である鹿倉時雨の目線のもと、すべてを知った鹿倉時雨が思う物語を「NOeSIS~羽化~」の主題歌となった『Damask Rose』へ紡ぎました。時間差を持って続いた2つの物語ということから、私自身も、ゲームをプレイするプレイヤーや中に登場するキャラクターたちと同じよう、物語の展開に合わせ内容を深く理解し、それを楽曲にも投影。物語の進行と共に描いた楽曲の世界観も深みを増したように、その様を感じていただけると、このシリーズで歌った曲たちをより深く楽しめると思います」
アルバム用に収録する新曲たちへは、ロックを軸に据えながらも明るくポップな表情も加えるように、「次のかなでももこの姿を予見」させる形になりそうだ。Lush(青々とした・豊富な)energy(気力・元気・勢い)を持った曲たちが並ぶ1stフルアルバムの『Lush*energy』。この作品がどんな「Synergy」(同調・協調)を生み出すのか楽しみにしていたい。
アルバムのリリース時期となる10月からは、数多くのリリースイベントも計画中。すでにアニメイト/ゲーマーズでの店頭予約も始まっているように、まずは、アルバム『Lush*energy』へあなたの気持ちを同調させていただきたい。
TEXT:長澤智典