Royz、3月に5thアルバム『WORLD IS MINE』と全国ツアーを発表。
表現者として生きる意志を示したシングル『ANTHEM』を手に、昨年11月にスタートしたRoyzの全国ツアー「AILE OF ANTHEM」。そのファイナル公演が、1月6日(土)にTOKYO DOME CITY HALLで行われた。絶叫飛び交う場内、「らしく掲げよアンセムを」、Royzのライブは、メンバーとファンたちとの絆を示す最新シングル『ANTHEM』から幕を開けた。重厚な音の轟く演奏へ触発され、観客たちは冒頭から一気に理性を剥き出しに暴れだした。
序盤からRoyzは、自分たちの荒ぶる感情をダイレクトに音へ投影。続く『SACRIFICE』や『ブギーマン』でも、彼らは騒ぎ祭る光景を場内へ描いてゆく。
次々と放たれる衝撃的な演奏に触発され、絶叫と拳を舞台上へぶつけてゆく観客たち。
「思い残すことないよう、バチバチにやりきろうぜ」(昴)。
『開眼』が一瞬にして感情のストッパーを破壊、椅子席にも関わらず場内に産まれたウォール・オブ・デス巻き起こす光景。会場中をヘドバンの渦で呑み込んだ『PANDEMIC』や『INNOCENCE』。轟音携え疾走する演奏と伸びのある歌声を魅力に、観客たちをタオル振り回す興奮の宴へ連れだした『疾風迅雷』。
『PHANTASIA-パンタシア-』では、会場中がライトグリーンなサイリウムの輝きに埋めつくされる光景が広がっていた。
♪思ったよりも僕らたやすく崩れてしまうから~僕が僕のことをあきらめがつくのなら、きっとこんな死ねるような思いもしなかったことでしょう♪。
この曲では、昴の届けたい想いが強すぎるあまり歌詞が飛んでしまい、演奏をやり直したことも報告しておこう。
♪ずっと覚めない微熱にうなされていいから 夢を見ていたい♪、心を浄化するようにしっとり響かせた、美しく切ないバラードの『ユメクイ』。
♪伝えられない気持ちは何処へ帰るのですか~ずるいあなたでいいので愛が欲しいのです♪、心嘆くように歌いあげた『胡鳥蘭−ファレノプシス−』。
中盤でRoyzは、咽び嘆く心の声を真っ直ぐに伝えてきた。
「とことんやってやろうか」、ふたたび攻めの姿勢を示したRoyzが熱狂の『洗礼』を浴びせれば、続く『Satisfy?』でも場内に手バン振り乱す光景を描き出してゆく。雄大かつ豪快な演奏を観客たちへぶつけ、終始、拳を振り上げ跳ねさせた『メイズギア』。
「心の隙間を埋めようぜ」、感情を熱く昂らせる『0』が場内に生み出した、絶叫を交わし、互いに興奮を貪り喰らう光景。
本編最後に、Royzは『ANTITHESIS』をプレゼント。
♪まだ生きて歌いたい まだ生きて答えたい♪♪もう迷わないよ♪と会場中に響く歌声、誰もがこの歌を胸に掲げ、共に熱狂を謳歌し、一緒に明日へ進む約束を交わしていた。
昴が最後に叫んだ「行こう、その先へ」の声が、熱く胸を打ち付けていった。
「今回のツアーはみんなの歌声をすごく感じれて嬉しかったです」(智也)。
「8年やってきた中、バンドが一番進化できたツアーになりました。しかも、やっと憧れのステージに立てて感動しています」(公大)。
「『ANTHEM』ツアーは絶対にええものになると思ってたから、不安も心配もなくこの日を迎えることが出来ました。これからも突っ走っていきます」(杙凪)。
「『ANTHEM』の歌詞を書いた頃から、自分で想いをちゃんと伝えんとマジで悔いが残ると思い始めて。
一文字でも多く自分の気持ちを残したいと思って…。
今思ってるのは、誰にもある弱さを受け入れ、「こうなれたらいいな」という理想を強く描いてゆくバンドになりたいなということ。
「この世界は自分のもんだ」と思えるくらい、誰にもある弱さを次のアルバムに描いていきたいと思います」(昴)アンコールは、共に熱狂を交わすライブを実践。互いに感情を剥き出しに叫び、暴れ続けた『Flash Back』。
「自分たちの理想を描こう、起こせよ」「Supernova!!!!」、会場中の人たちがキラキラと輝く演奏に合わせタオルを振りまわした『Supernova』。
「真っ黒に汚れても、手を伸ばすことだけは絶対に止めんなよ。さぁ思いきり羽ばたくときだ」、振り上げた拳を絶叫に変え羽ばたかせ、Royzと一緒に熱狂の中へ飛び込んだ『RAVEN』。
「自分たちで人生を賭けていることへついてきてくれる君たちがいるから、今日も歌っていれると思います。心からの気持ちです」。
最後の最後にRoyzは『Aerialcord』を歌い、仲間たちと繋がっていることへ感謝の想いを述べながら、これからもずっと支え愛(あい)続けようと歌の握手を求めてきた。
もちろん会場中の誰もが昴の歌声を、彼らの演奏をしっかりと胸で受け止め、同じように心の手を伸ばし、きつく、固く、解けない握手を交わし続けていた。
演奏を終えても、その手をずっとずっと離したくはなかったんだ…。
そして、ここからは最新情報を…この日のライブで、Royzから2つの嬉しい報せを受けた。
3月21日(水)にRoyzは、通算5枚目となるアルバム『WORLD IS MINE』を2-TYPE同時発売する。
表題曲候補に予定している『Synchronicity』(仮題名)でRoyzは「溢れ出したこの衝動 まだ空を翔びたがる」と、今の自分たちが胸の内に抱く想いをぶつけてきた。
昨今のRoyzは、何度も挫け、折れそうになる弱い心を認めたうえで、それでも信じた夢が光を放つ限り、応援してくれる仲間たちの声を支えに走り続ける想いを歌に投影すれば、奮い立たせる気持ちを、ラウドな演奏に乗せ力強く歌ってきた。
『WORLD IS MINE』と宣言したこのアルバムから響くのは、苦悩や葛藤を自信に変えた姿なのか。そこは、完成を楽しみに待つとしよう。
Royzは、アルバム『WORLD IS MINE』を手に、3月24日より全国ツアー「Royz SPRING ONEMAN TOUR『WORLD IS MINE』」をスタートする。
今回は1ヶ月強の中へ全15本と日程を凝縮。ファイナル公演を、5月2日(水)にZepp Diver City Tokyoで行うことを発表した。同ツアーへ先駆け、3月上旬には、Royz FC「WINGS」限定で、1st ONEMANTOUR「DAZZLING WINGS」を再現した東名阪TOUR「DAZZLING WINGS」を実施。今回は小箱でのライブのように、とても貴重かつ濃密なライブを味わえそうだ。
他にも、2月14日に赤坂BLITZでのヴォーカル昴の誕生日を祝う「~昴生誕祭~」が発表になっているが、新たにドラム智也のバースデーライブの開催も告げられた。
5月11日(金)に柏PALOOZAで行われる「~智也生誕祭~Royzメロディーパーティー~」、果たしてどんな内容になるのか楽しみにしていたい。
ここ数年、ワンマンを軸に活動を続けてきたRoyzだが、今年はツーマンやイベントへの出演を多く組んでいるように、戦モードのRoyzを見れる機会が増えそうだ。
その姿も、ぜひ味わっていただきたい。もちろん、今年のRoyzの動きからも、しっかり目を離さずにいて欲しい。